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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その4:和歌山県① ハモとクエと伊勢エビ> [日本二周目]


5日目:7月29日(月)続き

奈良県の五條で野菜尽くしの豪華ランチを食べ、いよいよ和歌山県に突入します。紀伊半島の旅といえばやはり和歌山県がその旅程のメインイベントになるのは極めて自然な流れ。今回、全10泊の紀伊半島旅行ですが、今日から和歌山は4泊5日で楽しむことに。

県境を呆気なく超えて、最初の目的地は九度山。九度山と言えば、大河ドラマ「真田丸」で一躍有名になった地。関ヶ原で西軍についた真田親子が、蟄居させられていたというか、幸村が大坂冬の陣まで10年以上雌伏していたところです。真田丸が放送されるまでは、それらしい史実は読んだ記憶がおぼろげにはあったものの、そこに行きたいという気は全くなかったので、4年前は気にもかけずに素通り。でも、大河のお陰で作られた「九度山・真田ミュージアム」は、今日は月曜日なので休館日。仕方がないので真田親子の住居があったという真田庵(今は神社になっている)に行ってみます。
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正幸公の墓所はありましたが、この地を抜け出して大坂へ向かった幸村公の墓所はありません。
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その幸村公がこの井戸を伝って脱出して大坂に馳せ参じたという伝説の「真田の抜け穴」もすぐ近くに。
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今日は月曜日で真田ミュージアムは休みなのに、意外に観光客は多く、駐車場もかなり混んでいます。さすが真田幸村人気の根強さを見せつけられた感じ。「こんなに人気ならば、せめて夏休み期間中ぐらいは真田ミュージアム、無休にすればいいのに…」と、愚痴の一つも言いたくなります。

九度山には2つの世界遺産の寺社があります。まずは女人高野と呼ばれた慈尊院。
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何となく、塔も高野山を意識している感じ。
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このお寺、絵馬がおっぱいの形をしたユニークな神社で、その通り"乳ガン" 平癒のご利益があるとか。今のところ、その目的では来る必要はなさそうで、今後も"その目的では、来たくありませんからね!"と、変なお祈り。

もう一つの世界遺産「丹生官省符神社」は塔の先に見える長い階段を上ったところにあるようなのですが、妻も私もあまりに暑すぎて階段を昇りたくないのが本音。「このあたりを車で一周してみて、車で上まで行ければ行くけど、ダメだったら諦めよう!」と周囲をグルグル回ってみますが、結局入口を見つけられずに断念。「何でもかんでも全部見ちゃうと、次に来る理由がなくなっちゃうからね!」と妻と自分に言い聞かせるのは、やっぱり負け惜しみ!?

この日はもう少し観光したい気分。この先には4年前には私の足の不調で奥の院まで楽しめなかった高野山があるのですが、妻の足を考え今回は高野山は当初より諦めています。なのでこの辺りには必ずまた来ることは、私の中では決定事項。
無料高速を根來で降りて、根來寺に向かいます。真言宗の一つの流派だという新義真言宗の本山である根來寺は、観光で訪ねる人は殆んどいない寺のようですが、私が訪ねた理由は2つ。
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一つは母方の宗教が真言宗で、数多くの法事を通じて、仏教の中では私が真言宗に一番親しみをもっていること。真言宗には”〇〇派”というのが結構あり、我が母方のお寺は確か"高野山派"だった気がするのですが、他の派といえども本山には敬意を表すべきと考えたため。もう一つは、同名の高校時代の同級生を突然思い出したというだけの些末な理由。
根來寺はさすがに本山だけありかなり広いお寺なので全部は回りきれずに本堂の参拝だけで許して貰うことにしました。
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根來で降りた理由はお寺の他にもう一つ。和歌山県に来ようと決めてからさまざまな旅番組で和歌山の情報収集をする中で、どうしても気になったのが和歌山のソフトクリーム。和歌山では定番らしい「グリーンソフト」は、ソフトの他に棒アイスもあるとの情報ですが、和歌山ならではのソフトを食べられるお店は、和歌山市内周辺の数店舗だけということで、事前にリストアップしておいたのです。根來寺に近いお店はラーメン屋さん。ラーメンを食べなくてもソフトクリームを食べられるお店ということで、この猛暑の日の休憩にはもってこいです。ところが、ナビが示す場所にはラーメン屋さんやそれらしきお店はなく、周囲を5分程度うろうろしてみましたが、全くお店が見つけられません。何故か電話も通じなかったので、訪問を断念。
このまま宿に向かう時間ですが、我々の(私の)中はすっかりソフトクリームモード。結局、自分の中の「ソフト食べたい!」欲望には勝てず、もう一つリストアップしていたイオンモールにわざわざ行ってみます。イオンモール、思ったほどには遠くはなかったものの、はじめて行くモールなのにさすがにイオンというくらいの巨大なモールなので、店舗近くの駐車場(一応、下調べ済でしたが…)を探すのに一苦労し、その店舗探しにも難儀。ようやく、目指すグリーンソフトにありつけたのですが、正直な感想は「どこにでもありそうなソフト」。「何時間もかけて、探したソフトがこれ??」と、妻にも思いっきり非難の視線を浴びることに…
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決して不味い訳ではないのですが、我々の期待が高まり過ぎたのが原因。

今晩の食事は、2年越しの念願だった「グルメその⑫:和歌山でハモづくし!」。その昔、”ハモは和歌山が旨い”という噂を聞いて、一度本場の和歌山で旬のハモ(ハモの旬は夏!)を存分に食べてみたいという夢がようやく叶う瞬間。昨年は和歌山市内の海辺の宿の”ハモのコース”を予約していた(実際には旅行を断念して、キャンセル)のですが、今年の予約は海辺の休暇村。
3年前にはじめて泊まった休暇村、最初に泊まった秋田の乳頭温泉の休暇村が想像以上によかったので、一瞬で休暇村のファンになりましたが、その後泊まった2つの休暇村にはがっかりさせられたので、”今回ダメだったら、休暇村ファン、辞めようかな?”とも思っていたのですが、今回の休暇村、最高でした!部屋からの眺めも、レストランからの眺めも、(妻の情報によれば)露天風呂からの眺めも絶景!
和歌山と淡路島ってこんなに近いんですね!?  本当にビルの形までがちゃんと見えるんです!
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すぐ近くに見えるのは、和歌山県の友ヶ島。その向こうに見えるのが淡路島です。(写真は翌朝撮影)

ハモのフルコースも、味は抜群だし料理のバラエティーも豪華だし、おまけにハモ以外の料理はバイキング形式で自由に取れるようになっていて、その品数・クオリティも想像以上!
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おまけに夕陽の時間になるとブラインドを開けて夕陽を楽しみながらのディナー。我々は高いコース(ハモづくしなので、休暇村といえども@20000円は越えます)だったからか窓際の特等席だったので、食事と夕陽とお酒… あらゆるものに大満足!
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とにかく最高の一夜でした!
勿論、休暇村ファンはこれからも続けますよ~!

6日目:7月30日(火)

この日は和歌山市周辺をウロチョロする日。今晩、もう2つ和歌山の海鮮グルメを味わいたいため、この近辺にもう一泊するための”グルメ優先日程”です。とはいえ、昼間はいろいろと観光がしたい私ですから、この辺りの観光プランを立てています。

4年前、和歌山市内に来た時には、和歌山城だけを見学しています。なので今回は和歌山城には行かずに、午前中は和歌山市周辺の美しい海岸などを見て回ろうと思います。
最初の見学地は、休暇村すぐ近くの淡嶋神社。人形を供養する神社だそうで、たくさんの雛人形などが供養されています。
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でもこの神社の駐車場、参拝者は最初の30分は無料ですが、30分を越えると"いきなり"というくらい料金が跳ね上がります。妻が時計をチラチラ見ながら先を促しますので、30分かからずに参拝終了。

大河紀ノ川の長い橋を渡り、和歌山市内中心部に入ります。昨日吉野川の頃からその成長を見守って来た紀ノ川。まるで我が子が、見事に成長して社会(大海)に出ていくかのように、ちょっと感動してしまいました。でも、交通量の多い道はちゃんと流れているので、車を停めて写真は撮れません。

まずは雑賀崎を目指します。「日本のアマルフィ」とも言われているようですが、本物のアマルフィも見たことないし、そもそもそれらの写真がどこから撮られたものかも調べてはいませんでしたので、まずは雑賀崎灯台を目指したのですが、途中「番所庭園はこちら」と書かれた看板に何とはなしにつられてしまいます。
番所庭園は海に面した入場料が必要な芝生の庭園。今日も非常にムシ暑い中で散策すると、向こう側には雑賀崎灯台が見えます。
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庭園の突端まで歩き、右を見ると昨日の宿休暇村が見え、正面には淡路島と徳島県までが見える絶景。
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この庭園、バーベキュー設備もあるようで、係員さんが準備をしています。この場所での海を見ながらのBBQ、最高でしょうね!
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庭園を満喫、海の眺めに満足し灯台も見えたので、アマルフィ探しはせずに先へ進みます。海沿いをドライブすると、昨年ハモプランを予約していた旅館があり、ちょっと「こっちにも、泊まりたかったなぁ~」とも思いましたが、それでも昨日の休暇村は大正解でしたので、後悔はありません。
その後、どうにも観光する場所は見つかりません。紀州東照宮は階段が多く、この暑さではとても行く気になれず、昔ながらの町並みがあるという黒江も、妻はこの暑さでは歩くのはつらそう。観海閣も見たいと思っていたのですが、どうやら工事中(修復中)のよう。仕方がないので新和歌の浦と言われる辺りに車を停め、周囲をちょっとだけ散策してから冷房がキンキンに効いている博物館というか資料館で情報収集して、やっぱり"これだ!"という場所もなさそうだったので、ここ和歌山の平城京の時代からの歴史のビデオを見て楽しみます。ビデオですから、涼しい場所で見られるのが何より!

この後、和歌山城に続く和歌山市内定番観光地である紀三井寺に行く予定だったのですが、あまりの暑さに紀三井寺は後回しにしてお昼を食べに行きます。
今日のランチは私の強引なリクエストで、「グルメその⑬:和歌山ラーメン」。あれだけ”暑い、暑い”とか言ってたくせに、「本当にラーメン食べに行くの?」と妻からも呆れ顔をされますが、「冷やし中華ぐらいあるんじゃない?」と意に介さずに目指すお店へ。超有名店ではないものの、それなりには人気店らしく"待ち"になりましたが、店の中で座って待てる程度の混雑で済んだので、テーブルに案内された時には、汗もひいて熱々のラーメンを食べる雰囲気に。店に入って冷やし中華が無いことに気付き少々慌てたのですが、この待ち時間のお陰で、妻もラーメンを食べられるようです。
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和歌山のラーメン屋さんですから、"和歌山ラーメン屋のローカルルール"通り、テーブルにはゆで卵と早寿司が無造作に置かれていて、早寿司を待ち時間に早速いただきます。
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肝心の和歌山ラーメンも本場では4年振り。やっぱり本場の和歌山ラーメンは、"まいう~"でした。
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(ゆで卵はテーブルの上にあったものを剥いてラーメンに投入!)

午後はとりあえず今晩の宿がある隣町の有田へ。有田と言えば何と言っても”みかん”ですが、まだこの季節にみかんの観光はできなさそうです。そのまた隣町の有田川町の鉄道交流館というところへ行ってみましたが、妻は車から降りようとすらしません。(所詮、その程度の施設…)
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この日の宿は温泉ではないので、当初のプランではここ有田川町にある結構いい感じの日帰り温泉に行く予定でしたが、お風呂にまだ入れない私が"外で待ってるよ!"と言っても、妻は固辞。まあ、昨日までの5泊中4泊が温泉なので。「1日ぐらい我慢するよ…」という気持ち、わからないでもありません。

少し内陸部にドライブして、これも有名な棚田”あらぎ島”へ。日本各地にある棚田はかなり見たつもりでしたが、このあらぎ島は本当に美しく見とれてしまうくらいに素晴らしい風景。普段、あまり棚田に興味を示さない妻も、結構興味深く見ていました。
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ここで行くところもなくなり、少し涼しくもなったので、和歌山市内に戻って午前中スルーした紀三井寺に行こうと思います。ナビを紀三井寺にセットすると、来た道を戻らずに紀三井寺まで山の中をショートカットする感じの道をナビしようとします。「この道、大丈夫?」とちょっと不安になりましたが、ナビでもこの道”県道”の表示があるし、道路標識も県道として出ていましたので右折してみたのですが、これが痛恨のミスチョイス。車一台が通るのがやっとの未舗装道路にはガードレールもなく、運転を誤ると崖から転落しそうなルートが続きます。でも、途中県道の表示はたまに出てくるので、道を間違えてはいないよう。妻はひたすら「対向車、来ませんように!」と神頼みしている… こんなドライブが何と約1時間も続いたのです。途中、対向車とすれ違ったのは2回。2回共にやや広い場所でのすれ違いでしたが、それでもお互いにミラーをたたんでノロノロと慎重にすれ違い。「県道といっても、埼玉あたりの片側二車線の道路とは違うのね!?」と、今さらながらに勉強させられた1時間でした。

という訳で、紀三井寺に着いた時には精も根も尽き果てた状態でしたが、今さらここまで来て帰る訳にもいきません。紀三井寺は奈良の長谷寺のように駐車場が下にあり本堂まではキツイ階段があるけれど、身障者用のパーキングは中腹あたりにあるという情報を入手していたので、情報通り裏道からちょっとお高めの駐車&参拝料700円也を支払って入場ゲートを通り、中腹の身障者用駐車場に車を停め、本堂までの坂をとぼとぼと上ります。
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参拝して和歌山市内を眺望しますが、夫婦の会話は相変わらずあの恐怖の”県道の1時間”のことばかり!
お陰で、紀三井寺の印象が薄いのなんの…
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今日の宿は有田の民宿。民宿を選んだ理由は、"和歌山海鮮グルメ"を満喫するため。海鮮グルメの本場和歌山で私がどうしても食べたかったのは、"ハモ"と"クエ"と"伊勢エビ"。そのうちハモは夏が旬のグルメだからいいものの(事実、昨日は本当に旨かった!)、クエと伊勢エビは共にどちらかというと冬が旬。「さすがに、この真夏にはクエも伊勢エビも無理かな?」と思いながらネットでウダウダと情報収集をしていたら、この民宿のグルメプランにたどり着きます。「紀伊半島2大グルメプラン。伊勢エビとクエ鍋!」というタイトルに思わず小躍りし、後先考えずに即予約。でも少し冷静になると、今の私の体では民宿泊まりはいささか心配。民宿の部屋は大抵が2階で、エレベーターなんかない2階までの階段の勾配と手すりが不安です。また、民宿のお風呂にはほぼ100%手すりはないので、風呂には入れません。なので、いつも民宿に泊まる時には近くの日帰り温泉を探して、入浴してから民宿にチェックインする予定を組みます。でもどうしても味わいたい海鮮2大グルメなので、まだ3カ月近く前なのに民宿に電話して子細に状態をヒアリングし、GOサイン。

有田と言えばみかんの他に我々の世代として忘れられないのが箕島高校。特に私の1年下の年代は、あの伝説になった星稜との延長18回の死闘を勝ち抜いて、甲子園春夏連覇をしています。私も同じ公立高校だからという理由もあり、ずっと箕島高校を応援していて、尾藤監督や石井・嶋田のバッテリーなどの記憶も鮮明。
民宿に着くと玄関に箕島高校グッズがたくさん飾られていて、”さすがは地元だなぁ~!”と思いましたが、中には尾藤監督手書きのものなどあり、かなりレア度は高そう。後で聞いたら、我々に美味しい魚を捌いてくれた民宿のご主人は、何とあの時の春夏連覇の時のメンバーだったのだそうです!

民宿は私が随分と前に電話で問い合わせをしたのを覚えてくれていたのか、唯一の1階の部屋を準備してくれています。おまけに、民宿なのに何と夕食は部屋食なのです!
「グルメその⑭:伊勢エビとクエ鍋」は、何と刺盛りに伊勢エビが2匹も乗っています!やや小ぶりな伊勢エビではあるものの、一人で伊勢エビ一匹を丸ごと食べられることに、妻は早くも興奮状態。
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実は私もクエ鍋は初体験。本当に味も食感もしっかりした魚で、「クエ鍋を食べたら他の鍋はクエない!」というダジャレ紛いの格言がわかる気がしました!
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「やっぱり、長旅の一晩くらいは料理を求めて民宿もいいね!」と、思いながら床に着きました。

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toro

はじめまして。toroと申します。
自分もtacsueさんと同じ病気にかかり、情報を集めていたところtacsueさんのブログを見つけ、最初からじっくり拝見させて頂きました。
同じリハビリ病院に入院して(しかもPTは同じNさんでした)同じ宇都宮線ユーザーということで、一方的に親近感を持っています。
私も旅行(国内、海外問わず)好きなので、いつかtacsueさんのようにいろんなところに行けたらいいなぁ~と羨ましく思いながら、これからもblogを楽しみに拝見させて頂きたいと思います。

by toro (2019-09-18 14:54) 

tacsue

toro様

訪問ありがとうございます。
リハビリ病院のNさん… もう9年も前になります。とても懐かしいです!
私も今では旅行記しか投稿できていませんが、時折覗いてみてください。
いつか宇都宮線でお会いできたらいいですね!

by tacsue (2019-09-21 07:11) 

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