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【静岡県鉄ちゃんの旅】<その2:大井川鐡道> [日本二周目]


2日目:6月17日(日)

今日はついに憧れの大井川鐵道を満喫する日。今日の日程では昼食をいつ食べられるのか予想がつかなかったので、前の晩にコンビニで仕入れたパンとヨーグルトをビジネスホテルのシングルルームで味わうという味気ない朝食を済ませて、6時には浜松駅に向かいます。
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浜松からは東海道線の各駅停車で大井川鐵道の始発駅金谷を目指します。あと30分遅い各駅停車でも目指す大井川鐵道の列車には十分に間に合うのですが、とにかく先を急ぐのはいつもの私の癖。
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(昔の宇都宮線も、こんな色だったなぁ~と懐かしくなってパチリ)
今日の東海道線も昨日と同じように窓が汚れていて車窓が十分に楽しめないため、最前の運転手さんのすぐ後ろに立って運転席からの風景を楽しむことにします。運転席の前だけはワイパーを使った様子があり、そこだけ景色が当然のようにクリアに見えますが、昨日のお酒がまだ少し残っている私は、金谷までの30分以上立っているのはしんどいのでどうしよう? と少々悩んでいるうちに運転手さんが真後ろの私をキッと睨んで、ブラインドを降ろしてしまったのです!
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「JR東海、そんなに見られたくないんだったら窓ぐらい拭いとけよ!」と毒づきたくもなりました。

金谷駅では停まった場所のすぐ目の前に「大井川鐵道乗り換え口」があります。
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(写真は駅舎の入り口。乗り換え口ではありません)
有名私鉄の始発駅にしてはとても小さな駅ですが、SLなどが発着する大井川鐵道の実質的な始発駅は次の新金谷なのです。一人しかいない駅員さんに「フリーきっぷください」と、4400円を払い全線に乗れる切符を受け取ったのですが…
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直後に駅員さんが、
「ところで、今終点の井川まで行けないことはご存知ですか?」
「はぁ? 何それ~??」
「5月に崖崩れがあって、閑蔵駅から井川駅までの一駅だけ不通になっているのです!」
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たった一駅だけとはいえ、全線完乗を目指す鉄ちゃんにとっては大問題ですが、今日大井川鐵道の旅を止めても今更他にすることもないので、とりあえず今のところの終着駅である閑蔵に行き先を変更せざるを得ず、何もなく誰もいないたった一人ぼっちの待合室で、沿線の情報収集をしながら、千頭行きの大井川本線の列車を待ちます。
やって来た大井川鐵道の列車には何となく懐かしいデジャヴ感があります。
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「これって、40~50年前の東急(目蒲線?)じゃない?」とおぼろげに記憶を辿ります。でも、列車のつり革には「タカシマヤ」の広告があったので、どうも東急ではないのでは?と、自分の中でも情報が錯綜。
(東急電車だったら、渋谷にはないライバルのデパートのつり革がある筈がない!!)
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後で改めて調べると南海電車だったとのこと。それならば乗車経験はない筈で、鉄道雑誌などでの印象が強かっただけなのかもしれません。

金谷から市街地を走り新金谷へ。たくさんある車庫を通りすぎ、すぐ目の前にはSLやトーマスが停まっているのとすれ違いますが、油断していたためカメラが間に合いません!
大井川鐵道は、その名の通り大井川に寄り添ったり時に離れたりしながらその上流を目指します。今年1月3日に大井川の木造橋「蓬莱橋」を歩いた時に、その上流方面に向かって「いつかずっと上流まで遡ってみたいなぁ~!?」と思ったことが、こんなに早く実現できるなんて、何だか無上の喜びです。
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周囲は昨日を上回るくらい茶畑が続きます。このあたりは「かわね茶」の本場の筈で、窓を開けたらお茶のいい香りがしそう!?
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勿論、そんなことがある筈はありませんが。

大井川鐵道はSL以外にも鉄ちゃんには嬉しい車両のオンパレード。すれ違ったこの車両は確か近鉄。乗車経験は少ないものの、昔の鉄ちゃん雑誌では散々見ていました。
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沿線には時折吊り橋も見えます。静岡県で一番有名な吊り橋"夢の吊り橋"は大井川線沿いではなくもっと奥の寸又峡の近くのよう。いずれにしても今の私の片手・片足では揺れる吊り橋を渡るのは無理なので、遠くから眺めるだけで満足することにします。
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大井川本線の終点千頭で旧南海電車を降り、車体がぐっと小さくなった井川線に乗り換えます。
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いよいよ大井川鐵道のメインイベントの始まりです。井川線は、以前の貨物運搬路線をそのまま客車に転換し、トンネルを広げたりしなかったため、室内は大江戸線以上の狭さです。
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大井川鐵道井川線と言えば、急勾配を昇るアプト式鉄道として名高いのですが、急勾配を昇るのはごく1区画だけで、後は大井川に沿ってのんびりと走ります。周囲の景色も渓谷のような風景を想像していましたが、相変わらず茶畑が多いのどかな風景が続きます。でも、大井川の川幅は徐々に狭くなり、息をのむような風景も時折見えるように。
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大井川本線は生活路線のイメージですが、この井川線は完全に観光路線のよう。車掌さんは駅に停まるたびに車両を移動しながら、マイクでの観光案内とお客さんへの案内に大忙し。私は列車の一番前の車両に早々に乗ったので気が付かなかったのですが、思いの外長いこの列車は6輌編成ぐらいのかなりの長さ。途中駅に人がたくさん待っていて、「こりゃ、この列車混むな!!」と覚悟したのに、車掌さんが「後ろ、空いてますよ!」と誘導すると、結局ホームにいたたくさんの乗客は、誰一人先頭号車には来ませんでした。
各温泉行きのバスへの乗り換え駅には、毎回予想以上のお客さんが。不通区間のお陰でもう一回来なくてはいけなくなったのですから、次回は温泉も楽しむ旅にすることに決めました!

いよいよ急勾配のアプト式区間の入口であるアプトいちしろ駅。ここで最後尾にアプト式機関車を連結するので、鉄ちゃん的にはその連結作業は必見なのですが、乗車したのが一番前で連結するのは最後尾なので、私の足で向かったところ連結の瞬間には間に合わず。おまけに他の鉄ちゃん、鉄子さん、ちびっこがたくさんいて、写真すらまともに撮れませんでした。
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アプト式の急勾配は、確かに乗っていても勾配がわかるくらいの角度。後ろを振り返るとあっという間に前に走っていた区間がすぐ下に見えます。
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平成になってからできたという、長島ダムが見えます。このダムが出来た時にいくつかの部落や大井川鐵道の旧路線もダムに沈んだのだとか。
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車掌さんの沿線観光案内では何度も
「今の終点である閑蔵での折り返し列車までの時間は1時間以上」
「閑蔵駅の周りは、何にもないですよ!」
と、今の終点閑蔵までは行って欲しくなさそうな案内を繰り返しています。私のプランでも終点の井川駅周辺を散策する予定でしたが、確かにその隣駅閑蔵にはパンフレットを見ても何の情報もありません。どうせ未乗区間が残ってしまうのだったら、1区画でもそれ以上でももう一回来なくてはいけないことにかわりはないので、車掌さんのオススメに従い別の駅での途中下車を検討。ダム湖上の駅「奥大井湖上駅」で途中下車しようとも考えましたが、金谷駅で入手したパンフレットによると、「出口急階段」という記載があったので、親切な車掌さんに質問。
「お客さんの足だったら、止めた方がいい。」というアドバイスだったので、奥大井湖上駅での下車を断念。
ダム湖上の駅である奥大井湖上駅は、もっとダム湖が見えるスリリングな駅かなと想像していましたがそうでもなく、階段にはちゃんと手すりがあり、これなら私でも十分に行けた感じ。でも湖上の遊歩道を通って次の接岨峡温泉駅までのハイキングコースは1時間以上の距離で私にはややしんどそうです。この駅に降りるのも、次回の宿題になりました。
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次の接岨峡温泉駅でぶらり途中下車。この駅を今回の旅の折り返し地点にします。
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1時間以上あるので、パンフレットに記載がある散策コースをゆっくりと歩いてみます。 ちょっと高台にある駅からの道を下るとのどかな田園風景が広がります。特にあてはなく、部落をうろうろと散歩。人がいたら不審者と間違われそうですが、住民は誰もいません。
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接岨峡温泉の日帰り温泉にも目もくれず、さらに散歩。パンフレットにあった7つの吊り橋がある遊歩道まで行ってみますが、入口が結構急な坂で手すりも十分ではないので、散歩のゴールをここにしてちょっと休憩。
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すぐ近くに地蔵堂があったので、自分はともかく3人の家族それぞれの願いごとをお祈り。でも賽銭箱もなかったのでお賽銭も入れずですから、ご利益はどうでしょうか?
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ベンチに座ってぼんやりとある空想をしました。
4年前の10月、日本一周のスタートは沖縄。行きの飛行機の窓から富士山のすぐそばの山地と川と部落が見え、「こんなところにもいつかは行くぞぉ~!!」と誓った場所(その時のブログはこちら)こそが、「神様のお導き!? もしかしたら、ここがあの時にJALの窓から見た場所??」そう考えたら、何だかとっても嬉しくなりました。真偽の程は定かではありませんが(というより99%違うとは思いますが…)、自分的にはそう信じることに決めました。
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暑い中ぶらぶらと散歩を続けると、国道沿いに1軒の茶屋があり、この暑さなのに「おでん」というのぼりがはためいています。
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「この時期におでん?」とも思いましたが、静岡と言えば”しぞ~かおでん”ですから、迷わず立ち寄ってみます。静岡名物の黒はんぺんはなく、どうやらしぞ~かおでんとはちょっと違う感じ。4つ取って「いくら?」と聞くと「280円」。観光地値段ではなさそうです。
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カラシではなく七味唐辛子をかけて味噌のタレで食べる”大井川おでん”。いい経験をさせてもらいました。

ゆっくりと駅に戻り、のどかな田園風景の中、今日の終着駅閑蔵方面から来る帰りの列車を待ちます。
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ここからはさっき来た道なので、特に何も考えずに最後尾の車両に乗車。ドカンとボックス席に座った直後に思い出しました!
「アプト式機関車の連結は帰りは一番前に連結される筈。しまった、乗る場所を間違えた!!」でももう後の祭り。結局、帰りもアプト式機関車の勇姿は我がカメラには収まりませんでした。

再び乗り換え駅の千頭に戻ったのは1時過ぎ。千頭からは大井川鐵道もう一つのメインイベントSLに乗る予定で、事前に指定席を予約しています。無事に800円也の今どき座席番号が手書きの指定券をまずは無事にGET。
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近年、大井川鐵道と言えば何といっても(きかんしゃ)トーマス。井川線のすぐ横で、そのトーマスの展示イベントがあるというので、写真で孫の喜ぶ顔が見られるかも?と考え行こうとしましたが、入場料が500円と聞いて入る気をなくします。でもフェンスに囲まれているだけなので、「ずっと端まで行ったらちょっとだけでも見られるかも?」と思い、線路の端まで。予想通りフェンス越しに仲間の顔が見られましたが、トーマスではないので孫は喜ばないかな?
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そのトーマスはSLより1時間前の発車。私がSLの指定席を入手した段階では、このトーマスにはまだ空席があるようでしたが、ちびっこ人気は相変わらずのようなので静かに旅を楽しみたい老人はトーマスは敬遠。でもホーム先頭まで行けばトーマスに会え、孫の喜びそうな写真が撮れるだろうと考え、先頭まで。
でも、トーマスはホームからはみ出て停車しており、後ろ姿だけであの顔は撮れません。
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いかにもちびっこが喜びそうな車内。やはり今日も満席のようです。
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(早くから乗っている人たちは、みんなご年配の方のようですが…)
先頭から500円の有料エリアを望遠でパチリ
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SLまではまだ時間があるので駅を出て昼食。午前中のおでんのお陰で空腹ではないので、蕎麦屋に入り山菜そば。相棒は勿論ビールです!
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今度はSLの勇姿をちゃんと撮影。まずはこっちに向かって走ってきた愛称”ポニー”のC56。
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運がいいことにSLの切り離しから移動、ちょっと先の転車台の風景まで見ることが出来たので、鉄ちゃんとしては乗る以上の高揚感&満足感を乗る前に得てしまいました!
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だからなのでしょうか、SLが動き出した途端に猛烈な睡魔に襲われます。昨日の飲み疲れとさっきの蕎麦屋のビールが効いたのです。
結局、せっかく800円也の指定券を買ったというのに、ず~っとうとうとしていた1時間20分でした。

ウトウトから目覚めた新金谷駅では他のSLも
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SL乗車も満喫(?)して、最後の新金谷~金谷の一駅では近鉄風の列車にも乗れたので、本日の大井川鐵道第1回目の旅は大満足で終了。金谷からは相変わらず窓が汚れた東海道線で静岡駅まで。静岡からはこれも懐かしい"ひかり号"に乗車。
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ところで、最近の東海道新幹線は来る列車がどれもN700系ばかりなので鉄ちゃんとしてはあまり面白くはありません。まぁ、どの列車に乗ってもスマホが充電できるのだけはありがたいですが。
その意味では、7~8年前の山陽新幹線は楽しかったなぁ~ と、改めて感じます。毎回ワクワクしながら新幹線を待てたので…

仙台から帰って来る妻と帰りの時間をあわせていたのですが、何と東北新幹線は昼からずっと全線ストップのようです。新幹線車内ではそのニュースが散々流れていましたが、JR東海の東海道新幹線は、"我関せず"という感じですいすい走っていました。

静岡県に2日もいたのに、結局富士山は全く見られませんでした!


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【静岡県鉄ちゃんの旅】<その1:天竜浜名湖鉄道> [日本二周目]


週末を使って、また旅に出てしまいました。GWの旅からまだ1ヶ月強、その時の費用の過去最大級のクレジットカードの支払がようやく終わったばかりだというのに… 「全く何を考えているのだか…?」と、自分でも自分に呆れてしまいますが、昔からのこの浪費癖は、58歳にもなって(今月、めでたく58歳の誕生日を迎えることができました!)治る気配は微塵もありません。


今回のきっかけは、この土日に妻が1泊2日で仙台に行くことになったこと。最初はのんびり一人で留守番をするつもりでしたが、徐々に「一人で2日間も家にいるのも何となくつまらないなぁ~!?」という気持ちが強くなってきて、近場の旅の資料を見始めるともういけません。自分の気持ちも「行きたいなぁ~!?」から「行こうかな?」に変わり、まもなく「絶対、行くぞぉ~!!」に変化したその日に帰りの新幹線のチケットを購入してしまうと、もう後戻りはできません。

今回は一人旅ですので、車で行くという選択肢はありません。であれば一人旅が当たり前だった学生時代に戻って「鉄ちゃん」になってみることにしました。今回の「鉄旅」の目的地は、大井川鐵道をメインにした”静岡県鉄道の旅”。静岡県には今年1月に行き富士山と伊豆半島を満喫しており今年2回目ですので、塗りつぶしが究極の目標である私としては、極力前回とは異なる場所に行くつもりです。

大井川鐵道は以前から何度か日帰りでの旅行を計画したことがあったのですが、意外と遠く最低でも一泊しないと全線完乗は出来ない(私の足では乗り換えにリスクを伴う)ため、断念していた経緯がありますので、鉄ちゃんに戻っての2日間の旅としては最適です。


1日目:6月16日(土)


6月16日と言えば、私にとっては決して忘れられないこの病気を発病した(記念)日。脳卒中を発病し右半身麻痺になったのが8年前のこの日なのです。1年目・2年目あたりには毎年厳かに6月16日を迎え、毎年その次の1年の回復目標を決めていた自分的にはとても重要な日でしたが、5年目を過ぎて以降、特に「その年の回復テーマ」を決めなくなってからは、6月16日の重みが以前ほどではなくなりました。毎週土曜日の午前中にはリハビリを受けていて、いつもリハビリをしてくれる理学療法士さんとは毎回他愛ない会話をしているのですが、この日の会話の中にはこの"記念日"の話は全くなし。というか、完全に失念していました!!


リハビリを終え、10時過ぎに自宅出発。とは言っても東京駅までは毎日通勤で利用している宇都宮線、いつものように定位置に乗っても旅としては全く面白くも何ともないので、今日は鉄ちゃんらしく運転手さんのすぐ後ろから線路を眺めながら行こうと、最前部で列車の到着を待ちます。  

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ところが10:30という中途半端な時間の割には宇都宮は結構混雑していて、運転手さんのすぐ後ろどころかとりあえず乗るだけで精一杯。結局、いつもの通勤の方がずっと楽な姿勢で電車に乗れたなぁ~… と、いきなりの後悔が今回の旅のスタート。


東京駅ではまず今晩会う浜松の友人への土産を。東京駅の売店は名物が選び放題だなぁと、いつも売店の前を通るたびに思っていたのですが、いざ買う段になるとどれにしようかすっかり迷ってしまい、結果あんまり気の利いたようなものでもなく、ごく通常のお菓子を選んでしまうのが、我々一般人の性。

その後、鉄ちゃんには欠かせないビールを買い、駅弁も… と思っていましたが、選択肢がたくさんありすぎる東京駅地下街の誘惑に負けて、駅弁ではなく美味しそうな寿司を選んでしまう意志が弱い私がいます。

鉄ちゃんの相棒は駅弁とビールなのに… !?


東京駅からはこだま号で静岡県を目指します。こだまに乗るのなんて、本当に何年振りでしょう? 

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ガラガラかと思いきや、こだま号の自由度もかなりの乗車率。私はお目当てのE席を確保でき、横もずっと空いたままでしたが、品川や新横浜で乗って来た人が結構真剣に空席を探す必要があるくらいの混雑。

「オールド鉄ちゃん」は発車前から早速ビールを味わいながら、車窓に見入ります。昔見慣れた新橋のネオン街、3年間勤めたことがある大崎のビル街、母校のキャンパスに掘られたトンネルを一瞬で過ぎ、平成の初期に住んでいた横浜の社宅付近の懐かしい町並み… 

こだま号は相変わらず各駅にゆっくり停車して、急ぎ足の"のぞみ"に「お先にどうぞ」と先を譲ります。まるで「仕事でも人に手柄を譲る誰かさんのようだな。」と、缶ビールを傾けながらの年寄の空想の時間。

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東海道新幹線車窓のハイライトである富士山は今日は全く見えず。そもそも梅雨真っ盛りのこの時期に、晴天の景色を期待する方が間違いです。今日の天気予報も前日までは雨予報だったものの、埼玉でも雨は朝のうちに止んだことを感謝しなければいけません。

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(晴天なら、このあたり富士山が大きく見える筈…)


こだま号を降りた駅は掛川。ここからローカル私鉄"天竜浜名湖鉄道"に乗り、鉄ちゃん旅1日目のメインイベントが始まります。

通称"天浜線"は、昔は国鉄のローカル線である二俣線でした。子供の頃、時刻表が愛読書だった私、浜松や浜名湖を取り囲むローカル線の地図を見るたびに"二俣線に乗って浜名湖を逆側から見てみたい!"という憧れを抱くようになりました。その憧れは叶わぬままに月日は経って、いつしかそんな憧れすら完全に忘れ去っていたのですが、今回の旅のために久し振りに見た時刻表の地図を見て、その記憶が蘇ったのです。

ところで、久し振りに見た時刻表、地図のレイアウトまでがすっかり変わっていたことに大きく驚き、見慣れた地図が懐かしく&猛烈に欲しくなりました。出来れば、鉄道網が最大だった昭和50年代に地図と共に戻りたい!!


掛川駅の天浜線ホームはJR線のはじっこに居候している雰囲気。自販機で全線1450円の切符を買い、ローカル線の相棒であるお酒を探しますが、たった一両の天浜線のホームに売店や自販機がある筈もありません。

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天浜線はのんびりと走り出します。掛川城が見えないかと注意して眺めますが、他の地元民ばかりに見える乗客には、私以外には外の景色なんか見る人は誰もいません。

次の駅は「掛川市役所前」。駅名も運賃表もまるで路線バスみたいです。

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(運賃表は、写っていませんが…)

しばらく走ると新東名高速道路をくぐります。今までは一度も新東名を運転しながらこのあたり(地域)のことなんぞを考えたことはありませんでしたが、次回(この夏)には天浜線のことを考えながら運転して、キョロキョロしちゃうんでしょうねぇ!? きっと。

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単線の天浜線は、時折駅で反対行きの列車とすれ違います。でもこの天浜線、珍しい列車やユニークなペインティングなどもないので、どの列車も一両でみんな同じ顔。その意味では単調といえばきわめて単調。

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見知った駅名も少ない中で、遠州森駅だけは降りたかった駅。”森の石松”の故郷で見所もそれなりにあるようなのですが、見所が駅から遠いので1時間程度下車したところで観光は出来なそうなので下車を断念したのです。

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沿線は”さすが静岡県!”というくらい茶畑が結構多く、旅情たっぷり。茶摘みの時期はとっくに過ぎている筈なのに、茶葉が繁ったゾーンと禿げたゾーンがあるのは、茶摘みのビフォー・アフターなのでしょうか?

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この列車の終着はちょうど天浜線の真ん中あたりの天竜二俣。昔の路線名二俣と今の天浜線のどちらにもいわれがありそうな魅力的な駅名なれど、到着ホームの向かい側には既に先を急ぐ一両編成が待っていて、途中下車どころか駅舎にも行く時間はなさそう。(またしてもアルコールが買えない!?) この駅には転車台などもあるようなので、このあたりには森の石松巡りと併せてもう一回来る必要がありそうです。

2つ先の駅西鹿島にはモダンな列車がたくさん停まっています。ここから浜松駅近くの”’新浜松”を目指す遠州鉄道で、天浜線と違って都会の香りがします。

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すぐ近くの都会浜松も堂々と無視する天浜線は、たった一両だけど孤高を保っているようでとても格好良く見えます。

「やっぱり、乗りに来て、良かった!」


列車は間もなく浜名湖の沿岸を走ります。浜名湖の奥側はリアス式の海岸線のようなので、ずっとその海岸線に沿って走る訳ではなく、海岸線との短いランデブーを繰り返します。

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湖の大きさベスト10に入る浜名湖ですが、こっち側から見える風景はいつも途中に入りくんだ土地に遮られ、広い湖という風には感じられない景色が続きます。

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三ヶ日に到着。三ヶ日と言えば三ヶ日人やみかんなどで馴染みがある地名。ここにあったことを恥ずかしくも今更ながらに知りました。

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終点の新所原まで天浜線の旅は約2時間程度でしたが、久し振りに鉄ちゃん魂を大いに満足させてくれた時間でした。最近流行りの観光列車もないけれど、これぞ正に「ザ・ローカル線」でした。

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新所原からは東海道線で浜松へ。最後に琵琶湖の大きさを味わおうと思って窓の外を凝視していたのですが、東海道線からの景色は新幹線の線路が邪魔で新幹線からと違って浜名湖がよく見えないことを初めて知りました!

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それから、JR東海の各駅停車は東日本に比べて皆窓が汚れているような気がします。

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大半の乗客は窓の外なんて関係なさそうに、皆乗車するや否やスマホに夢中ですが、一人だけ外の景色に熱中する私には、どうも窓の汚れが気になって仕方がないのです。これは、翌日乗った2回の東海道線でも同じで、梅雨時だから雨の跡があるのは仕方がないのでしょうが、この旅から帰ってJR東日本の列車の窓をを見ると、どの列車も窓がすごくきれいなことに改めて気付きます。

これからは、もっとJR東日本に感謝しながら毎日の車窓を楽しもうと思います。

「JR東日本さん、(今更ですが)ありがとうございます!」


今晩は日本一周を始めて以来未宿泊の浜松にて、当地在住の大学時代の友人と晩飯を共にする約束でしたが、その前に浜松名物を味わうことにします。その浜松名物とは”うなぎ”でも「ウナギパイ」でもなく、"浜松餃子"。「餃子なんて浜松でも宇都宮でも大して違いはないんじゃん!?」という気もしますが、餃子好きが浜松に来て餃子を食べないのは何となく餃子の神様に失礼な気がします!?

浜松にも餃子有名店はいくつかあるようですが、友人との待ち合わせまであまり時間のない私は、駅ビルにある有名店"石松"を目指します。

この石松は新東名の浜松サービスエリアにもお店があり、3年前奈良からの帰り道でも味わっています。野菜中心のあっさりした餃子のイメージです。

まだ5時前なのですぐにカウンター席に案内され、来る前から決めていた注文"生ビール中と餃子10ケ"をオーダーするつもりでしたが、美味しそうな餃子の匂いの誘惑に負け、「生ビールと餃子15ケ!!」とついつい食いしん坊の本領発揮です。運ばれて来た餃子は浜松餃子の象徴ともいえる丸型にはなっていませんでしたが、浜松餃子のシンボル"もやし"はたくさん着いていました。

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味は… 前回の味の記憶が何となく正しかったことが証明された感じ。美味しかったのですが、次回は別のお店の丸い浜松餃子に是非チャレンジします!!

さすがに人気店、お店を出る時には行列ができていました!


夜飲んだ友人とは、数十年会う機会がなく、2年前にOB会で会って以来ですから、二人で飲むのは紛れもなく学生時代以来です。彼の下宿近くにあった(当時はまだ多くはなかった)カウンター席だけしかないカラオケ居酒屋によく二人で行き、深夜まで騒音を撒き散らしていたものです。

彼も旅好きで、学生時代に北海道の霧多布で待ち合わせしたことなどを、彼に言われて数十年振りに思いだしました。

時間を忘れた楽しい飲み会で、お店には迷惑だったでしょうが4時間以上も居座ってしまいました。

明日も、朝早いのに…

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【2018年GWの旅】道南&桜紀行<最終回:下北半島と仏ケ浦> [日本二周目]


9日目:5月4日(金)

今日は悲しいけれどもう北海道を去らなければならない日。3年前と同じ函館発9時半のフェリーに乗り、最も近い本州である大間崎を目指します。

函館での最後の朝ごはんは当然のように函館朝市にて。3年前にも朝市をぶらりと散策して、特にあてもなくよくある食堂に適当に飛び込んでそれなりに満足した記憶があるのですが、今回ばかりはGWど真ん中の日なので"ぶらぶら"なんて贅沢は出来ずに、6時にはさっさと店を決めて入ってしまわなければ、「北海道最後の朝ごはんを食べ損ねる!?」なんて危険性すらありそうです。
なので今回は「函館朝市どんぶり横丁市場」に狙いを定めて、6時前には市場に到着。ここには海鮮丼などを出すお店が十数軒並んでいますが、当然評判のいい店もそうでない店もあるのでしょうが、GWの人出は想像以上で食べログ高評価のお店にはまだ6時なのに既に大行列が!!
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(これでまだ、朝の6時!)
とは言え、食べログでほんの0.1点も変わらないすぐ横のお店に席があったので、迷わずに入店。あの混雑のお店が人気の原因は謎のまま。(TVででも紹介されたのかな?)
我々が入店したお店も、食べログ3.4点台なので人気店の筈。その証拠に我々が出る頃には行列が出来ていました。北海道最後の食事は定番の海鮮丼。私のオーダーはウニとホタテとイクラ。どれもとれとれの最高級品質とはいかないけれど、最後の朝ごはんとしては十分に満足。
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ホテルに戻って休憩する妻と別れて、鉄ちゃんの血が騒ぎだした私は函館駅へ。入場券を買い求めてホームに立ってみます。
今の時代、「新幹線リレー号(列車)」はここにあったのですね!?
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私が仙台に赴任したのは昭和58年、まだ東北新幹線は大宮始発で、上野からはいつも「新幹線リレー号」に乗車していたことを、懐かしく思い出しました。
サラキ岬でちょっとだけその元気な姿を見せてくれた「道南いさりび鉄道」。さまざまな経営努力をしていると聞いています。
"次こそ、乗りに来るぞぉ~!!"
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北海道を出るとなると、やっぱりいつもの定番のお土産が欲しくなるもの。土産は奥尻で十分に買った筈なのに、結局いつも通りの六花亭やロイズを函館駅の売店で買ってしまいました。

これで今回の旅の北海道でのすべての予定は終了。今回の旅で訪問することができた観光地などをGoogleマップで塗りつぶしてみたのがこの地図です。
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「道南(渡島半島)塗りつぶしの旅」見事達成と言っても良いですよね!?

大間崎行きのフェリーを選んだ理由は、とにかく価格。本州~北海道間のフェリーがこぞってGW期間中の価格が高騰するのに、この「津軽海峡フェリー」だけにはGWでも通常期と同じ"海割"という割引があり、大間崎までなら何と奥尻への片道分よりもずっと安いのです!! 
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車を降りずに自動チェックインができるところも、この津軽海峡フェリーが日本有数の進歩系フェリーである証。おまけに駐車場から船内にはエスカレーターがあり、足の悪い私には何とも嬉しい限りです。 1時間半の船旅は地上波TVも見られて全く退屈せず、大間崎から関東までの距離が遥かに遠いのが大きなマイナスポイントですが、長距離運転が苦にならない運転好きな私にとってはベストのフェリーなのです。

この旅のプラン作りに没頭し、このフェリーの予約をしたのが3ヶ月前。その段階では桜前線の予報はまだ出ておらず、例年であればGWには下北半島と十和田市の桜が正に見頃な筈でしたので、大間崎到着後の観光こそが”桜紀行”のもう1つのメインイベントと考えていましたが、今年の桜前線は例年より大分早かったため、そのお陰で北海道では本当に満開の桜と出会えた訳ですが、さすがに下北半島や青森の桜はもうすっかり散ってしまっているようです。
ということで下北半島の桜観光はきっぱりと諦めて、今回はこちらも悲願だった「仏ケ浦」に行くプランを選択。下北半島をはじめて訪れたのは、19才の大学1年生の夏。尻屋崎や恐山を満喫し、当時はまだマグロでなんか全く有名じゃなかったただの最果ての岬である大間に立ち、すぐ目の前に”憧れの大地”北海道が見えた瞬間、19才に少しだけあった理性を完全に失い、その後のプランも何もかも忘れて函館行きのフェリーに飛び乗ってしまったのです!!
その時に19才が忘れた翌日のメインイベントこそが、この"仏ケ浦の遊覧船"。"秘境中の秘境"と言われるように本当になかなか行けない地なのですから、よ~く冷静に考えてみればあの時に函館に行ったのは絶対に愚かな誤手だったと後で激しく後悔しても後の祭り。正しく"若気の至り"でした。
今回、ようやくその39年前の忘れ物を取りに行きます。

3年前にも来ているものの、やはりここに来たからには大間崎の地に立つのが観光客の最低限のマナーと考え、大間崎のマグロのモニュメントを見に行きますが、さすがにGW。凄いマイカーの行列で、駐車場に車を停めるまでには数十分はかかりそうです。もとよりここに来た目的はさっき車の中からちょっと眺めた大間崎に立つだけなので、とりあえず最低限のマナーを守らないことを神様にお許しいただき、方向転換して仏ケ浦への船が出る佐井村を目指します。
仏ケ浦への遊覧船はこんな僻地(失礼!)からでも人気が高いらしく、満員になることもあるのだとか。次の船は1時間ちょっと先の1時発なので、まずは船の乗車券売り場へ。ところが係員の女性曰く、「波が荒いので、1時の便の運航は未定。30分前に出航が決定するので、その時間にもう一度来て下さい。」と言われ、とりあえず昼食を。北海道ではずっとラーメンを食べたい気持ちもあったので、迷わずラーメン屋さんの暖簾をくぐりますが、「やはり、ここは近くても北海道じゃない!」ということを今さらながらに思い知らされました!?
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ところが、予定通り12時25分に再度船の乗車券売り場に行ったところ、さっきとは別の係員さんが「1時の船は出航はするけれど、満席です!!」と冷たい一言。「さっきは満席とは言われずに、12:30に来いと言われた!!」と猛抗議します。「ここで引き下がったら、一生仏ケ浦には行けないかも??」と思い、39年前の宿題を抱えた私も必死。すると裏からさっきの女性が現れ、抗議している我々の顔を見て"ヤバい"という顔になり、慌てて船長に連絡、結果何とか乗れることになり、一件落着。

ところがこの船の揺れが想像を遥かに越えた凄まじい揺れ。
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乗船前に「今日は波が高いので、仏ケ浦に上陸できないかもしれません。」とは言われていたものの。予想を遥かに上回るスピードと高い波で、「この小さな船、本当に沈没するかも??」なんて真剣に思える程の恐怖の時間が続きます。外の写真を撮るなんて余裕は微塵もなく、体が持っていかれないように掴まるだけで必死。満員の客席のあちこちからは「ビニール袋ください!!」という叫び声が。今回もトラベルミンを飲み忘れた私ですが、この激しい揺れには酔う余裕もないのか奥尻へのフェリーとは違って大丈夫だったのが摩訶不思議。

ようやく仏ケ浦付近に着いたのでスピードダウン。窓が開けられて凄い景観が目の前に!
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残念ながら「やはり今日の上陸は無理です。」ということで仏ケ浦には上陸出来ずに海からその偉容を眺めることに。 
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「あの39年前に、函館に行かずに仏ケ浦の遊覧船に乗っていたら、果たして上陸出来ていたのだろうか?」なんてことをぼんぼりと考えていました。
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帰りも、激しい波と揺れは相変わらず。でも、慣れたからなのか帰りは行き程の恐怖はなく、少しずつですが外の景観を楽しむ余裕も。いずれ、仏ケ浦には「三度目の正直」でリベンジしようと思います。
いつか、必ず!!

再び大間を経由して、下北半島をドライブ。大畑地区にある「来さまい桜ロード」。完全に葉桜になっていましたが、噂通りずっと立派な桜並木が続いていて、「ここが満開だったらさぞかし壮観だろうなぁ!?」ということが容易に想像できる凄い場所でした。ここも今度こそ桜の時期に来なければ… ですね!?

横浜町の菜の花の観光もプランには入っていたのですが、朝5時代からの疲れが出てしまってスルー。でも、高速道路から一瞬だけ見事な菜の花畑が見えて、スルーしたことを激しく後悔しました。
やっぱり下北半島は北海道の行き帰りにちょっと立ち寄るのではなく、それ自体をメインイベントにしなくては超一級の観光地下北半島に対して失礼ですよね!?

この日の泊まりは十和田湖ではなく十和田市。ここを選んだ理由も桜なのですが、当然のように桜はもう終わっています。宿泊地の変更も考えましたが、さすがに5月4日の宿泊を間際に変更が出来るほどGWの日本列島は甘くはありません。
でも、十和田市には是非一度は本場で食べたいB級グルメ「十和田バラ焼き」があります。何かのイベントでバラ焼きを食べて、その美味しさの虜になった私、「いつかは本場十和田市に行って食べたい!!」と決意していて、今回桜はなくても十和田市に宿泊する大きなモチベーションがここにあったのです。
向かったお店はこのB級グルメの代表店である「司バラ焼き大衆食堂」。混む前にと思い6時前に行ったのですが、既に待ち客が数組。でも案内がとても丁寧で好印象。待っている我々をオープンテラスの席に案内してくれて、一杯500円の生ビールを飲みながら,中の席が空くのを待ちます。「もう少しです。すみません。」などとフレンドリーな応対で待つ苦痛を全く感じさせない素晴らしい対応。
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「函館のあの高級旅館の接客訓練、ここでやったらどう?」と、クチコミに書こうか真剣に考えてしまいました。

ちょうど生ビール一杯を飲み終わったタイミングで席に案内いただきます。メインディッシュに行く前に、まずは地元の名産品を居酒屋のように何品か味わいます。
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"B級グルメの同士"である「なみえ焼きそば」もメニューにあったので注文。うどんのような太い麺を久しぶりに懐かしく・美味しく味わいました。
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次は、復興後に浪江にも必ず食べに行きますね。頑張れ!福島!

いよいよメインディッシュである十和田バラ焼きの登場。
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北海道では魚介類ばっかり食べていて肉に餓えていたからという訳ではないのでしょうが、このバラ焼きは本当に美味。
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個人的には日本中に数多あるB級グルメのグランプリは、この十和田バラ焼きではないかと真剣に思っている程です!
十和田市の宿泊、大正解でした!

10日目:5月5日(土)

ここまでで、この旅の観光的なレポートはすべて終了です。後は自分の備忘録として記載しますのであしからず。

このホテルでも朝食は頼んでいません。何となく"たまにはマックで朝ごはん"という気分になるような予感がしていたので、一応近くにマクドナルドがあることは調査済。当然の如く予感通りの展開で、久しぶりの朝マックをいただきます。
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そのマクドナルドのすぐそばに、朝からやっている銭湯のような温泉も見つけて、ここも十和田市最後の観光として楽しみます。
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約400円と値段も銭湯並みで嬉しい限りなのですが、シャンプーやボディーソープの備え付けがないのが、旅行客には不便。とは言え、お客さんはほぼ全員地元民で朝からローカルの話題で盛り上がっています。我々だけが完全な異邦人というかエトランジェ。

十和田市を抜けて八戸方面へ。高速道路に乗るまでの時間は意外とないようであります。今日1日で埼玉に帰ろうと思えば全然OKな距離ですが、渋滞予想では連休最終日の明日よりも今日の午後の方が混雑するという予測が出ているので、今日のドライブは渋滞を回避して仙台までの予定。

一時間程度走って八戸道へ。この八戸道が開通した当初の1980年代後半には、まだ存在していた私の青春の地であった岩手県野田村のユースホステルに行くために何度も利用した経験があるのですが、当時は本当に交通量が少なく、追い越す・追い越される車が全く無いのは当たり前で、対向車線の車でさえ5分に1台程度しかすれ違うことはありませんでした。
その後交通量が順調に増えた故なのか今日がGW渋滞のピーク日なのかは不明(恐らくは後者)なのですが、下手をすれば渋滞になるくらいの交通量。
野田村に一番近い軽米ICが思い出の地。"降りちゃおうぜ!?"という誘惑の声を振り払ってドライブを続け、9日振りの東北道に合流。
今日も曇天ではあるのですが、岩手山は何とか見えそう。岩手山のビュースポットである岩手山SAで休憩しようと考えていたのですが、岩手山SAに入る車で渋滞が起きています。私がスルーしたのは言うまでもありません。
渋滞が起きそうで起きない程度の交通量の東北道。サービスエリアはどこもかなりの混雑のため、トイレだけ小さなパーキングエリアで済ませて、ひたすら仙台を目指します。勿論お昼ごはんも高速道路では取らずに我慢。

泉ICで東北道を降り、早速レストラン探し。我々の胃袋が求めたのは昨晩に続いて"肉"。インター近くのステーキファミレスに飛び込みました。よっぽど、北海道では肉に餓えていたのでしょうか?
午後はお見舞いと妻の実家でのんびり。夕方、次の夏の旅行に大きな貢献をしてくれた友人を呼び出し、奥尻土産のワインを手渡します。前の会社の同期であるこの友人が、「さすがに無理だろう…!?」という町の超特定日の宿を取ってくれたのです!
詳しくは、夏の旅の後のブログにてご報告ができると思います。

11日目:5月6日(日)

GW最終日のこの日は、少しでも早く帰らないと渋滞に巻き込まれる可能性が高いので、仙台は8時前には出発。
昨日の高速に比べると渋滞の香りは少しは薄らいだものの、(さすがに最近の渋滞予測は正確?)相変わらずちょっとすると今にも前の車のブレーキランプが点きそうな感じがずっと続くドライブでしたが、結局一度も渋滞に巻き込まれることなく、昼前には埼玉に帰ることができました。
今回の走行距離は2356キロ。前回、北海道を一周した時には4000キロ走った記憶があるのですが、やはり道南だけなのでその半分。GWの旅の割には,結局渋滞に巻き込まれたのは北海道の大沼公園近くだけ… というプランニングの優秀さが実証される結果になりました。(という自己満足でした。)
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これで、今回の旅行のレポートを終わります。次回は「夏の旅」の予定で、今年の夏は個人的なあることがなければ贅沢にも2回旅に出る予定です。旅行とブログのタイトルだけはすでに決めています。
”2018年熱い夏”です。。

でも、来週プチトリップに出るかもしれません!?


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【2018年GWの旅】道南&桜紀行<その4:桜三昧の2日間> [日本二周目]


7日目:5月2日(水)

本日からの2日間は、今回の旅のメインイベント”桜紀行”として道南の桜を見倒す日。走行距離もかなりある上にみどころもたくさん、加えて楽しみにしていた本日の宿である高級温泉旅館を満喫すべくこの日だけは早めに宿にも入りたいため、この2日間とりわけこの日のスケジュールはかなりタイトで、ゆっくり観光する時間は本当にあまりありません。GW前半の天気は、曇り空が続いた道南地区はともかく全国的には好天続きだったらしいのですが、GW後半は一転して全国的に大荒れ。今日から行く函館地区は今夜半から激しい雨の予想。せめて今日1日、何とか天気はもって欲しいものです。
朝から少しの時間も無駄にはしたくないので、寿司屋民宿を朝の8時には早々にチェックアウト。
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(朝、出る前に撮った1軒宿寿司屋民宿)
上ノ国周辺にもいくつかあるらしい観光スポットを「次回のお楽しみ」とスルーして、今回の桜紀行の最大の目的地である松前に向かいます。

松前までは渡島半島の左側外周を地図通り走ることおよそ1時間。松前城周辺の桜スポットは広く、より近い駐車場を効率よく探すために事前に観光協会に「身障者用駐車場」の場所を訪ねていて、その案内に従ったお陰で超一等地と言える光善寺というお寺横に設けられた身障者専用駐車場に迷わずスムーズに駐車することが出来ました。
松前は松前城を中心に早咲き・遅咲きの桜がたくさん見られるので、約1ヶ月に渡って桜が楽しめるという北海道屈指の桜スポット。中でも三大名木という桜が有名で、車を停めさせてもらった光善寺にも三大名木の1つがあるので"松前の桜観光"はまずはここから。
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血脈桜と名付けられたその名木は、まさに今日が満開のような最高のタイミングでした!
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隣の龍雲寺にも蝦夷霞桜というもう1つの三大名木があるようですが、こちらは事前の情報通り遅咲きなのでまだやや早い感じ。
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松前桜観光のメインは何と言っても「松前城と桜」。まさに”This is 日本”という「日本に生まれて良かった!」と実感できる日本にしかない最高の組み合わせです。
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三大名木の最後の1つ夫婦桜へ行く道を間違えて一旦場外へ出てしまうというお粗末もありましたが、2つの異なる桜が1つの木から枝分かれしている"夫婦桜"もまさに夫婦共に満開!
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GW合間の平日の午前中で、まだ人も多くはない今日が、「桜を見るには最高の1日!」と信じることにしましょう。
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その後城の有料エリアに入って、城と桜のコントラストを楽しみます。
城内はバリアフリーが整備されていないようで、足の悪い私は城の建物内には全く入れないようなのですが、そのお城を眺めの良い場所から見るだけでも入場料を取るという方針には、いささか釈然としませんが…
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この付近での松前の桜のみどころもまだまだたくさんあるらしいのですが、たとえば「松前桜のトンネル」などは遅咲きの桜中心でまだまだ咲いていないのだとか… 
松前、まだまだ奥が深そうです。
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松前城付近の桜見学を切り上げて、松前藩屋敷に向かいます。
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ここは江戸時代の町並みを再現した日光江戸村のミニチュア版のような場所だと思っていて、施設はともかくここにも有名なあの”松前の桜”があるだろうと信じての訪問でしたが、私の思い違いで桜はあまりなく、江戸時代の日光と松前にはさほど大きな違いはありそうもないので、先を急ぐために早々に退散します。
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滞在僅か数時間で松前を出なければいけないのですが、泣く泣くアクセルを踏む私に「もう少し見ていようよ!」とばかりに沿道の桜はまだまだ我々を引き留めに掛かります。
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途中にたくさんあるみどころも”次回こそ!”と決意しながら通過。2横綱の記念館がある福島町、さすがに千代の山の記憶は活躍が私の生まれる前なのであるわけがありませんが、千代の富士の記憶は鮮明。
ここ福島町には青函トンネルの出入口もあり、2年前に津軽半島で青森側に出る新幹線をパチリとカメラに収めた私は、2匹目のドジョウを狙って新幹線の出入り時間もちゃんと控えて来ていたのですが、今回は時間が合わずに断念。

この日のお昼は数日振りに再びカキ小屋。でも「この日の中心は、カキではなくその他の貝類!」と妻にも宣言していた割には思ったよりカキ以外の貝類のメニューが多くはなく、中心はやっぱりカキ。
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夫婦共にカキ好きなので問題は無いのですが、こんなことなら前回の寿都でもっとカキ以外の貝類も食べておけば良かったと少しばかり反省。

新幹線の駅がある木古内には、あの咸臨丸が沈んだサラキ岬があります。
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「船のレプリカもあってチューリップも!」という情報で、一級の観光地として楽しみに立ち寄ってみましたが、思った以上に小さな咸臨丸に妻はちょっと憮然としていると、思いがけず「道南いさりび鉄道」がすぐそばを通過。?
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チューリップも鯉のぼりもあるにはありましたが…

次の見学はトラピスト修道院。ちょうど我々が帰って来たタイミングで吉永小百合さんの「大人の休日倶楽部」のCMが始まり、このトラピストの外観はTVで毎日のように見ています。
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男子修道院は女子禁制ですが、妻は勿論女子なのに「大昔(結婚前)、教会のツアーで来て入ったことがある」のだとか。
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今回は当然外観だけの見学ですが、私の目論見は、奥尻で休んでいた(すっかり忘れていた)「1日1ソフト」。トラピストのソフトクリームは想像通りの美味。

函館の隣の「北斗市の桜」が今日午後の”桜紀行”のもう1つのメインイベント。まずは桜スポットに向かう途中の道路の桜並木に圧倒されます。駐停車禁止の通行量の多い道路ですが、強引に停まってパチリ。
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松前藩戸切地陣屋跡では見事な満開のソメイヨシノがずっと続きます。10分以上歩いても全く見きれません。全く見事な規模の桜です。
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近くの法亀寺のしだれ桜は、見事な一本桜スポット。ここは満開をちょっとだけ過ぎている感じでしたが、でもまだ十分に見頃です。
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すぐ近くの大野川沿いの散歩道にも、北斗市自慢の桜スポットがあります。
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この桜並木は天皇皇后のご成婚記念に植樹した桜並木らしいので、2才違いですがほぼ同世代というか、「同期の桜」。何となく場違いな軍歌を口ずさみながらの散歩を楽しみました。

今年の旅から、「旅の中でも1泊は高級宿に泊まる」という方針にしていて、この日がまさにその日。今回のチョイスは函館市内の湯の川温泉の高級温泉旅館。湯の川温泉には大型高級旅館も数多あり、仕事で大半の高級旅館には泊まっているので、今回はやや小さめの”割烹旅館”を名乗る高級旅館にしたのですが…
ところが、「高級旅館で平日に一人三万円以上を払っても、いい滞在が出来ないことがある。」という見事な失敗例に!
受付から他のお客様が周りにたくさんいる場所で受付され、高級感&プライベート感はゼロ。たくさんいるスタッフは大半が手持ちぶさたで正直雑談がうるさい。案内してくれた方にフレンドリー感は全くなく、私が一言で表現すると「慇懃無礼」。妻の印象は「上から目線」。

夕食は部屋食でないことは判っていましたが、個室食事処ではなくまさかの大部屋。繰り返しますが一人3万円以上払って、隣の人と目が合い会話が丸聞こえです。食事も割烹と名乗る分、器などに高級感はあるのでしょうが、肝心な味には激しく絶望。北海道らしい食材もダイナミックさも皆無で、関東の2万円以内の旅館のレベルも下回ります。刺身の新鮮さでも翌日の函館市内の居酒屋に完敗でした。

そしてこれは旅館のせいではありませんが、函館には本当に中国人が多いことは3年前に来た時から感じていましたが、3万円を越えるこの旅館も三國志さながらに中国に征服されそうな勢い。1985年に初めて中国に行った時にはあんなに貧しい国だったのに、今や隔世の感があります。
当然、大浴場にも中国人はいて、TVのロケのようにバスタオルを巻いて浴槽に入って来て、持ち込んだスマホで遠慮なくパチパチと温泉の写真を撮っています。その後そのスマホに着信があり、バスタオルごと湯船に浸かりながら中国人特有の大声での電話が始まり、数分経ってもその会話は終わりそうにないので、呆れて温泉入浴を諦めました。
「高いお金を払っても、こういうこともある。」といういい勉強でした。今後、貧乏人らしく高いお金を払う前にはもうちょっと研究しなければいけませんね。

8日目:5月3日(木)

「早朝から中国人が風呂に来て、傍若無人な振る舞いをされる前に…」と、朝5時から無人の温泉を楽しんだのですが、脱衣場でちょっとでも音が鳴るたびにドキッとしていたので、温泉を満喫したとは言えないのかもしれませんね!?
でも、朝食は何とか満足できるギリギリのレベル。夕食同様他のお客様と相席なのは朝も同じで、この旅館を楽天トラベル・じゃらん等と同様に5点満点で評価すると、2点代前半ですかね??(これでも、誉めすぎ?)
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今日は天気予報通り朝から激しい雨。とは言え旅館に長居するつもりもなく、8時半には車をスタートさせまずは湯の川温泉近くのコインランドリーでこの旅2回目のお洗濯。コインランドリーも連休と雨で予想通りかなりの混雑。

洗濯・乾燥時間を利用してすぐ近くのトラピスチヌ女子修道院へ。函館市内から近いトラピスチヌ修道院は妻も私も何度か来たことがありますが、今回のメインは”トラピスチヌの桜”。激しい雨の中でしたが、今日はこの後の”桜紀行”がどうなるかわからなかったので、とりあえず1箇所だけでも”名所の桜”が見られたことで、少しだけホッとしました。
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コインランドリーで無事に洗濯物を引き上げ、予定通りに渡島半島の右側半分を塗りつぶす観光のスタート。

ドライブしながらも雨は次第にその激しさを増してゆきます。渡島半島を走る道路は、本当に地図通りに外周を走るルートなのですが、ワイパーを最速にしても視界は十分に確保できない運転手泣かせのドライブが続きます。
最初の観光スポット「旧戸井線コンクリートアーチ橋」も激しい雨の中なので、勿論妻は降りずに決死の(!?)私だけがカメラを構えます。
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噂通り古代ローマの水道橋のような趣のある橋… なんでしょうね!? 晴れていれば… !?

最初の目的地は恵山の登山口。活火山の白煙が眺められて、無理のない範囲で散策を楽しもうというプランは、この天気ではどう考えても無理そうです。津軽海峡も下北半島も拝めそうにもないので、断腸の思いで恵山を断念、とは言えこの辺りに全く足跡を記せないのもあまりに悔しいので、道の駅にだけは立ち寄り、建物の中からの津軽海峡パチリだけで我慢。
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恵山登山口を諦め、今度は恵山岬灯台を目指しますが、この時間帯雨は益々激しさを増し、車を運転するだけでも恐怖を感じる状態が続いたため、結局恵山岬も断念することになり、3周目に宿題を残すことになりました。

渡島半島東側海岸を北上し、今日のお昼にと計画していた鹿部の道の駅には丁度12時前に到着。おまけに何とも嬉しいことに、このタイミングで雨は小降りになってきてくれています!
鹿部道の駅の目的は2つ。1つは鹿部名物のたらこがまるごと一腹乗った「浜のかあさん食堂」でのランチ。今日からGW後半戦に突入したので大行列も覚悟していましたが、あの激しい雨のお陰なのかすぐに席が空き、念願の大きくて立派なたらこがすぐに目の前に!
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おかずがなくてもたらこだけでご飯一杯は食べられそうで、これで1000円とはとても幸せ!
「昨日の割烹旅館より全然美味しい」という妻の本音に激しく同意でした。

2つ目は鹿部の間欠泉を見ること。道の駅で料金を払い、足湯を楽しみながら10~15分毎に吹き上がる間欠泉が見られるのですが、足に装具を着けている私は足湯に入るのがいささか面倒なため、普通に立ったままで吹き上がるのを待ちます。
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(吹き上がる前)
間欠泉はどこもそうですが、音が鳴ったと思うとすぐに噴水のように勢いよく吹き上がります。
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意外にも妻は間欠泉が初めてだったらしく、満足してくれたようなのでこの場所を案内した添乗員&ガイド冥利に尽きます!

この後はもう少しだけ北上して森町まで。森と言えば何と言っても「いかめし」。いかめしは駅弁フェアや東京駅の駅弁コーナーで比較的簡単に手に入るのですが、やはりここ森駅で買うのが旅の醍醐味。
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とは言え、正確には森駅にいかめしは売ってはおらず、すぐ横の「柴田商店」さんで売っています。
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たらこで満腹になったばかりの我々には、いくらいかめしがスモールサイズの駅弁とは言え、一人1つを食べる元気はなく、この後3時のおやつとして二人で1つが精一杯でした。

森町に来た目的も桜。嬉しいことに天気予報よりも早く雨は上がってくれて、森町役場近くの桜の名所「青葉ケ丘公園」を傘を持たずに散策出来るなんて… 数時間前にはとても信じられない僥倖。
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ここ森町には世界でここにしかない桜の品種があるとのことで、この「森小町」もその1つ。正しく"一期一会"の出会いですね!?
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森町でも桜を満喫して、再び函館市内を目指します。ところが、さすがに国道5号線。大沼公園の手前から大渋滞が始まり、北海道にしては珍しく全く動きません。埼玉ではいつも煩いくらいに渋滞の事前告知をしてくれる有能なナビも、さすがに北海道なので油断しているのでしょうか、渋滞情報を一言も発しません。結局この渋滞を抜けるのに40分強、GWだからなのかいつものことなのかは結局謎のままで、北海道のドライブとしては、人生最初の渋滞体験でした!

人気の大沼公園に向かう車が渋滞の元凶ではなかったようなので、気を取り直して大沼公園でこの旅(北海道では)最後のソフトクリームへ。さすがに人気の大沼公園、アイスも行列でしたが、濃厚なミルクたっぷりの最後のアイスにも満足。
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この付近、眺めの良い展望スポットもいくつかありリストアップしていたのですが、雨こそ止んだものの展望が望めそうな天気ではなく、この辺りのビュースポットも次回の宿題に。

今日の泊まりは函館駅前のビジネスホテル。昨日の宿湯の川温泉の近くですが、今日と明朝は趣向を変えて、函館市内のグルメを満喫する予定。決して昨日の旅館の食事に落胆した故ではなく、昨日の湯の川温泉と今日の函館市内居酒屋の組み合わせは黄金の組み合わせだと(昨日までは)自分に酔っていたのですが… ホテルの駐車場は混雑すると予想していたので早めにチェックインするつもりでしたが、渋滞等で4時半を過ぎたら、駐車場も最後の一台に。

この旅北海道最後の観光は「五稜郭の桜」。でも、ここで私は自分のミスに気付きます。ネットだったか何かのメディアだったかの記憶は曖昧なのですが、「五稜郭の桜にはライトアップがあり、五稜郭タワーの入場は7時までなので、タワーの上から桜を見てからライトアップを楽しもう!」という北海道最後の夜の完璧なプランが出来上がっていた筈でした。ところが、まだ時間があるので函館駅にある観光局に寄ってみたところ、「五稜郭では桜のライトアップは実施していません!」という”断り”がご丁寧にも掲載されています。わざわざ断りが出ているということは、私と同じように勘違いする人が多いのでしょうが、ライトアップがないのであれば、ホテルで休憩する理由はなく、すぐに次のバスで五稜郭を目指します。因みに五稜郭行きのバス停の隣は函館山行きのバス停で、相変わらず凄い数の中国人らしき人たちが… 三年前同様、夜景も上海のバンド以上に中国人だらけなのでしょうね??
五稜郭タワーの上から見る桜は噂通りの絶景。
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松前から始まった桜紀行、2日間かけて道南の名所はすべて満開の桜が見られて、これ以上ない程の旅になりました。
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タワーを降りて五稜郭の中を少しだけ散策。「間もなく7時なのでクローズ」の案内が流れる中を、最後の桜と最後の名残を惜しみます。
「桜さん、また来年会おうね!」
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五稜郭のお堀のほとりにはライトアップではないけれどぼんぼりの灯りがあるので、名残が尽きない我々は最後まで散策を続けます。
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函館市内での夕食は居酒屋を予約済。三連休で居酒屋探しに苦労した高知や松江での経験があるので、そこはしっかりと学習しています。今回予約していたのは友人のオススメで3年前にも来た居酒屋「いか太郎」。その凄い刺身のボリュームに圧倒され、前回は刺身だけで満腹になったのですが、今回「北海道最後の晩だから、刺身に加えてジンギスカンと旨いアスパラがどうしても食べたい!」という我々のワガママを叶えてくれそうなお店として、この「いか太郎」を選んだのです。
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予約時間は8時、予約のお陰ですぐにテーブル席にご案内いただきましたが、この時間でも10名以上が席の空くのを待っています。やはり、事前予約は大正解!
まずは前回同様の刺身盛り合わせ。これで2000円ですから前回同様信じられないコスパ。
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今回、季節ではないとは言え一度もお目にかからなかった"イカ刺し"。ここでも"時価"なのですが、最後の晩なので躊躇なくオーダー。
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それ以外にも海産物中心に料理を頼み、予約者へのサービスの懐かしい"鯨ベーコン"までいただくと、もうかなり満腹に。
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期待していたアスパラのメニューは残念ながらなかった上にすっかり満腹になってしまった我々。
3年前に続いて今回も、ジンギスカンを諦めることになってしまいました。


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