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【2018年東北夏祭り】<その5:弘前ねぷた> [日本二周目]


4日目:8月4日(土)

昨日までは絶好の天気で、昼はほどよく暑く夜には心地よい風が吹く… という絶好の旅行日和だったのですが、今日からの2日間は旅行出発前にはそうでもなかったにもかかわらず、出発して以降は徐々に天気予報が悪化に向かい、今朝は予報通り小雨模様。
この日はすぐ近くの弘前まで移動して”弘前ねぷた”を楽しむ予定ですが、まずは”2年前の忘れ物”を取りに、8時過ぎには青森駅前の東横インを出発。
”2年前の忘れ物”とは、2年前の夏に東北一周の旅をした時にスケジュールの関係で断念した観光地である、「田舎館村の田んぼアート」。今では日本全国各地ーにある”田んぼアート”発祥の地であり、今でも最も有名で人気があるのはここ田舎館村。田んぼアートによる村おこしの成功例であるこの村の田んぼアート、噂によるとピーク時には2時間待ちもあり、整理券が配布されることもあるのだとか… そしてこの日は、夏祭り真っ最中でしかも土曜日、「この日がピーク日でなければ、一体いつがピークなのか??」というほどの日。なのでもとより混雑は覚悟の上ですが、少しでも並ぶ時間を減らしたいと思えば少しでも早く田舎館村に着く必要があると考えた故の、早めの出発なのです。

青森には東北道の起点があり、先を急ぐ我々はその起点から東北道を黒石ICまでの短かい区間だけ利用。黒石といえば2012年に病気後初めての旅で、弘前から一人で"つゆ焼きそば"を食べに来た記憶が甦ります。(そのブログはこちら)

田舎館村の田んぼアートは2つあり、まずは混雑が激しいという噂の田舎館村役場の「第一田んぼアート」へ。田舎館村役場はお城のような外観、今日は土曜日ですが役場前にはすでに車が溢れています。でも、中にはもう見学を終えて出る車もあるので、入口すぐ近くに駐車場を確保でき、役場前から続いている行列の最後尾へ。まだ朝9時過ぎなので待ち時間は僅か15分程度で、庁舎にあるごくごく普通のエレベーターに案内されます。観光バスの予約があるとかなり待たされるのだそうですが、まだ観光バスが来る時間でもなく、ここでも我々はラッキーでした。
4階の展望スポットから眺める今年の田んぼアートは、”ローマの休日”。
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確かに見事ではありますが、この4階の展望スポットからの眺めでは、いささか高度不足のような気がします。この上に更に階段で昇る展望台があるのですが、”階段”と聞くと妻も私もどうも尻込みしてしまいます。
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結局、4階からの景色だけを楽しみ下へ降り、過去20年超の田んぼアート作品を写真で観賞。どれも見事な作品ばかりで、さすがに人気が出るのも頷けますね。

駐車場には屋台などもたくさん出ていましたが、我々は次の目的地へ先を急ぎます。次の目的地は「第二田んぼアート」で、展望できる場所は「道の駅いなかだて」。道の駅だから駐車場はたくさんありそうですが、意外にも空きスペースを見つけるのに一苦労。ようやく車を停め、目指す田んぼアートの展望台までは少し歩きます。
第二田んぼアートのテーマは手塚治虫の漫画。
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鉄腕アトムやらブラックジャックが見事です。
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カラフルさだけで比べると、第一田んぼアートよりも、こっちの方が見事ですが、第一にはより細かい細工もあり、どっちがいいかは比べようがありませんね。

展望台の別の角度からは「石のアート」が見られます。この石のアートのテーマは「惜しまれる人」。
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このダイアナ妃は去年からあるようですが、もう一つは今年出来た美空ひばり。
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確かに「惜しまれる人」に間違いはないのですが、ダイアナ妃が亡くなってから20年は経ってるし、美空ひばりに至っては、亡くなったのって確か平成元年のはず… もう30年も経つのに、いまだに「惜しまれる人」って、本当に凄い!

田舎館村の田んぼアートを満喫し、次は日帰り温泉に入りに行きます。弘前近辺の有名温泉地といえば、大鰐温泉。仙台に勤務していた昭和の時代に、雪深い温泉を満喫しに来た記憶が甦ります。大鰐温泉の日帰り温泉施設地域交流センター"鰐come"で、この日も温泉を満喫、まだ午前中だったので人が少ない温泉はやっぱり最高でした!

この日はここ大鰐温泉で昼食。実はここの名物とそれを使った料理が大いに気になっていて、「是非、食べてみたい!」と随分前から願っていたのです。
その大鰐温泉名物とは、何と「もやし」。もやし、勿論嫌いじゃないけれど、私の固定観念では、「どこで食べても一緒でしょ??」そんなもやしを堂々と「大鰐温泉名物」と謳うことにまず感心したのと、「果たして、名物に値するような本当に旨いもやしなんてあるのか?」を確かめたいと考えた故です。
鰐comeの中にある食堂、日帰り温泉は空いていたのに食堂はほぼ満席状態。この人たち、ひょっとしてみんなここにもやしを食べに来ているの? メニューには吉野家や松屋にはどんなに美味でも絶対にないであろう「もやしうまか丼」があり、私はこのもやしうまか丼と地元産のシャモロックそばのセットである”大鰐御膳”を注文。待ち時間にいろいろ調べると、大鰐温泉もやしは冬野菜で、このお店でも仕入ができない日もあるのだとか。
もやしを夏野菜とか冬野菜とかとして考えたこともないし、「もやしの仕入が出来なかったので、今日はもやしがありません!」なんて看板、とても想像ができません!
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もやしはかなりシャキシャキしていて、スーパーで30円程度で売っているもやしとはさすがに全く別物の感じです。でも、シャキシャキ感はともかく、味についてはグルメじゃない私にはスーパーで売っている高いほうのもやしと比べても、その差がイマイチわかりませんでした。

いよいよ弘前に向かいます。早く着いたら岩木山が見えるビュースポットにでも行く積もりにしていましたが、降ったり止んだりのこの天気ですから、お岩木山はどこからでも全く見えません。
ホテルチェックインまでの時間つぶしに、「津軽藩ねぷた村」に立ち寄ってみますが、意外に混雑していてたくさんの観光バスが停まっています。この人たち、恐らくはここでちょっとだけ弘前ねぷたにも触れて、夜には青森のねぶたに行くのでしょうね!?
弘前ねぷたに思い入れがある私としては、ちょっと淋しい気もします。

観光客のお陰で弘前ねぷたの説明は大盛況。ねぷたの山車の前にはたくさんの人だかりがあり、近づくことさえ困難な状態。我々は今晩たっぷり見る予定だからいいけれど、他の人たちはこれが最初で最後のねぷたなのでしょうね!?
その他津軽三味線の実演も、椅子に座れない程の大盛況。お土産屋さんも驚く程に混んでます。

今日の宿は弘前駅前の東横イン。ここも半年前に真冬の深夜の激闘を勝ち抜いて確保した宿で、しかも今日はツインルームです。
この日も休養する妻を残して弘前駅前を散策。この日もまず観光協会に行き、ねぷた終了後の帰りのタクシーについての相談です。弘前は青森の観光協会よりも相談者が少ないからなのかずっと親切で、いくつかの候補地と地元のタクシー会社を紹介してくれました。

弘前には、学生時代にねぷたの時期も含めて4~5回は来ています。特に大学2年の時には行きつけの弘前ユースホステルをベースに、ねぷた祭りに2日間参加させていただいたという凄くいい・楽しかった思い出があるので、私の弘前ねぷたに対する思い入れが強いのも、この思い出があるからなのです。その時の思い出を辿って、懐かしい土手町なども散歩したかったのですが、そこまで時間もないので駅前周辺をちょっとだけ散歩してから、弘前駅に行ってみます。
今日は弘前ねぷたの本番の日であるにも関わらず、駅では弘前に来る人の対応というより、青森にねぶたを見に行く人たちのために、青森往復切符の販売コーナーまで作って、懸命に販売しています。
確かに弘前で降りる人はまばら。(写真はたまたま来た特急列車ですが)
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それに比べて青森行き列車は、立っている人も多い混雑振り。加えて五所川原方面に向かう五能線も、五能線にしては何と(!?)3輌も連結している(私の記憶ではいつも一輌)のに、立っている人も多い大混雑。みんな、五所川原の立佞武多祭りに行くのでしょう。
「弘前でも、ねぷた祭りやってるよ!」みんな知っているのでしょうが、大声でそう叫びたくなりました。

お祭り時間が近づいたので、タクシーで弘前城近くの有料観覧席へ。この席も発売当日にGETしていたので、今日は嬉しいことにようやく最前列です。
弘前ねぷたの有料観覧席はスタート地点で、午前中のラジオにも出ていた地元ラジオのアナウンサーが分かりやすく詳細にお祭りをレポートしてくれるので、我々にはとってもありがたい限り。始まる前からとても大きな太鼓を叩かせてくれるなど、観客へのサービス精神は今回見たお祭りの中では今までで一番です。

ただ、今は雨は止んでいるものの、今日はずっと降ったり止んだりの天気なのが心配。雨が降った時用に、我々は雨ガッパを埼玉から持って来ています。「こういう観覧席で傘をさすのは、周囲の人への配慮から絶対にNG。傘の代わりにカッパを持って行くのは、やっぱり旅の最低限のマナー。」だと思うからです。でも、すぐに傘をさす心ない観光客が意外に多くて、ちょっとだけ日本の観光客のマナーに失望した今回の旅でした。

いよいよねぷたがスタート。
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一つ一つの山車が青森程に規模は大きくないねぷたの山車は扇形。規模も小さいし扇に絵を描いてあるので、1台あたりの山車の価格は青森よりはずっと安いのでしょう。
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だから山車はひっきりなしにたくさんスタートして行くし、企業が中心の山車は少なく、大半は弘前の町内会。
青森ねぶたと比べても、企業名がほとんどありません。
なので「ヤ~ヤド~」の私にはとっても懐かしい掛け声で行進する人たちは、見事に老若男女混合なのです!
扇形ねぷたは決まって前には勇壮な男性が描かれていて、裏には美しい女性が描かれています。
有料観覧席はスタート地点のすぐ先なので、昨日の青森のように休みながらただ歩いている人はなく、みんな大声で"ヤ~ヤド~"を繰り返していて、とても心地よい響き。
38年前には、この行列に加わって、"ヤ~ヤド~"を2時間怒鳴り続けたっけ!!(若かったなぁ~!!)

38年前には絶対になかった山車は、時折小さくなれる一回り大きな山車。信号等があると、小さくなれるハイテクな山車です。さすがは平成!
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これも弘前ねぷたの進歩なのか、扇型だけではなく、青森ねぶたのような山車も登場しています。
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でも、残念ながら時折雨が降って来ます。雨が降ると大切なねぷたの保護のためにビニールを掛ける団体もあります。やむを得ないとは思いますが、ビニールを掛けたねぷたは残念ながらこの通りイマイチ。
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でも、小雨をものともせずビニールも掛けずに演じている団体には、「頑張れ~!」と応援したくなります!
ちなみに、この日青森はもっと激しい雨に降られたらしく、あの大きなねぶたもみんなビニールが掛けられていたのだとか。我々は小雨で済んだ弘前にいて、今日もとてもラッキー!!

弘前ねぷたがスタートしてから間もなく2時間半、途中空白の時間もなく興奮と感動の時間が続き、いよいよ最後の山車が出陣。
今スタートしたこの人たちは、今から2時間”ヤ~ヤド~”を謳い続けるのでしょうが、スタート地点の見学はこれにて終了です。親切な観光協会に教えられた飲み屋街まで10分程度歩いたのですが、足が遅い我々、地元をよく知る人たちに完全に先を越されています。でも周辺を引き続き歩くと、戻ってくるタクシーを何とか掴まえることができ、予約より30分も早く9時には駅前の居酒屋に入ることができました。

この居酒屋でも青森のお酒と肴を充分に満喫!
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やっぱり、弘前は昔から私の大好きな街です!
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弘前よ、また来るからな!
今度は、桜の時期に!!


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