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【2018年東北夏祭り】<その4:青森ねぶた> [日本二周目]

3日目:8月3日(金)


今日は今回の旅最初のメインイベント青森のねぶた祭りを見る日。旅行が一番の趣味(&うち32年は仕事)と自認するようになってから40年以上は経っているのに、恥ずかしながら青森のねぶた祭りは58年目にして初めての体験なのです。


八戸での朝食と言えばやっぱり市場でいただきます。早々にホテルをチェックアウトして、2年前にも行った陸奥湊駅前の朝市へ。相変わらず観光客は多くその割には魚のチョイスはあまり多くはなくイマイチでしたが、何とか豪華な刺身定食を作り上げ、席は相席ながら何とか確保します。

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料金は2年前同様二人で2000円程度。130円也のシメサバを食べながら、昨日800円を越えるシメサバに目を白黒させていた友人夫妻を思い出し笑いしてしまいました。勿論、その内容は比ぶべくもありませんでしたが…


八戸から青森までは有料道路がとぎれとぎれにあります。ナビを信じて運転していたのですが、どうも八戸~青森という大都市相互を結ぶ道とも思えない農道などにも案内されながら、何とか無事に青森に到着。

青森市内で行きたい観光地と言えば個人的には三内丸山遺跡なのですが、足の調子が相変わらずの妻には今は無理そうです。とりあえずちょっと前にTVで見て、妻が行きたがっていた「棟方志功記念館」をゆっくりと見学。

さすがにねぶたの時期の青森市内観光地はどこもかなりの混雑です。棟方志功のビデオを座って見るだけでも、一回待たなければいけないくらいの混みようでした!

棟方志功さんは、確か私が中学生の頃までまだご存命だったと記憶していて、その姿には微かな記憶があります。作品も何となく親しみがありますね!


青森での昼食は、テレビなどで有名になり、「話のタネに、一度ぐらいは食べてみたい!」と願っていた”味噌カレー牛乳ラーメン”。”青森のソウルフード”という割には、この”味が想像できないラーメン”を青森市内で出すお店はたった6軒とのこと。市内中心部の一番の有名店はこのねぶたの時期には大混雑だろうと予想し、できるだけ混雑が少なそうな郊外のお店を選択したのですが、さすがにこの時期なので駐車場から大混雑です。でも何とか車を停められると意外と大きい店内には辛うじて空席があります。

初めて体験した"味噌カレー牛乳ラーメン"は味噌の味があんまりせずに、しっかりカレーの味がする牛乳のお陰でややマイルドなラーメン。

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個人的には好みでもないけれど不味いというレベルでもなく、次回は一番の有名店にもう一度チャレンジしてみたいと思いました。


まだ時間は1時過ぎですが特に行きたいところもないので、本日の宿東横インに「ちょっと早いけれど、車停められますか?」と聞きOKをもらったので、駅前の東横インに車を停め、とはいえ部屋には3時までは入れないので、青森駅周辺をブラブラしてからスタバでひと休み。

ここで妻をスタバに残して、私は今日最大の懸案事項の調査について、駅周辺にある観光局等で聞き込みを開始。

その最大の懸案事項とは、青森、弘前、秋田の3つのお祭り共通の懸案事項なのですが、"お祭りを見た後、どうすればタクシーがつかまるか?"です。

今日の青森もねぶた祭りの有料観覧席までは、駅前のホテルからは我々の足で歩けば30分以上はかかりそうです。行きは交通規制が始まる前ならばタクシーは簡単につかまりそうですが、お祭りが終わった後はしばらく交通規制は解除されないだろうし、そんな中でタクシーを拾うのは至難の業のような気がします。車で行くにしても会場近くの駐車場を探すのは大変そうだし、何より戻って来てからせっかく確保できたホテルの駐車場が「満車」となればシャレになりません。とは言え、30分以上歩くのは私にも妻にもかなりしんどいのです!

いくつかの窓口で相談してみますが、予想通り有効と思われる手段はありません。「お祭りが終わっても、その場所を動かずに待っていればやがてタクシーは来ますよ!」というアドバイスを今日はとりあえず信じてみることにします。

でも、歩くのが辛い我々老夫婦にとっては、このことが旅行出発前からの最大の心配事だったのです!


会員のチェックイン時間である3時ジャストに東横インへ。半年前の”真冬の深夜の激闘”の勝利を噛み締められる感動の瞬間です。でも、他にチェックインしているお客さんたちを見ても、あの2月3日の00:00に同じく深夜の激闘を共に闘ったような人々にはどうしても見えないから不思議です!?

初めて妻と二人なのにシングルルーム×2の宿泊ですが、ありがたいことに妻の部屋はすぐ向かい側。東横インのシングルルームは思ったよりも広く、昨日の八戸のツインルームよりも広いんじゃない?と思える程。ねぶた当日なのに、こんなに広いシングルが朝食付でたったの5000円強だなんて、お祭り料金がない東横インならではです!半年前に真冬の深夜の激戦を勝ち抜いて本当によかった!


妻は早速自分の部屋で休憩するようですが、私はこの時間を使って付近の散歩に。

まずは本番のねぶた祭りを見る前に、お祭りの日以外でもねぶたが常設展示されている「ねぶたの家 ワ・ラッセ」へ。迫力のあるねぶたの山車がいくつか展示されています。

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お祭りの日以外に来ればそれなりに満足するのでしょうが、あと数時間で本物が見られるとなると、正直感動はあまりありません。

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海沿いを散歩。向こう側には豪華客船が停泊中のようです。船には詳しくないので日本船なのか外国船なのかは私にはわかりませんでしたが、どちらにせよこの幸運な船客たちも今晩はねぶたに酔いしれるのでしょうね!?

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向こうに見えるは懐かしの青森駅からの青函連絡船の接続口。初めて北海道に渡って以降10年間は、ここ青森駅から毎回ワクワク・ドキドキしながら青函連絡船に乗り込んだものです。もっとも、大学1年の時の初めての冬の北海道の旅では、青函連絡船待合室で連絡船を待つ間に先輩と共に泥酔してしまい、唯一全く記憶がない青函連絡船だったという苦い記憶もあったっけ…

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保存されている青函連絡船は"八甲田丸"。

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船内をちょっとだけ覗いてみますが、意外と階段が急で今の私には辛そうなので見学を断念。昔は急な階段なんて全く気にせず、それこそスキップの勢いでかけ上がった筈なのに…  昔大好きだった青函連絡船の人気メニュー「いか尽くし定食」をもう一度、食べたいなぁ~!!


青森駅前にあるお土産屋さんには、たくさんの大型バスが停まっていて大盛況。さすが日本でも有数な人気のお祭りだけあって、観光客の数も本当に半端ないって!!

広場には屋台がたくさん出ていて、大道芸人もいます。こういう場所ではいつも同じ空想をしてしまいます。

「寅さん、いないかな~??」

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休養十分な妻と合流して、交通規制が始まる前にタクシーにて指定されたねぶたの有料観覧席へ。我々が発売日にアクセス集中にあった挙げ句ようやく確保できた席は、「東北大進学会」という学習塾の本部ビルの前。

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青森のねぶた祭りの規模は凄く、さすがに他のお祭りとは桁が違います。今回楽しんだ他のお祭りの有料観覧席は、お祭りのコースのほんの一部(で、恐らくベストポジション)に設けられていたのですが、ここ青森のねぶたは、その広~いコース全体が全て有料観覧席のようなのです! 私がネットでねぶたの有料観覧席を予約した時に観覧席の表示がなかった場所にも、ほとんど全てに団体用の観覧席が用意されているのです!


自分たちの予約席に座っても、まだねぶた祭り開始までは1時間以上あるので、私はこのねぶた祭りに来ているという友人を探しに行きます。私のFacebookに「東北の祭りに来ています。」と投稿すると、友人から「俺も3日に青森のねぶたに行くよ!」と書き込みを貰ったので、お互いの観覧席のブロック番号を教えあっていたのです。

観覧席は反対側で、私の足では10分程度かかってたどり着きましたが、お目当ての席にそれらしい団体はいるものの友人は見当たりません。連絡を取ると早めに着いたらしい彼も私の席まで行ってくれていたらしく、彼も私の席のそばでうろうろしていたのだとか。その結果、東京でも半年以上会っていなかった友人に、ここ青森の路上で会うことができたのです! お互いの席に行きパートナーを紹介しあい、お互いの旅の安全と東京(の居酒屋)での再開を約束しました。


ここで昼の散歩時につい手を出してしまったビールのせいで俄に尿意をもよおします。トイレを尋ねると近所のコンビニを教えられますが、目指すコンビニの入口前からトイレ待ちの大行列が始まっていて、ねぶた祭り開始時間に間に合うか? と、一瞬ヒヤリとしましたが、何とかギリギリで間に合いました。「年なんだから、やっぱり水分には気を付けなきゃ!」と、いい勉強になりました。


ねぶた祭りは7時の号砲と共に始まります。ねぶたにはスタート地点もゴール地点もなく、一周できる四角いコースの指定された各地点からスタートして、2時間後の9時までそのコースを周回するのだとか。おおよそ2時間で一周するので、ほぼ全ての演じ物はどこでも見られるという極めて公平な設定。確かにこれならば反対側の観覧席であってもその日に出演する山車は公平にどちらでも見られる訳です。


我々の観覧席あたりからのスタートは、何台かある「子どもねぶた」。失礼ながら大きなねぶたの途中や後半に来ると、いささか興ざめしそうな演じ物ですが、最初に見ると何となく"前座"のようで、これからの期待感を高める効果もあり、このあたりの席になった我々にはちょうどいい感じ。

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ただ、我々の席は3列目で、有料観覧席の最後列。発売開始1時間後に予約したのに… です。でも大きな格好いい山車が来ると、前の席の人たちが突然立ち上がるのだけは本当に勘弁して欲しかった。

いくつもの折角撮った動画や写真が台無しになってしまいました。

子どもねぶたが終わると、しばらく何も来ない時間が続きます。さんさ踊りや八戸三社大祭にはなかった間で、ちょっとだけ拍子抜け。やっぱりこれだけ広いねぶた会場なので、ずっと途切れずにねぶたが来るのはさすがに無理なようです。


いよいよ待望の大型ねぶたがやって来ます。


大型ねぶたは前や後ろに子分のように小さなねぶたを連れて、時に急いで、時にゆっくりと行進。我々の目の前で一周してくれるねぶたもあれば、反対側ばかりに目が行っていてこちらには見向きもしないねぶたもあります。

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暗くなった青森の町に中から煌々と光を放つねぶたは本当に豪奢で、そして美しい!

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いきいきとした表情も、ホントにリアリティがあって、本当にうっとり魅入ってしまうのです!

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でも、その大きなねぶたはたくさんの人たちによって引っ張られているのですが、これだけ暗くなるとあんまり見えません。


殆んどのねぶたは企業の出すねぶただったりして、会社名が何よりも目立っところに書かれています。まぁ、とにかくお金が掛かるでしょうから、企業に頼るのは已む無しとは思いますが、昔のお祭りにあった"地域のつながり"だとか"町内会"だとかとはどうも縁遠い感じです。

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私のイメージは青森ねぶたといえば、巨大なねぶたの回りにたくさんの人が"ラッセラ~、ラッセラ~"の掛け声にあわせて跳ねて(踊って)いると思っていたのですが、実際にはただ歩いている人が多いようです。確かに、ずっとラッセラ~と言いながら踊っていると、2時間は持たないだろうから、踊る時間と休む時間をうまく調整しているのかも知れませんね。この日はTVの生放送も入っていたので、そっちで目一杯跳ねた人たちは、我々の前では休んでいたのでしょうか?

でも、こんな風に私のイメージ通りの集団も多少はありました。


散々大型ねぶたを楽しみ、再び子どもねぶたが来たということは間もなく終わりの時間。9時に開始の時と同じ号砲が鳴ると、この日のねぶた祭りは終了になります。多くの団体観光客は、添乗員さんの号令の元、バス駐車場まで向かうようです。ちなみに今日会った友人の参加している団体の今晩の宿は、岩手県にある温泉地。折角の温泉でも、ホテル着は間違いなく12時を回ってしまうのでしょうね!?


さて、次は我々の大問題。ここから、何とかして青森駅前のホテルのすぐ横にある居酒屋までたどり着かなければなりません。最初は案内所のアドバイス通り、「お祭りが終わっても、そのまま椅子に座って交通規制が解除になるのを待って」いたのですが、有料観覧席の椅子席は毎晩撤去するらしく、「お祭りは終わったので、出て下さい!」

何て観光局の情報はいい加減なことか!

仕方がないので駅方向を目指し、ゆっくりと歩き出します。10分は歩いた頃にようやく交通規制が解除になり、待ちに待った車のライトが見え始めます。とは言え、タクシーのランプはまだ殆んどなく、時折実車のランプがついたタクシーが見えるだけ。15分以上歩いた大通りで歩くのを止め、タクシーを待つことに専念することにします。

目の前で空車を他の人にさらわれることも数回、ようやく奇跡的にタクシーを止めることができ、駅前の居酒屋「日本海庄や」に予約時間21:30に少し遅れただけでたどり着くことができました!!

帰りのタクシー代も1000円弱。あのままタクシーがつかまらなかったら…  そう考えると、空恐ろしくなりました。


チェーン店居酒屋でも、地のものはしっかりと味わえるお店で、青森の地酒と刺身を満喫。我々が美味しいお酒と肴を満喫しているこの瞬間も、ねぶたで会った友人たちはまだまだ高速をひたすら宿に向かって走っているのかと思うと、何となく申し訳ない気持ちになりました。


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