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紀伊半島グルメ&温泉の旅<最終回:憧れの志摩観光ホテル> [日本二周目]


9日目:8月2日(金)

この日は再び三重県に戻って、20年以上憧れ続けた志摩観光ホテルに泊まるという自分的にはこの旅のハイライトの1日。午前中はひたすら三重県に向かって走るのですが、まずは和歌山県最後の観光として、旅館のすぐ近くにある世界遺産、補陀洛山寺に参拝。
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世界遺産なのに4年前には行かなかった寺院で、補陀洛浄土を目指した先達達を偲びました。
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これで和歌山県の4泊5日の予定を全て終了。今回和歌山では天気にも恵まれ、温泉以外は行きたいところにはほぼ全て行くことができ、予定していたグルメも全て満喫することができたので、その成果は予想以上! 4年前のリベンジを達成してお釣りが来るぐらいの和歌山の旅で、今のところ、”和歌山県でやり残したことは、すぐには思いつかない!”ぐらいなので、3周目で行く場所が早くも心配になる程??

それに引き換え数日ぶりに戻ってきた三重県といえば、前半では台風にもあったりと散々で、今日も三重県に入ったからなのか昨日までとはうって変わってどんよりとした天気で、低い雲が垂れ込めていますが、今日は観光よりも憧れの志摩観光ホテル(業界用語で、"志摩観"と呼んでいました)が楽しめればいいので、曇天はあんまり気にしません。(負け惜しみ?)
和歌山県勝浦から三重県の伊勢志摩に向かう道路は、無料高速道路だったり一般道だったりを繰り返すのですが、途中突然世界遺産が出現したりします。でもこれらの世界遺産は4年前に訪問済みなので、「ここ、覚えてる?」などの会話だけでスルー。「ここで、アイス食べた~!」相変わらず記憶は食べ物のことばかりのようです。

尾鷲を過ぎた紀伊長島から山間部に入るメイン道路をそれて、我々は海沿いにルートを取ります。この辺り南伊勢町には、リアス式海外の展望台がいくつかあるようなので、まずはニラハマ展望台で伊勢志摩の海にこの旅最初のご挨拶。
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この日の昼食は、紀伊半島滞在中唯一「グルメ」が見つからずにいた日。目をつけていたレストランはあるにはあるのですが、到着が11時過ぎと早そうなのと、メニューがこの暑い時期なのに”鉄板焼き”なので、どうにも触手が動きません。予想通り11時過ぎにそのお店の前に来たものの、ブレーキを踏む気にはなりませんでした。そうなるとお店のあてはないので、この旅では初めて左右をキョロキョロ飲食店を探しながらのドライブ。徒歩と車の違いはあるけど、田舎町でなかなかレストランが見つからない状況に、「”帰れマンデー”みたいだね?」
ようやく見つけた食堂で、私はアジフライ定食、妻はエビフライ定食をオーダー。到着を待つ間に食べログをチェックすると、評価3.4と田舎の割には(失礼!)意外と高評価。新鮮な刺身が付いた定食は、刺身もアジフライも、さすがに海沿いの食堂だけあってとっても新鮮で美味でした。
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午後も南伊勢の展望台へ。鵜倉園地にはいくつかの展望台が集中しているらしいので向かって見ますが、展望台への道と言えば細くてくねくねした道路が通り相場。先日の和歌山のあらぎ島からの恐怖のドライブの記憶が抜けていない妻は、しきりに心配して戻ることを促すものの、運転手の私には戻る気なし。
ようやく展望台に着き、その後は展望台を一つづつ見学します。
ハート形の海が見える見江島展望台
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続いてかさらぎ展望台
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あけぼの展望台
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天気はイマイチですが、人は殆んどいない快適な観光。

この辺りのリアス式海外を満喫すべく、プランニングの段階ではこの日の午後は超贅沢な観光”ヘリコプター遊覧”に申し込むつもりだったのですが、ヘリコプター会社のHPには「7月まで休業」の掲示が出ています。我々の予定はこの日=8月ですから大丈夫かな? とも願いながら、7月に入ってすぐにメールをしてみたところ、「メンテナンスの関係で当分休業」とのことで、身分不相応な贅沢観光は叶わず。まぁ、ヘリですから中途半端なメンテで運航されて墜落でもされたら全くシャレにならないので、メンテと言われれば諦めざるを得ません。ここも、次回の課題になりました。

展望台の最後は志摩に入ってともやま展望台。本当に入り組んだ海岸線が見事なこのあたり、「次回はヘリで!」と固く自分に誓います。
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志摩観光ホテルに最初に憧れたのは、37年前に旅行会社に入社し、さまざまな資料を見て”行ってみたい!”という思いが強くなったのがきっかけなのですが、その後、その憧れを決定付けたのは、劇画の「美味しんぼ」。美味しんぼの中に実名で志摩観と名物料理”鮑のステーキ”が登場するのをむさぼるように読んで、猛烈に行きたくなったのです。4年前の紀伊半島の旅でも検討はしたのですが、ニートになったばかりの私には1泊数万円を払う度胸や食事だけでも楽しむ余裕はとってもなく、泣く泣くそばを通過した苦い記憶が甦ります。その後、伊勢志摩サミットの開催が決まり、志摩観初体験はオバマさんやメルケルさんにも先を越されてしまいました。今回、紀伊半島のリベンジという行き先を決めた最大の理由は、そうです、ここ志摩観なのです!
志摩観には現在2つのホテルがあります。以前からあった本館とも呼ぶべき”クラシック”と、近年できたオールスウィートタイプの新館”ベイスウィート”。宿泊代は勿論クラシックの方が安く、私の憧れは料理であって部屋ではないので、迷わずクラシックの一番スタンダードなツインルームをこの旅のプランニングを始めてすぐに真っ先に予約。料理も当初は”憧れの鮑のステーキが食べられればそれでいい”と、リーズナブルなプランを予約していたのですが、旅行が近付くにつれて、”せっかく三十数年の積年の宿願を果たすのだから、後で後悔はしたくないよね!?”という気持ちが強くなり、料理プランを一番ハイクラスの「優雅なる晩餐」に変更。この夕食、レストランサイトで見ると料理だけで@36,000円もします。
憧れの志摩観ですから、いつもより早めにチェックイン.
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早速ホテル内の散歩に出掛けます。
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日本庭園などを散策して、各国首脳が泊まったベイスウィートまで。
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因みに、ベイスウィートに泊まった首脳はオバマさん以外の各国首脳。お付きの人数が多く、とにかく厳重警備のオバマさん率いるアメリカは、みんなでクラシックに泊まったそうです。安倍総理は、2つのホテルには部屋がなく、近くにある同じ近鉄グループの温泉に泊まったのだとか。
ベイスウィート屋上のラウンジ横のテラスには各国首脳が記念撮影した場所があります。確かに、この場所での写真、確かに見覚えがあります!
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ホテルには宿泊客が自由に入って寛げるラウンジがあり、アルコールを含むドリンクやスナックも無料!ビールはエビス、ワインも日本酒もウイスキーもそれなりのレベルです。
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(ベイスウィートのラウンジから見るクラシック)
貧乏性の私は、2ホテルのラウンジをはしごして、いろんなお酒を味見して既にほろ酔い状態。この後の夕食がなかったら、多分ラウンジで酔いつぶれていたでしょう。

いよいよメインダイニング”ラ・メール ザクラシック”での夕食、「グルメその⑳:優雅なる晩餐」。この旅では紀伊半島最後の夕食は、まさしくこの旅のクライマックスの瞬間です。メインダイニングには、サミットの食事テーブルが再現されていて、「本当に、ここに世界のトップオブトップが一同に会したんだね!」と思わず呟き。
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(写真は、翌朝の風景です。)
”優雅なる晩餐”は静かにスタート。
これが、本日のメニュー
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今日ばかりはいつもの一番安いハウスワインはやめて、シャブリを奮発。
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全てがメイン料理といってもおかしくないこのコースですが、私の憧れの鮑のステーキは意外と早く、まるで前菜のように登場します。
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ナイフが使えない片手の私の分は、丁寧にカットしてくれる極上のサービス。
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30年憧れ続けた鮑のステーキの味は… 確かに美味しかったのですが、いかんせん期待が高すぎて、ハードルが極限まで上がり尽くしていたので…

その後も、伊勢海老や松阪牛など三重県、否紀伊半島の美味しいもののオンパレード!
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自分で払う夕食としては、間違いなく自分史上一番高い夕食だったと思いますが、最高の一夜になりました。
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この晩だけで、三重県のイメージがかなり上がったことは疑う余地はありません。

唯一心残りだったことは、志摩観は時折夕食後にバンドの生演奏やJAZZナイトなどの大人のイベントが催されるようなのですが、この日はどちらにも当たらなかったこと。もっとも、夕食前からのお酒が効きすぎていたので、どんな名演奏でも子守唄になってしまったかも知れませんが…

10日目:8月3日(土)

今日は悲しいけどもう紀伊半島を離れなくてはいけない日。でも、最後の最後にグルメの大イベントがもう一つ残されています。まだまだ、紀伊半島、味わい尽くすぞぉ~!

志摩観は朝食も豪華。ゆっくり起きた我々は洋食を希望したので、昨晩に続きメインダイニングの同じ席での朝食。他のホテルの朝食バイキングとは違い、珍しくて、とても美味しそうなチーズなども山ほどあり選び放題。朝からワインが欲しくなります。加えてメインディッシュは我々が席についてから希望を聞いて焼いてくれるのです!
本当に”美味しんぼ”になった一泊二日でした。

朝9時からは、ホテル主催の「ヒストリカルツアー」に参加。
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創業時の志摩観の旧館(宿泊はともかく、今でも使われている!)に20名程度の宿泊客が集まって、志摩観ができた頃の話からサミットの裏話までを、ゆかりの場所を紹介しながらの楽しい無料ツアー。
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やっぱり、志摩観に泊まってよかった! 宿泊費は、夕食時に飲んだワインも合わせて、"4年前のケチケチツアーの全宿泊代金"を、たった一泊で上回るというかって例がないくらいの超贅沢な宿泊でしたが、その満足度に後悔は微塵もありません。

本当に満喫した志摩観を後にして、4年前にも訪ねた横山展望台に行ってみます。この展望台から眺める伊勢志摩の海が一番きれいじゃないかなぁ~!?という記憶と、この展望台が4年前の訪問以降にリニューアルされたという情報を得ていたためです。ラッキーなことに駐車場にもすぐ車を停められ、我々には嬉しいスロープを上がり、見ごたえたっぷりの展望台を満喫。
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やっぱり、また来て正解でした。

その後も車を走らせながらビュースポットがあれば写真をパチリ。
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紀伊半島最後のグルメは牡蠣。伊勢志摩と言えば有名な的矢牡蠣、でも牡蠣の旬は冬で、8月のこの時期にはさすがに牡蠣は無理だろうと考えていたのですが、的矢牡蠣では一番有名な旅館「いかだ荘山上」のランチメニューの”的矢夏牡蠣の夏会席@6000円"を見つけてすかさず予約していたのです。
紀伊半島最後の食事、「グルメその㉑:的矢夏牡蠣」は、海が見える広間に椅子席でいただきます。まずは巨大な牡蠣が出てきて、いきなり度肝を抜かれます。
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牡蠣が”海のミルク”と呼ばれる理由が本当によくわかるとってもクリーミーで濃厚な味。ミルクといっても普段家で飲む牛乳のそれではなく、牧場で飲む絞りたてで超濃厚な生乳!?
その後も”牡蠣料理のオンパレード”が我々を圧倒。
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途中までは食べた牡蠣の数をカウントしてたのですが、途中からはカウントすらできなくなります。
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この時の私の猛烈な不満は、「何で、こんな時にビールやお酒が飲めないの?? 」次回は冬に、電車でここに来て旬冬の牡蠣とお酒を絶対に堪能します。
いつか、必ず!
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紀伊半島とのお別れには夕方の伊良湖岬行きのフェリーを予約していますので、景色を楽しみながらの鳥羽港までのドライブ。途中の展望台からこの後に行く伊良湖岬を遠望。伊良湖岬は、本当に近くすぐそばに見えます。
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鳥羽港近くのお土産屋さんでこの旅唯一のショッピングタイム。でも、もともと私も妻も買い物には興味がないので、最低限のお土産だけをさっさと買うと、早くも時間をもて余してしまうのです。まだ、フェリーの時間には2時間弱あるので、紀伊半島最後の観光に選んだのは”ミキモト真珠島”。1時間程度ではじっくり真珠島の観光はできないし、高級真珠のショッピングができる時間でもないので、簡単な観光だけで「真珠ショッピングはなし!」と断言しての入場。今朝、志摩観でのあの大金の支払いを見ている妻は、今回だけは同意してくれました。
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意外と広い真珠島、博物館で真珠ができる見学は、妻の精神的には決して良くはありません(絶対、欲しくなる!)が、それを我慢しながらの見学。
昔、伝記を読んだ記憶がよみがえった御木本幸吉翁の像
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妻の精神衛生上も影響がなさそうな”海女さんの実演ショー”が始まって、ようやく一安心。
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ショーが終わってフェリー乗り場に向かうと、フェリーにはちょうどいい時間です。
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鳥羽から愛知県の伊良湖岬まではフェリーで約1時間。楽しかった紀伊半島でのあれこれを思い出しながらの船旅は、”紀伊半島ロス”でややメランコリックな気分。
船中、妻はしきりに咳をしていて、どうやら風邪をひいた様子。勿論、心配ではありますが、正直”このタイミングで助かった…”
もう明日は、帰るだけなので…

今日の宿泊は愛知県伊良湖岬の、有名ホテルチェーンの巨大ホテル。このホテルチェーン、仕事以外個人的には久しく泊まった記憶がなく、恐らくは1985年12月1日以来34年振り。何故日付まで覚えているのかというと、この日が我々夫婦の結婚式の日で、新婚旅行のために成田のこのチェーンホテルに宿泊したからです。
ところが、この日の宿泊は最悪。横長の巨大ホテルは部屋に着くまでに疲労してしまうほど長い距離があり、早速大浴場に行った妻は、あまりの遠さにヘトヘトになって戻って来ます。
夕食も最悪。私のもっとも嫌いなタイプのバイキングで、会場は大混雑していて料理をとるレーンはどこも大行列。高級感のかけらもないカフェテリア風のプレートに取られた料理は、どれも安かろう不味かろうの大衆食堂以下!それでもたくさんいるチビッ子はたくさんの料理を前にはしゃいでいますが、大人の食べるものは殆んどありません。「グルメツアーの最後の晩がこれ?」と、妻には非難の目で睨まれますが、「今回、”紀伊半島グルメツアー”だけど、もうここは紀伊半島じゃないからね!」と、苦しい言い訳。

ここまで10日間、食べ過ぎが続いていたので、このくらいの空腹具合が丁度良いのかも!?

11日目:8月4日(日)

今日はいよいよ帰る日。渥美半島の観光も少し考えてはいたのですが、どうも妻の風邪が徐々に本格化し始めたようなので、どこにも寄らずに一目散に埼玉県に帰ることにします。
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渥美半島、伊良湖岬と周辺の離島の観光は、次の機会までお預け。その時には、よ~く調べて愛知県の旨いものをとことん味わいますから!

伊良湖岬から渥美半島を横断して東名高速までは意外と距離がありましたが、東名に乗ってからは極めてスムーズ。昼食は途中の足柄サービスエリアでしたが、やはり紀伊半島ではないからか、残念ながらグルメとは無縁。
その後も順調にドライブは続き、2時前には無事に自宅に帰り着きました。
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全走行距離は、約2,000キロ!
明日からは久し振りの仕事です。
でも、10日後にはまた旅に出ます!(寅さんみたい…)


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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その5:和歌山県② パンダと鯨とマグロ> [日本二周目]


7日目:7月31日(水)

足を怪我していた私はこの数日間温泉には入れなかったので、毎朝宿の部屋でシャワーを浴びるのが日課。民宿では朝シャワーなんて贅沢は本来なら許されないのですが、今朝は特別にシャワーを使わせていただきます。朝ごはんには、昨日満喫した伊勢エビが味噌汁に入って登場。
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「こっちの伊勢エビ、昨日君が食べた方じゃない?」
真偽の程はともかく、最高の民宿でした!

今日からは紀伊半島を海沿いに進み、南紀白浜、紀伊勝浦の順で宿泊。これは4年前の旅の逆コースで、宿泊地も同じ。(その時の投稿その1 その2)
4年前に一番楽しみにしていて、雨が激しかったために一番がっかりしたのがこの2日間の行程、ということで、”4年前のリベンジ”はいよいよメインイベントです。

今日は南紀白浜まで。南紀白浜といえばパンダと温泉なのですが、4年前の訪問日がアドベンチャーワールドの休館日だったのと、前日に指先に怪我(ブログ参照)を負ったために温泉には入れなかったので、その他の南紀白浜の観光地には満喫したものの、温泉・パンダという2つの主役を楽しまずして、「日本一周目の時に、白浜には行ったよ!」とはとても言えない状態にも、今回はリベンジを目論みます。

有田の民宿から御坊市までドライブし、最初の訪問地は道成寺。安珍・清姫伝説のお寺というので行く気になったのですが、よく考えたら安珍・清姫伝説って、中身をよく知りません。一応簡単に調べて、「別に行くほどのところじゃないかも?」とも思いましたが、他に行くところもないのでとりあえず行ってみることに…
お寺の入口前にただ線が引いてあるだけの@500円也の有料駐車場があったので車を停めますが、料金所にはまだ誰もいません。"帰りに払おう"と山門を上ります。
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本堂も立派な作りでしたが、特に法話を聞くつもりもなかったので、参拝と散策だけして下に降ります。
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帰る時にも、駐車場は無人。せめて料金箱が置いてあれば真面目な我々夫婦は500円玉を入れたと思うのですが…

次の町みなべ町は何と言っても紀州南高梅の本場なので、旅行会社のバスなら必ず立ち寄りそうなお土産屋さんで梅干を買い、娘の家に送ります。酸っぱい梅を食べた時の孫が、酸っぱくて顔をくしゃくしゃにしてそれでも笑う顔を見るのがじじばばの楽しみなので、そのためだけの梅干への投資。

次の町は”紀州のドンファン”ですっかり有名になった田辺市。ここの闘鶏神社は、2016年に世界遺産に追加認定されたのだそう。源平の壇之浦の合戦の前に両軍から援軍を要請された弁慶のお父さんが、この地で鶏を闘わせてどっちに見方するかを占い、その結果源氏方に着いたので源氏が勝利したのだとか…
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「本当かいな??」と疑いたくもなりますし、鶏の勝ち負けで息子(弁慶)を敵に回すとはとても思えないのですが、それはそれとして、とにかく世界遺産ならば行かないという選択肢はありません。
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本堂と思しき場所はさすがに世界遺産らしい厳かな雰囲気を持つ神社なのですが、本堂の周辺には柵が張り巡らされており、入口が見当たりません。なので参拝の前にお札の販売所に寄り、いつも通り交通安全のステッカーを買った後に、「ところで、どこから入るのですか?」と聞くと、「ここの神聖な本宮には入場禁止。お祈りなら、そこからどうぞ…」と売店のすぐ前の参拝所を案内され、いささか拍子抜け。
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それにしても、世界遺産になると何と外国人の多いことか… 参拝している日本人は恐らく我々だけで、その他の人々はすべて外国人のようでした!

いよいよ今日のメイン南紀白浜に入り、まずは昼食。今日のお昼は「グルメその⑮:とれとれ海鮮回転寿司」。4年前に来た「とれとれ市場」の向かいにある同じ系列の回転寿司で、待ちを覚悟していましたが、何とかテーブル席を確保。でも既に海鮮を贅沢にも何日にも渡って食べた我々夫婦は、寿司程度では感動しなくなってきています。
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埼玉の回転寿司よりも、よっぽど新鮮で安くて旨いのでしょうが…

午後は半日アドベンチャーワールドで遊ぶ予定。広い園内をあてもなくぐるぐる歩くと妻の足に負担が来そうなので、できるだけ短いルートで全部のみどころを見られるように結構事前に研究したつもりだったのですが、やっぱりイラストの地図の通りにはなかなか歩けないもので、かなり妻を歩かせてしまう羽目に。
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まずはアドベンチャーワールドと言えば何と言ってもパンダなので、入口に近い”パンダラブ”に行きますが、ここでの2頭のパンダは冷房がキンキンに効いている中で、気持ち良さげにお昼寝中。
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ちゃんとパンダが見たい妻と、もう一つのパンダがいる施設ブリーディングセンターに行くと、ここでは親子のパンダが仲良くじゃれているところを見ることができ、妻もご満悦。赤ちゃんパンダは1歳になった彩浜(さいひん)です。我が孫の顔にダブって見えてしまうところは、相変わらず爺バカ。
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この日も無茶苦茶暑い日でしたが、建物の中を歩くことにより冷房が思いっきり効いているのでとても快適です。

次は歩かないで観光したい我々にはもってこいのサファリワールドのトラムツアー。ここでは@500円を奮発して、VIPシートに乗り込み、サファリの動物達とご対面。
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キリンなどの草食動物系は、この暑さにも関わらず、おとなしく草を食んでいます。
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でも肉食動物系のエリアに差し掛かると、風景は一転。動物達は、あまりの暑さに日陰に隠れて、全頭爆睡中!
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(この写真で、暑さ感じていただけます?)
スリリングなサファリの雰囲気は、全く味わえませんでした。

その後もペンギン館などの涼しい屋内を見たり、
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イルカのショーや小動物のショーを満喫。
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子供向けと思っていたアドベンチャーワールドでしたが、初老夫婦でも年を忘れて満喫することができました!

今日の宿は南紀白浜温泉の宿。旅行会社勤務時代からその存在は強く認識していた紀伊半島の名ホテルである"ホテル川久"。というよりこの宿、".ザ・バブル"と呼べるほどバブルの匂い満載の超贅沢な宮廷風ホテル。昔は1泊5万円くらいはしていたのですが、今ではその半額程度で泊まれるようです。
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ロビーの巨大な天井とあちこちにある豪華な美術品や調度品は、正に昭和の終わりのバブルの匂いがプンプンします。
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部屋は全室がスウィートルーム。我が家にはない豪華なオーシャンビューのリビングに妻は興奮状態で、友人に写真を送りまくっています。
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貧乏人の本性丸出しですね!

今日の夕食は「グルメその⑯:王様のビュッフェ」。料理もバブルそのもので、その場で焼くステーキやその場で切り分ける新鮮な魚介、おまけに豪華なデザート… ついついお酒を飲むのも忘れて何度も取りに行ってしまいます。
基本、ビュッフェは嫌いな私ですが、さすがにこのレベルであれば十分に満足!

8日目:8月1日(木)

南紀白浜温泉に2回も来たのに、ただの一度も温泉に入らないのはなんとしても悔しいし、その入れなかった理由を2回共人に話すのも面倒なので、朝イチの誰もいない時間を狙って、包帯を巻いたままで温泉に入ります。5日振りの温泉で、ようやく”グルメ&温泉ツアー”復帰の瞬間ですが、どうにもお風呂でゆっくりと寛げないのは、やっぱり怪我の影響。でも本当に少しずつは良くなりはじめてはいるようです!

朝食前に、マイカーを5分ほど走らせて近くのコインランドリーへ行き、ネットで目をつけていた洗濯乾燥機に数日分の衣類を投入。長い旅行には欠かせないコインランドリー、ビジネスホテルなどにもあることはあるのですが、ホテルのそれは容量もパワーも小さく、おまけにホテルのコインランドリーを使うライバルは意外と多いので、何度もその場所まで往復して出し入れしたり順番待ちしたりすることが妻のストレスになっていることに気づいてからは、基本は事前にネットで町ナカのコインランドリーの洗濯乾燥機を探すようにしています。これなら、パワーは十分だし洗濯乾燥機なら1回放り込んだら1時間は全く気にせずに別のことができます。これも、ドライブ日本二周で得た旅の知恵!これで旅行中の洗濯の心配が大幅に減りますよ

ホテルに戻って朝ごはん。バブリーホテルの豪華な朝食は「グルメその⑰:朝から自分で作る海鮮丼」。妻はこぼれんばかりにイクラを載せて、おまけに”これでもか~!”というくらいに海産物を詰め込んだ朝食を楽しんでいますが、朝はパン党の私は、フレンチトーストやスイーツなどの超甘党風のカロリーだらけの朝食。夫婦共に大満足でした。

今日は紀伊半島最南端から紀伊勝浦温泉まで、ほとんどが前回は雨の中で見るだけは見たというだけの観光地を改めて満喫します。今日も暑そうだけど天気は良さそう!コインランドリーで衣服を回収してから、本州最南端の潮岬を目指します。

前回。殆んど何にも見えなかった潮岬タワーでは「本州最南端到達証明書」を貰っただけ。今回は改めて素晴らしい景色を見てまた証明書を貰おうと車を停めると、何とタワーは改装工事で休館中!今日から8月だというのに工事中?? 和歌山の人達は観光産業になんて興味ないのでしょうか??
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それにしても、本当に雲一つない素晴らしい青い空ですね!
地球が丸く、アメリカまでもが見えるという(??)景色は、またまた3周目までお預けですが、でも晴天の中、最南端からの海の眺めは最高!
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次は、2019年の旅唯一の"離島シリーズ"。隣の島紀伊大島には船で渡るのではなく橋が架かっているので、本来の離島シリーズとしてはルール外なのですが、今のところ今年訪ねるたった一つの離島なので、"2019年の離島"として無理矢理認定することにします。
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(島の入口にかかる橋ー島からの眺めですー)
その紀伊大島で目指す観光地は、島の一番奥にある「海金剛」。島を横断する道路、車で片道10分は走るので、ここ紀伊大島はそれなりに大きい島。駐車場から海金剛までの歩道・階段の情報がなく気になっていたのですが、ほぼ平坦な道を2分ぐらいで着いた展望台は、まさに絶景!
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何となく岩手県の陸中海岸を彷彿とさせる眺め。いつまでも眺めていたい絶景に別れを告げ、再び本州に。まさしくこれからは徐々に家に戻る方向に車を走らせることになるので、早くも”旅ロス”の初期症状が現れ始めそうな雰囲気… でもまだまだ旅は続くので、ここで落ち込んではいられません。
次の観光スポットは”橋杭岩”。4年前には、雨の中を恨めしく眺めた記憶だけが鮮明。今回も下へ降りて散策しないのは前回と同じではありますが、気分は全く違います!
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次はちょっと内陸に入って「虫喰岩」。橋杭岩と名前はちょっと似てるけれど、全く別の風情です。
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ややマイナーな観光地なので観光客は少なめですが、日本の奇風景ハンターとしては、外せない場所。
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次の目的地は太地町。4年前にはくじらの博物館に行き、くじらのショーを堪能した場所ですが、今回はくじらを喰らうのが目的。
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「グルメその⑱:鯨」を食べに内田康夫さんの推理小説にも実名で登場する宿へ。鯨を食べさせるこの宿、夕食としても提供される”くじらのフルコース”(@5400円)もミニコース(@3800円)も昼から予約なしでも食べられるようなのですが、もう初老の我々は胃袋の容量に自信がなかったため、予約をせずに当日の腹具合で決めるつもりでしたが、完全に容量オーバーな朝ごはんを食べた我々の胃袋は、1時近くだというのにまだまだ満腹状態。やむなくくじらメニューでは一番安い「鯨御膳」(@2300円)を選択。
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鯨は我々の世代にとっては、やっぱり"懐かしい味"。何とか完食はしましたが、夕食が食べられるかが心配になる程の超満腹状態に… でもやっぱりフルコースなら味わえる筈の"鯨の尾の身の刺身"、食べたかったなぁ~!

午後はまず那智の滝へ。やはり那智の滝の迫力は凄いですね! ずっと見ていたい程、圧倒されてしまいました。
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那智の滝周辺のみどころである青岸渡寺などは前回見ているので今回はスルー。前回行かなかった熊野古道は、今の我々には歩くのは無理ですが、その雰囲気だけでも味わいたいと思い、一番手軽にその雰囲気だけ味わえそうな「大門坂」に行ってみます。
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ちょっとだけ歩いてそれらしき雰囲気の写真を撮り、「世界遺産熊野古道には、二周目で行った。」ということにさせていただきます!
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紀伊勝浦の宿泊といえば、4年前に不慮の怪我をさせられたものの、その後大変親切にしていただいた「ホテル浦島」に泊まるのが最低のマナーというか恩返しだと思うのですが、その浦島は何と大規模工事中で、営業はしているもののちょっと楽しめなさそうな雰囲気だったので、今回は同じ浦島グループの海辺の料理旅館を予約しています。そこの温泉は小ぶりのようなのですが、船で行く浦島のお風呂は系列ホテル宿泊者は無料なので、前回も入った浦島自慢の”大洞窟風呂”に行く予定だったのですが、私が「風呂には入らないで、外で待ってるよ」というと、妻も「じゃあ、行かない!」。
でも二人共に何となく船には乗りたかったので、同じ桟橋から出ている有料の「紀の松島遊覧船」に乗ることにします。
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翌日までの4日間、ずっと海岸線沿いの観光をしているのに、遊覧船はここだけです。紀の松島は東北の松島ほどには島影はありませんが、それなりには見ごたえはありました。
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和歌山県最後の夕食は「グルメその⑲:マグロ尽くし御膳」。勝浦名物と言えばマグロで、4年前に浦島のバイキングで食べたマグロの美味しさが忘れられなかったためです。
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和歌山県での海鮮尽くしの4日間を見事に締めくくってくれました!

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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その4:和歌山県① ハモとクエと伊勢エビ> [日本二周目]


5日目:7月29日(月)続き

奈良県の五條で野菜尽くしの豪華ランチを食べ、いよいよ和歌山県に突入します。紀伊半島の旅といえばやはり和歌山県がその旅程のメインイベントになるのは極めて自然な流れ。今回、全10泊の紀伊半島旅行ですが、今日から和歌山は4泊5日で楽しむことに。

県境を呆気なく超えて、最初の目的地は九度山。九度山と言えば、大河ドラマ「真田丸」で一躍有名になった地。関ヶ原で西軍についた真田親子が、蟄居させられていたというか、幸村が大坂冬の陣まで10年以上雌伏していたところです。真田丸が放送されるまでは、それらしい史実は読んだ記憶がおぼろげにはあったものの、そこに行きたいという気は全くなかったので、4年前は気にもかけずに素通り。でも、大河のお陰で作られた「九度山・真田ミュージアム」は、今日は月曜日なので休館日。仕方がないので真田親子の住居があったという真田庵(今は神社になっている)に行ってみます。
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正幸公の墓所はありましたが、この地を抜け出して大坂へ向かった幸村公の墓所はありません。
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その幸村公がこの井戸を伝って脱出して大坂に馳せ参じたという伝説の「真田の抜け穴」もすぐ近くに。
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今日は月曜日で真田ミュージアムは休みなのに、意外に観光客は多く、駐車場もかなり混んでいます。さすが真田幸村人気の根強さを見せつけられた感じ。「こんなに人気ならば、せめて夏休み期間中ぐらいは真田ミュージアム、無休にすればいいのに…」と、愚痴の一つも言いたくなります。

九度山には2つの世界遺産の寺社があります。まずは女人高野と呼ばれた慈尊院。
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何となく、塔も高野山を意識している感じ。
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このお寺、絵馬がおっぱいの形をしたユニークな神社で、その通り"乳ガン" 平癒のご利益があるとか。今のところ、その目的では来る必要はなさそうで、今後も"その目的では、来たくありませんからね!"と、変なお祈り。

もう一つの世界遺産「丹生官省符神社」は塔の先に見える長い階段を上ったところにあるようなのですが、妻も私もあまりに暑すぎて階段を昇りたくないのが本音。「このあたりを車で一周してみて、車で上まで行ければ行くけど、ダメだったら諦めよう!」と周囲をグルグル回ってみますが、結局入口を見つけられずに断念。「何でもかんでも全部見ちゃうと、次に来る理由がなくなっちゃうからね!」と妻と自分に言い聞かせるのは、やっぱり負け惜しみ!?

この日はもう少し観光したい気分。この先には4年前には私の足の不調で奥の院まで楽しめなかった高野山があるのですが、妻の足を考え今回は高野山は当初より諦めています。なのでこの辺りには必ずまた来ることは、私の中では決定事項。
無料高速を根來で降りて、根來寺に向かいます。真言宗の一つの流派だという新義真言宗の本山である根來寺は、観光で訪ねる人は殆んどいない寺のようですが、私が訪ねた理由は2つ。
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一つは母方の宗教が真言宗で、数多くの法事を通じて、仏教の中では私が真言宗に一番親しみをもっていること。真言宗には”〇〇派”というのが結構あり、我が母方のお寺は確か"高野山派"だった気がするのですが、他の派といえども本山には敬意を表すべきと考えたため。もう一つは、同名の高校時代の同級生を突然思い出したというだけの些末な理由。
根來寺はさすがに本山だけありかなり広いお寺なので全部は回りきれずに本堂の参拝だけで許して貰うことにしました。
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根來で降りた理由はお寺の他にもう一つ。和歌山県に来ようと決めてからさまざまな旅番組で和歌山の情報収集をする中で、どうしても気になったのが和歌山のソフトクリーム。和歌山では定番らしい「グリーンソフト」は、ソフトの他に棒アイスもあるとの情報ですが、和歌山ならではのソフトを食べられるお店は、和歌山市内周辺の数店舗だけということで、事前にリストアップしておいたのです。根來寺に近いお店はラーメン屋さん。ラーメンを食べなくてもソフトクリームを食べられるお店ということで、この猛暑の日の休憩にはもってこいです。ところが、ナビが示す場所にはラーメン屋さんやそれらしきお店はなく、周囲を5分程度うろうろしてみましたが、全くお店が見つけられません。何故か電話も通じなかったので、訪問を断念。
このまま宿に向かう時間ですが、我々の(私の)中はすっかりソフトクリームモード。結局、自分の中の「ソフト食べたい!」欲望には勝てず、もう一つリストアップしていたイオンモールにわざわざ行ってみます。イオンモール、思ったほどには遠くはなかったものの、はじめて行くモールなのにさすがにイオンというくらいの巨大なモールなので、店舗近くの駐車場(一応、下調べ済でしたが…)を探すのに一苦労し、その店舗探しにも難儀。ようやく、目指すグリーンソフトにありつけたのですが、正直な感想は「どこにでもありそうなソフト」。「何時間もかけて、探したソフトがこれ??」と、妻にも思いっきり非難の視線を浴びることに…
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決して不味い訳ではないのですが、我々の期待が高まり過ぎたのが原因。

今晩の食事は、2年越しの念願だった「グルメその⑫:和歌山でハモづくし!」。その昔、”ハモは和歌山が旨い”という噂を聞いて、一度本場の和歌山で旬のハモ(ハモの旬は夏!)を存分に食べてみたいという夢がようやく叶う瞬間。昨年は和歌山市内の海辺の宿の”ハモのコース”を予約していた(実際には旅行を断念して、キャンセル)のですが、今年の予約は海辺の休暇村。
3年前にはじめて泊まった休暇村、最初に泊まった秋田の乳頭温泉の休暇村が想像以上によかったので、一瞬で休暇村のファンになりましたが、その後泊まった2つの休暇村にはがっかりさせられたので、”今回ダメだったら、休暇村ファン、辞めようかな?”とも思っていたのですが、今回の休暇村、最高でした!部屋からの眺めも、レストランからの眺めも、(妻の情報によれば)露天風呂からの眺めも絶景!
和歌山と淡路島ってこんなに近いんですね!?  本当にビルの形までがちゃんと見えるんです!
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すぐ近くに見えるのは、和歌山県の友ヶ島。その向こうに見えるのが淡路島です。(写真は翌朝撮影)

ハモのフルコースも、味は抜群だし料理のバラエティーも豪華だし、おまけにハモ以外の料理はバイキング形式で自由に取れるようになっていて、その品数・クオリティも想像以上!
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おまけに夕陽の時間になるとブラインドを開けて夕陽を楽しみながらのディナー。我々は高いコース(ハモづくしなので、休暇村といえども@20000円は越えます)だったからか窓際の特等席だったので、食事と夕陽とお酒… あらゆるものに大満足!
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とにかく最高の一夜でした!
勿論、休暇村ファンはこれからも続けますよ~!

6日目:7月30日(火)

この日は和歌山市周辺をウロチョロする日。今晩、もう2つ和歌山の海鮮グルメを味わいたいため、この近辺にもう一泊するための”グルメ優先日程”です。とはいえ、昼間はいろいろと観光がしたい私ですから、この辺りの観光プランを立てています。

4年前、和歌山市内に来た時には、和歌山城だけを見学しています。なので今回は和歌山城には行かずに、午前中は和歌山市周辺の美しい海岸などを見て回ろうと思います。
最初の見学地は、休暇村すぐ近くの淡嶋神社。人形を供養する神社だそうで、たくさんの雛人形などが供養されています。
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でもこの神社の駐車場、参拝者は最初の30分は無料ですが、30分を越えると"いきなり"というくらい料金が跳ね上がります。妻が時計をチラチラ見ながら先を促しますので、30分かからずに参拝終了。

大河紀ノ川の長い橋を渡り、和歌山市内中心部に入ります。昨日吉野川の頃からその成長を見守って来た紀ノ川。まるで我が子が、見事に成長して社会(大海)に出ていくかのように、ちょっと感動してしまいました。でも、交通量の多い道はちゃんと流れているので、車を停めて写真は撮れません。

まずは雑賀崎を目指します。「日本のアマルフィ」とも言われているようですが、本物のアマルフィも見たことないし、そもそもそれらの写真がどこから撮られたものかも調べてはいませんでしたので、まずは雑賀崎灯台を目指したのですが、途中「番所庭園はこちら」と書かれた看板に何とはなしにつられてしまいます。
番所庭園は海に面した入場料が必要な芝生の庭園。今日も非常にムシ暑い中で散策すると、向こう側には雑賀崎灯台が見えます。
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庭園の突端まで歩き、右を見ると昨日の宿休暇村が見え、正面には淡路島と徳島県までが見える絶景。
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この庭園、バーベキュー設備もあるようで、係員さんが準備をしています。この場所での海を見ながらのBBQ、最高でしょうね!
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庭園を満喫、海の眺めに満足し灯台も見えたので、アマルフィ探しはせずに先へ進みます。海沿いをドライブすると、昨年ハモプランを予約していた旅館があり、ちょっと「こっちにも、泊まりたかったなぁ~」とも思いましたが、それでも昨日の休暇村は大正解でしたので、後悔はありません。
その後、どうにも観光する場所は見つかりません。紀州東照宮は階段が多く、この暑さではとても行く気になれず、昔ながらの町並みがあるという黒江も、妻はこの暑さでは歩くのはつらそう。観海閣も見たいと思っていたのですが、どうやら工事中(修復中)のよう。仕方がないので新和歌の浦と言われる辺りに車を停め、周囲をちょっとだけ散策してから冷房がキンキンに効いている博物館というか資料館で情報収集して、やっぱり"これだ!"という場所もなさそうだったので、ここ和歌山の平城京の時代からの歴史のビデオを見て楽しみます。ビデオですから、涼しい場所で見られるのが何より!

この後、和歌山城に続く和歌山市内定番観光地である紀三井寺に行く予定だったのですが、あまりの暑さに紀三井寺は後回しにしてお昼を食べに行きます。
今日のランチは私の強引なリクエストで、「グルメその⑬:和歌山ラーメン」。あれだけ”暑い、暑い”とか言ってたくせに、「本当にラーメン食べに行くの?」と妻からも呆れ顔をされますが、「冷やし中華ぐらいあるんじゃない?」と意に介さずに目指すお店へ。超有名店ではないものの、それなりには人気店らしく"待ち"になりましたが、店の中で座って待てる程度の混雑で済んだので、テーブルに案内された時には、汗もひいて熱々のラーメンを食べる雰囲気に。店に入って冷やし中華が無いことに気付き少々慌てたのですが、この待ち時間のお陰で、妻もラーメンを食べられるようです。
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和歌山のラーメン屋さんですから、"和歌山ラーメン屋のローカルルール"通り、テーブルにはゆで卵と早寿司が無造作に置かれていて、早寿司を待ち時間に早速いただきます。
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肝心の和歌山ラーメンも本場では4年振り。やっぱり本場の和歌山ラーメンは、"まいう~"でした。
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(ゆで卵はテーブルの上にあったものを剥いてラーメンに投入!)

午後はとりあえず今晩の宿がある隣町の有田へ。有田と言えば何と言っても”みかん”ですが、まだこの季節にみかんの観光はできなさそうです。そのまた隣町の有田川町の鉄道交流館というところへ行ってみましたが、妻は車から降りようとすらしません。(所詮、その程度の施設…)
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この日の宿は温泉ではないので、当初のプランではここ有田川町にある結構いい感じの日帰り温泉に行く予定でしたが、お風呂にまだ入れない私が"外で待ってるよ!"と言っても、妻は固辞。まあ、昨日までの5泊中4泊が温泉なので。「1日ぐらい我慢するよ…」という気持ち、わからないでもありません。

少し内陸部にドライブして、これも有名な棚田”あらぎ島”へ。日本各地にある棚田はかなり見たつもりでしたが、このあらぎ島は本当に美しく見とれてしまうくらいに素晴らしい風景。普段、あまり棚田に興味を示さない妻も、結構興味深く見ていました。
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ここで行くところもなくなり、少し涼しくもなったので、和歌山市内に戻って午前中スルーした紀三井寺に行こうと思います。ナビを紀三井寺にセットすると、来た道を戻らずに紀三井寺まで山の中をショートカットする感じの道をナビしようとします。「この道、大丈夫?」とちょっと不安になりましたが、ナビでもこの道”県道”の表示があるし、道路標識も県道として出ていましたので右折してみたのですが、これが痛恨のミスチョイス。車一台が通るのがやっとの未舗装道路にはガードレールもなく、運転を誤ると崖から転落しそうなルートが続きます。でも、途中県道の表示はたまに出てくるので、道を間違えてはいないよう。妻はひたすら「対向車、来ませんように!」と神頼みしている… こんなドライブが何と約1時間も続いたのです。途中、対向車とすれ違ったのは2回。2回共にやや広い場所でのすれ違いでしたが、それでもお互いにミラーをたたんでノロノロと慎重にすれ違い。「県道といっても、埼玉あたりの片側二車線の道路とは違うのね!?」と、今さらながらに勉強させられた1時間でした。

という訳で、紀三井寺に着いた時には精も根も尽き果てた状態でしたが、今さらここまで来て帰る訳にもいきません。紀三井寺は奈良の長谷寺のように駐車場が下にあり本堂まではキツイ階段があるけれど、身障者用のパーキングは中腹あたりにあるという情報を入手していたので、情報通り裏道からちょっとお高めの駐車&参拝料700円也を支払って入場ゲートを通り、中腹の身障者用駐車場に車を停め、本堂までの坂をとぼとぼと上ります。
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参拝して和歌山市内を眺望しますが、夫婦の会話は相変わらずあの恐怖の”県道の1時間”のことばかり!
お陰で、紀三井寺の印象が薄いのなんの…
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今日の宿は有田の民宿。民宿を選んだ理由は、"和歌山海鮮グルメ"を満喫するため。海鮮グルメの本場和歌山で私がどうしても食べたかったのは、"ハモ"と"クエ"と"伊勢エビ"。そのうちハモは夏が旬のグルメだからいいものの(事実、昨日は本当に旨かった!)、クエと伊勢エビは共にどちらかというと冬が旬。「さすがに、この真夏にはクエも伊勢エビも無理かな?」と思いながらネットでウダウダと情報収集をしていたら、この民宿のグルメプランにたどり着きます。「紀伊半島2大グルメプラン。伊勢エビとクエ鍋!」というタイトルに思わず小躍りし、後先考えずに即予約。でも少し冷静になると、今の私の体では民宿泊まりはいささか心配。民宿の部屋は大抵が2階で、エレベーターなんかない2階までの階段の勾配と手すりが不安です。また、民宿のお風呂にはほぼ100%手すりはないので、風呂には入れません。なので、いつも民宿に泊まる時には近くの日帰り温泉を探して、入浴してから民宿にチェックインする予定を組みます。でもどうしても味わいたい海鮮2大グルメなので、まだ3カ月近く前なのに民宿に電話して子細に状態をヒアリングし、GOサイン。

有田と言えばみかんの他に我々の世代として忘れられないのが箕島高校。特に私の1年下の年代は、あの伝説になった星稜との延長18回の死闘を勝ち抜いて、甲子園春夏連覇をしています。私も同じ公立高校だからという理由もあり、ずっと箕島高校を応援していて、尾藤監督や石井・嶋田のバッテリーなどの記憶も鮮明。
民宿に着くと玄関に箕島高校グッズがたくさん飾られていて、”さすがは地元だなぁ~!”と思いましたが、中には尾藤監督手書きのものなどあり、かなりレア度は高そう。後で聞いたら、我々に美味しい魚を捌いてくれた民宿のご主人は、何とあの時の春夏連覇の時のメンバーだったのだそうです!

民宿は私が随分と前に電話で問い合わせをしたのを覚えてくれていたのか、唯一の1階の部屋を準備してくれています。おまけに、民宿なのに何と夕食は部屋食なのです!
「グルメその⑭:伊勢エビとクエ鍋」は、何と刺盛りに伊勢エビが2匹も乗っています!やや小ぶりな伊勢エビではあるものの、一人で伊勢エビ一匹を丸ごと食べられることに、妻は早くも興奮状態。
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実は私もクエ鍋は初体験。本当に味も食感もしっかりした魚で、「クエ鍋を食べたら他の鍋はクエない!」というダジャレ紛いの格言がわかる気がしました!
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「やっぱり、長旅の一晩くらいは料理を求めて民宿もいいね!」と、思いながら床に着きました。

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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その3:奈良県 大和二寺と吉野川> [日本二周目]


4日目:7月28日(日)

どうやら台風は無事に通りすぎてくれたようです。これで中部地方と関東地方は今日には梅雨明けになるのでしょう(事実、梅雨がようやく明けました!)が、我々は今日からは既に梅雨が明けている近畿地方に行くので、これからは”4年前には雨ばっかりだった”紀伊半島観光のリベンジ=好天が続くことに期待しましょう。
昨日の宿で三重県のイメージはかなり下がってしまいましたが、三重県にはこの旅のメインイベント、最後にとっておきのお楽しみがあるので、そちらに期待することにします。

今日からは奈良県を楽しみます。今日の奈良県の観光のメインは、最近JRの奈良のキャンペーンでも力を入れて宣伝している「大和四寺」。奈良県の南の方にある、室生寺、長谷寺、岡寺、安倍文殊院の4つを指すのだとか。このうち、室生寺には4年前に行っています(4年前の奈良旅行記はこちら)が、4年前には「大和四寺」なんて言い方は誰もしていなかったような気がします。改めて4年前の旅用に買った電子ガイドブックを見直してみましたが、やっぱりこの表現は一言もありませんでした。恐らくはJR東海が需要喚起用に作った言葉か、もしくは昔からひそかに言われていた表記をこれ幸いと大きく取り上げたのでしょうが、こう並び称されるようになった以上、室生寺以外の3つの寺にも行っておく必要がありそうです。ちなみに、現在は「大和四寺」の立派なホームページもできています。
まずは長谷寺。長谷寺と言えば非常に険しい地形の上に建っていて、とにかく階段がたくさんあるお寺というのが私の予備知識ですが、「足の悪い人は、車で上まで連れて行ってくれる」という情報を得たので、行くことにしたのです。寺の下の駐車場から見上げると、確かに上の方はかなり高そうで、この坂は我々夫婦にはかなりしんどそう!
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受付で上までの送りをお願いすると、まだ午前中で他の希望者もいなかったため、我々二人だけを軽自動車でかなりの急な坂を送ってくれるという待遇の良さ! かなりの高さを一瞬で上り、この本堂まで来ることができました。
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本堂で参拝を済ませ、高い本堂から周囲を見渡します。
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本堂から一歩も動きたくなさそうな妻を残して、私は遠くに見える五重の塔まで階段を降りて散策。でも、階段は想像以上にきつくって、途中でめげて戻る羽目に。
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帰りは歩いて階段を降りようかとも思っていたのですが、妻は帰りも送迎車を頼む気満々。確かに、よく見るとやっぱりこの坂、下りが苦手の私にも辛そうです!
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今回の旅は妻の足が最優先ですから、私も大人しく妻に従い、帰りも車を呼ぶというVIP待遇を享受します。長谷寺は普通に観光したら1時間半は最低でもかかるのでしょうが、お急ぎコースの我々は40分程度で観光が済んでしまいました!

次も大和四寺の「安倍文殊院」。今度は平地にお寺があり、ありがたいことにド真ん中に駐車場があります。
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安倍総理が多額の寄付をされているのらしくまるで選挙のように大きく名前が書かれている安倍文殊院、中に入ってありがたい法話を聞かせてくれます。
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この、法話の中でも"'大和四寺"の話がたくさん出て来て、「機会があれば、是非他の三寺にも!」と和尚さん必死のPR。
いよいよ我々は、あと1つ。
由緒あるお寺らしく、敷地内にはちゃんと”仏教界のスーパースター”弘法大師様もいらっしゃいます。
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「三人寄れば文殊の知恵」の文殊院、日本三大文殊というものがあるらしく、ここを制覇すれば知恵者になるとか頭が良くなるとか… 我々夫婦は既に京都の天橋立の文殊院は行っている(その時の旅行記はこちら)ので、残すもう一つは山形県にあるとのこと。次には、ここにも行って賢くならなきゃですね!?

この日も12時前ですが早めのお昼にします。今日の昼食「グルメその⑧」は、このあたりの地名がヒント。奈良県桜井市の三輪地区と言えば、そう「三輪そうめん」の本場なのです! 目指す三輪そうめんの有名店「三輪山本」までは安部文殊院からたったの15分程度。まだ12時前なのに日曜日だからか人も車もかなりの混雑です。
お食事処で名前を呼ばれるのを待つ間に、 友人に送るそうめんを物色。「よし、これ買おう!」と決めた瞬間に、名前を呼ばれます。私は高級で驚く程に細いそうめん「白髪」を注文。お店はセットメニューが充実しているのですが、我々はこの日は後でもう一つグルメの楽しみがあるので、セットメニューは頼まずにそうめんだけのランチ。
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でも、この白髪そうめん、本当に旨かった!あんまり旨かったので、ついつい友人にも予定を変更して白髪を送り、予算をオーバーしてしまいました。

午後はまず、私のわがままを聞いてもらいました。私がどうしても行きたかったのは、「今井の町並み」。よくあると言えばそれまでなのですが、歴史的な町並みが見事に保存されている地区とのこと。特にここは歴史的建造物の観光振興等について早稲田大学とコラボしてユニークな取り組みをしているらしいので、大学に奉職する者としては何となく興味津々、是非行ってみたいところです。でも車では近くまで入れないらしく、町並みをぶらぶら歩くのは、今の妻には負担が大きそう。
そこで、向かった先は今井の町の裏手にあるコインランドリー。妻には、このコインランドリーで約1時間で洗濯・乾燥を頼み、その間、私はここから歩いて10分ほどで行ける今井の町並みを楽しむという、我ながら絶妙の計画。更にラッキーなことに、コインランドリーの向かいにはドラッグストアーがあり、妻には私の足の怪我に一番効きそうな薬・消毒液と包帯などを、洗濯を待つ間にじっくり選んで貰えるのです!
その間、私は早歩きで今井の町並みを散歩。
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日曜日なのに思ったより観光客はまばら。暇そうなお店の人は呼び込みに精を出していますが、どうにも「大学と町の観光コラボの成功例」というのには、ちょっと寂しすぎ。
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でも、昔風の佇まいに満足して、乾燥が終わるタイミングで妻の待つコインランドリーに帰りました。

この近辺には、4年前にも来ています。4年前に来た橿原神宮は今回はスルー。すぐ近くには、先日上皇陛下が退位の報告で訪れたことがニュースになった神武天皇陵があり、こちらには少し興味はあったものの、それらしい場所もわからず、おまけに駐車場も見当たらずに、断念。

次の目的地岡寺は、4年前に来た「石舞台古墳」のすぐそば。「また来ることが判っていたのなら、あの時もう一泊してでも周囲の寺社をじっくり見ておけばよかった!」と考えても後の祭りです。岡寺近くの民間駐車場に車を停めると、駐車料金集金係のおじいさんが私の足を見て、「ここ、階段急だよ!あんたには、無理じゃない?」と一言。ここが我々の大和四寺の最終地点ですからどうしても行きたかった私は、「とりあえず、行けるとこまで行ってみます!」と駐車料金500円也を払って歩き出しましたが、1分も歩かないうちに急坂が現れ、加えて何故か非常に滑りそうな危険な雰囲気。「えっ、どうしよう?」と怯んでいると、妻が「無理。戻ろう!」と強い口調で言うので、私も諦める決心をして戻ります。「ほら、無理だったでしょう!」と笑って、おじいさんは500円を返してくれました。
岡寺にはいくつかのルートがあるようなので、次回はもう少し詳しく調べた上で、リトライしようと思います。

その他の観光地としては、談山神社などもリストアップしていたのですが、更に山深そうで駐車場からいきなりの急階段だったので結局スルーして、今宵の宿のある奥吉野川上村に向かいます。

紀伊半島の奥地と言えば、奈良県の天川村や十津川村。三重県・和歌山県と県境が複雑に入りくみ、近くには私が経験したことがない”飛び地”までもがあるのだとか。観光地も山深いところばかりのようで、是非行ってみたいところではあるものの、今の我々夫婦にはいささかハードルが高そう。でも、奈良県の奥地には足跡を残したいし… というのと、ここでもちゃんとグルメアイテムを2つも探せたので、おんなじ奈良県の村でも、まだ奈良(都会)に近い川上村で今回は我慢することに。
まず、今日のおやつは「グルメその⑨:柿の葉ずし」。三輪そうめんをセットメニューにしなかった理由は、これなのです!
「でも、柿の葉ずしって奈良県全体の名物。奈良県内ならどこでも食べられるんじゃない?」というのも事実。確かに三輪そうめんのセットメニューの相棒も、殆んどが柿の葉ずしでした。でも今日我々が目指したのは、川上村の昔ながらの柿の葉ずしの専門店。「昔からの作り方を、頑なに守っている山あいの田舎のお店!」そう言われると、「是非、食わねば!」という気持ちになります。
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確かにおばさんたちが作っている本当に昔のままの柿の葉ずしは、初めて来たのにやっぱり少し懐かしい味でした。
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お店の席(イートイン?)から眺める清流吉野川です。
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今日の宿も温泉。川上村一の繁華街(!?)にある、道の駅とセットになった温泉宿です。私の足の怪我は病院に行かなくても何とか大丈夫そうな感じですが、残念ながらお風呂には当分入れそうにありません。私の分まで妻には温泉を満喫して貰って、足を少しでも早く治してもらいたいものです!
温泉が楽しめない分、グルメへの期待はいや増すばかり。川上村で選んだ「グルメその⑩」は、「天然鮎御膳:天然鮎の塩焼き&唐揚げ」。
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いやぁ~、天然鮎ってこんなに旨かったんですね!塩焼きも唐揚げも凄い天然鮎の香りと旨味が凄い!
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これを食べるためだけでも、川上村まで来る価値は十分ありますよ! 絶対!

5日目:7月29日(月)

せっかく紀伊半島の奥地(?)の川上村まで来たのですから、この日の午前中は川上村の観光にあてるつもりでした。奈良のガイドブック等には川上村の観光情報はほぼ皆無なので、観光情報はこっちに来てから仕入れる予定でしたが、期待した観光案内所は道の駅にもなく、ホテルのフロントで聞き込むしか策はありません。ところが、期待した答は引き出せず。村の詳細地図では滝のマークが結構たくさんあるのですが、「どれもみな、車道からは見えずにかなりきつい道(階段)などがあり、見に行くのは結構大変!」なのだとか。
ついては、この日の観光の方針を改めることにします。ここは吉野川が流れる川上村ですが、吉野川をもう少し上流まで遡って、そこから吉野川の成長を楽しみながら下流に向かってドライブ。吉野川は、和歌山県に入るとその名前を紀ノ川に変えて大河になります。今日の我々の宿はその大河がそそぐ和歌山市内の海辺の宿なので、吉野川の成長を楽しむにはもってこいの1日になりそうです! 今日のテーマは、急遽これに変更!

川上村最初の観光は、宿からすぐ坂を上がったところにある丹生川上神社上社。ここは昨日観光相談をしたホテルの方のイチオシの場所。
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何となくご利益がありそうで、意外と見ごたえもあり、まだ9時前でしたが宮司さん(?)を呼び出しベルでたたき起こして、お守りを買わせていただきました。とりあえず、川上村の観光地にも足跡残せて何より。
このまま、吉野川を少し上流までドライブ。昨日食べたあんな美味しい天然鮎が泳いでいた川ですから、清流じゃない筈がありません。時折、車を降りて清流の眺めをパチリ。
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車で30分ほどドライブした上流にまたダムがあったので、今回の吉野川の上流への旅はここいらまでにしておきます。
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次回、天川村・十津川村を含めた紀伊半島奥地紀行(この時、何年後かの次の旅の名前が決まりました!)にて、この先に行くのが楽しみになりました。 いつの日か、必ず!
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次は吉野山に行ってみます。桜の時期の吉野山は、車では上れず4年前にはバスで中腹(中千本)まで行き、そこから凄い人並み&雨の中を徒歩で降りた忘れられない記憶が… 今回は、観光客が殆んどいない同じ道を車で行きます。道が狭く、坂も急なのでスピードも出せず、その分車で走りながらでも十分に観光を満喫できます。
「あの店で、吉野葛買ったよね!」とか
「あそこで、アイス食べた~!」などの記憶合戦でドライブが大いに盛り上がりました。
でも吉野は坂がきついのでどっかの駐車場に車を停めてもその後の観光に苦労しそう。妻は「降りたくない!」オーラをギンギンに発しているので、観光は車の中からだけ。後醍醐天皇の墓所とそのお寺には行きたかったのですが、駐車場からいきなり急階段があり妻が激しい拒否反応を示したため、この観光も叶わず。結局、下の近鉄奈良吉野駅でアイスを食べて休憩するまで、写真も撮れませんでした。
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そのまま吉野川の流れに沿って進み、今日の昼食は奈良でのグルメのメインイベントというぐらい私が期待していたところ。和歌山県との県境五條の街で、「グルメその⑪:とれとれの野菜のフルコース」をいただくことに。
数ヶ月前から予約していたお店には、予約より少し早く12時に到着。
お店側の準備があるので、少し待つことになる時間を使って、私は一人で近所の観光へ。妻は足のためというより、昨日からの急に夏が来たような酷暑にめげて、エアコンが効いているお店を一歩も出たくなさそうな雰囲気。お店があるここ五條の新町通りは、昨日の今井町のような、昔からの佇まいが残る私の大好きな古い町並みの散策スポット。
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(この右側のお店が、これからランチをいただくお店「五條源兵衛」)
今日は平日月曜日だし、奈良県の観光地群からは少し離れているし、おまけにこの暑さですから観光客なんていないと思いきや、意外に昨日の今井町ぐらいには観光客もいます。でも、全体的に静かな雰囲気は散策にぴったりでした。
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こんな病院、今でも営業しているのでしょうか? チョット素敵で、かかってみたくなります。
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散策のゴールは、「幻の五新鉄道の橋梁跡」。
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私が生まれる以前の大昔に、ここ五條から和歌山県の新宮までを列車で繋ごうなんて、あまりに壮大であまりに無謀な計画が… でも、こんな橋梁を作っていたなんて、みんな本気だったのですね!? 当時にタイムスリップして、開通する筈だったこの先を夢想して、ちょっとウルっとしてしまいました。
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鉄道遺産は、いつでも私に少なからず残っている「鉄ちゃん魂」をキュンキュンさせてくれます。

予約通り12時半から、野菜のランチがスタート。本来なら「野菜を楽しみながら、奈良の銘酒を楽しむ」のが私のたっての望みだったのですが、ランチでしかプランが組めなかったため、お酒とのコラボはお預け。まずは新鮮ジュースを味わいながら、まずは今日いただく野菜たちにご挨拶。
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その後、一品一品に味があり個性が強い野菜料理が続きます。
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肉や魚は出ないけれど、野菜づくしでいつの間にか満腹に。
野菜ってこんなに美味しかったのですね!?
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いよいよ次は和歌山県。かなり大きくなった吉野川は紀ノ川へと成長します。


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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その2:三重県 伊勢神宮と台風> [日本二周目]


2日目:7月26日(金)

この宿のお風呂は朝6時から。「日帰り客がいないお風呂をゆっくりと楽しみたい」派の私は、6時ジャストにお風呂へ。ところが、朝イチのお風呂を目指す近所のおじいさんたちが、朝から大行列!ネットの酷評(お風呂、とにかく大混雑!)の意味が、ようやく理解できました。せめて朝の1時間だけでも「宿泊者専用の時間」があれば、ホテルの中身はかなり良いのにも関わらず、あの口コミ点数の低さにはならないと思うのですが…
ところで、この朝風呂で私がこの旅最大の失敗をやらかします。お風呂には当然露天風呂があり 、昨日はチビッ子達が大声ではしゃいでいたので露天には行かなかったのですが、今朝はトライしてみます。でも、おじいさんたちで混んでいる露天風呂の先にある広い庭の先には、まだお風呂がありそうなので行ってみると、一番奥にまた露天風呂があり、場所柄誰も入ってはいません。でも、その露天風呂まで行くアプローチには、砂利の中に飛び飛びに石が置かれていて、入浴中ですから杖も装具も持っていない私にはハードルが高そうです。でもこの誰もいないお風呂の誘惑には抗えず、慎重に一歩一歩歩いて貸切の露天風呂を満喫したのですが、戻るときにちょっと砂利に右足をついてしまったのです。
右麻痺で、右足の感覚が極めて鈍い私の感覚的には、本当に「ちょっとだけ、足をついてしまった。」程度に思えたのですが、私の歩いた跡には夥しい血がついていたようで、私は何が起きているのか皆目わからずに脱衣場に上がったのですが、おじいさんたちに「大丈夫?」と心配されます。掃除のおばさんがその血の跡に気付き、その犯人が私であることを突き止め、急いで止血と応急措置をしてくれました。そもそも本人の私に痛みがないので、その時の私的には「あ~ぁ、下手こいちゃったなぁ~!」程度の感覚で、しばらくそのまま普通に過ごすことになります。

このホテルのウリは朝食も選べること。我々は、チェックイン時に「焼きたてのパン屋さんでの朝食」をチョイスすると、一人1500円のパン屋さんの食券が渡されます。
翌朝、「グルメその③」としてパン屋さんに行くと、パンは150~300円程度の埼玉辺りと同じような価格帯で各種の調理パンが並んでいます。「これ、1500円分のパンを食べるのなんて無理じゃない?」と、サラダやヨーグルトなどのサイドメニューを探しますが見事になんにもなく、コーヒーはともかくジュースも小さなパックの100円程度のものしかありません。ということで一人1500円も朝食を食べられる筈もなく、結局朝食代の中で1000円程度のおみやげと旅行中のおやつを貰う羽目になりました。
これが私と妻の2人分の朝ごはんです。真ん中のアップルパイは半分に切ってもらって2人でシェアしました。(これが一番、旨かった!) 左右の袋は3,000円のバジェットの残りで買ったおやつ&お土産です。
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このホテル、いいホテルなんだけどことほど左様に改善点がたくさんありそうです。改革プロジェクトでもあったら、喜んで参加したいと考えながら宿を後にしました。

この日の午前中ですが、観光する場所がありません。元々のプランでは、御在所ロープウェイか、何故こんな美術館が三重県にあるのかとっても不思議な「ルーブル彫刻美術館」に行くつもりだったのですが、明日台風が来るのはどうやら間違いなさそうなので、雨天でも出来る美術館の観光は、明日に取っておくことにしようと思ったからです。昨日雲ばっかりで全く見えなかった御在所ロープウェイにリベンジすることも考えましたが、ホテルから御在所岳を見上げると、相変わらず雲がかかっていてリベンジも跳ね返されそうなので諦め。この日の昼食は津で名物のうなぎを食べる予定にしていたので、とりあえず津の町まで車を走らせることにします。
三重県の県庁所在地である津の町へは初めて行くのですが、運転しながらずっと「ところで、47都道府県の県庁所在地で、私が足を踏み入れていない市は他にあるかしら?」と考えていました。その時の自分の結論は、「今まで、行ってない県庁所在地は、どうやら津と佐賀ぐらい!?」
次回、佐賀市に行けば「県庁所在地全制覇」も達成できそうです。

津ではまず、観光協会のパンフレットにあった「津城址」に行ってみます。駐車場の隅に「ガイド待機所」があったので観光地としてちょっと期待しましたが、パンフレットに写っているほんの一部の城跡と、公園には藤堂高虎の像がある程度。
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観光は30分以内で終わってしまいます。
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まだうなぎ屋さんに行くにはあまりにも早いので、津市内をあてもなくドライブ。途中、「三重県美術館」の案内看板を見つけて、行ってみることにします。
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美術館では北欧家具の企画展もやっていましたが、私的にはどうも美術館というよりIKEAに見えてしまいます。やっぱり芸術には縁がないようですね。

「グルメその④」は「名物、津ぅ~のうなぎ」。翌日土曜日が「土用丑の日」でもあるので、日程的にもベストのタイミングです。目星をつけていた鰻屋さんは、超有名店ではないもののそれなりの大型で、鰻屋さんがとっても多いことで有名な津市内でも有数の人気店である"新玉亭"。混雑を恐れて、予定通り12時前にはお店に着きますが、駐車場も大混雑で12時前から"席待ち"のお客さんが多数! 平日なのに…   いつものことなのか土用丑の日の前日故の激コミなのかは不明ですが、「うなぎマップ」があるほど鰻屋さんが多い津といえども別の店に行く気もなく、大人しく順番を待つことにします。でもこのお店、席を待っている間にオーダーを通し、時間がかかる鰻の待ち時間を少しでも短縮する努力も好印象。鰻の値段は鰻の数で決まる仕組みなので、グルメツアーである我々は、躊躇なく5切れの特上をオーダー。

運ばれてきたうな丼を一通り調べた妻が、「私の、4切れしか入ってない!」とクレームをつける寸前の雰囲気。正直かなり待ってすっかり空腹の私は、ここでトラブルになるのも面倒なので、必死に宥めます。諦めて食べ始めた妻は、しばらくするとニコッと微笑み、「もう一切れ、ご飯の中に入ってた!」クレームつけて恥かかなくって本当によかった! 
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津のうなぎは蒸さない関西風で、皮がパリッとしていて、とても安くて旨かった!

この日の午後は、伊勢神宮へ。4年前の伊勢神宮訪問時、その時は妻ではなく私の足が絶不調だったのですが、かなり歩いてヘトヘトになった記憶が鮮明です。それでも「伊勢神宮は、お祈りに行く神社ではなく、感謝をしに行く神社。」とのことなので、今までの旅行の無事に感謝したいためどうしても再訪したいと願い、妻にも無理を聞いてもらったのです。
伊勢神宮では外宮から内宮に行くのが参拝のルール。とはいえ、両方は妻の足的には無理そうなので、熟考の結果不届きにも今回は外宮をカットさせていただき、内宮だけに行くことにします。神様に叱られそうですが、これで妻の足が悪くなると本末転倒なので、「神様は許して下さるだろう…」と、勝手に信じることにします。
高速道路を伊勢神宮まで。ところが今晩の宿泊地松阪近くまで来ると、突然豪雨がやって来ます。台風の影響で豪雨になるのは今晩からという予報でしたが… 「これって、我々が外宮に行かない罰?」かと思い、早くも後悔し始めましたが、20分程で豪雨はピタッと止み、後は予報通り夜まで雨には遇いませんでした。

4年前に駐車したおはらい町の先の大型駐車場から(4年前は春休みの日曜日だったので、遠い駐車場に停めるのがやっとでした!)では、伊勢神宮の入口に着く前に妻の足が悲鳴をあげることは間違いないので、今回は何としても数少ない神宮に一番近い駐車場に拘る必要があります。ナビに「A1駐車場」を登録して向かいますが、途中の案内を見ると「A1駐車場、30分待ち」の表示。30分で済めばラッキーと勇んで向かい、結局待ち時間もなくスムーズに駐車できました。神様、外宮のことはあまり怒っていないのかも?
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4年前の伊勢神宮は痛い足で歩くのに必死だったので、風景を楽しむ余裕は全くありませんでしたが、今回は妻を気遣いながらも景色を楽しんで歩きます。何とか無事に本殿までたどり着き、感謝の参拝!
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帰りも妻の足は何とか大丈夫でしたが、おはらい町やおかげ横丁などを散策することまではできません。赤福氷など食べたいものはたくさんありますが、次回の楽しみにします。

この日の宿は、この旅唯一のビジネスホテルで夕食は外食。理由は「グルメその⑤:松阪牛の回転焼肉」がどうしても食べたかったためです。松阪牛の回転焼肉をやっているお店は、有名な「一升びん宮町店」。ここで回転焼肉を満喫するため、宿泊を松阪市内にし、ホテルもお店に近いという理由でルートインに決め、回転席のテーブルを満を持して1ヶ月前から電話で予約していたのです。
予約時間は6時。お店はホテルの部屋から見える距離なので、今回は妻にも了承を貰い、約5分を歩きます。
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回転レーンは冷蔵状態になっていていい感じなのですが、回っている肉はごく普通の肉が殆んどで、最高級松阪牛は期待に反して回っていません。
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勿論、松阪牛は注文すればいいので、1枚1200円の肉などを早速注文。
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(1200円その① やっぱり、旨い!)
確かに松阪牛はとっても美味でしたが、期待した回転焼肉のエキサイティングな満足感には今一つ。
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(1200円その② でも、やっぱり松坂牛は最高!)
松阪牛は、松阪市内の普通の高級すき焼き・焼肉店でもう一度味わう必要がありそうです。

店を出る頃には、「7時から雨が降る」の天気予報通り、台風の影響で結構激しい雨が降り始めています。そんな天気なのに、人気の回転焼肉を待っている人は数えきれないほど大勢。回転焼肉の満足感はともかく、予約のお陰でスムーズに食べられた満足感で、激しくなり始めた雨の中をホテルに帰りました。

3日目:7月27日(土)

天気予報によると、台風はこの日の午前中にまさに我々がいる紀伊半島、それもすぐ近くの三重県内に上陸することは間違いなさそう。傘は折り畳みしか持って来なかった私は、朝雨が強くなる前にホテル横のコンビニにビニール傘を買いに行きます。少し高くやや頑丈そうで、「風に強い」と書かれた傘を買い、コンビニ出口でその買った傘を開いた瞬間に突風が吹き、一瞬で傘の骨が崩壊! ビニール傘の最短寿命記録を一瞬で打ち立てました。今更、目の前のコンビニに返品・交換もできないし… ギネスに申請したいくらい!

この日の本来の予定は、午前中には松阪市内をぶらぶら散策し、午後は伊賀上野に移動して伊賀上野公園内のみどころを見て歩くつもりでしたが、この台風では外を見る観光ができないことは確実。ずっとホテルでウダウダしていたくとも、チェックアウトの時間が来れば追い出されてしまいます。

城跡や昔の屋敷が観光の中心となる松阪市内は早々と諦め、昨日温存した「ルーブル彫刻美術館」で雨をしのぐことにして結構激しくなってきた雨中に車を走らせます。何故、こんな三重県の片田舎(失礼!!)にルーブル彫刻美術館なるものがあるのかとっても不思議でしたが、フランス・パリのルーブル美術館が正式に承認した(オープンセレモニーには、ルーブル美術館の館長も来た!)美術館なのだとか。入口にはルーブル美術館の誇る2つの超有名彫刻「ミロのビーナス」と「サモトラケのニケ」の巨大レプリカが来場者を歓迎してくれています。
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その隣には何故か、「自由の女神」があったりしますが(笑)…
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外の見学は早々に切り上げ中へ。展示されている彫刻はルーブルのものばかりではないようですが、皆丁寧に作られておりかなり見ごたえがあります。
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美術館中央には何故か仏様が鎮座されています。田舎の施設では時折見かける神仏混合というか、「ごっちゃ混ぜ」です。(これをご覧になった、ルーブル美術館の館長は、どう思われたのでしょうか?)
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ルーブル彫刻美術館でそれなりに時間を使い、次の目的地伊賀上野に向かいます。伊賀上野でのお昼は「グルメその⑥:田楽」を予定。お目当てのお店は人気店らしく行列必至とのことですが、この豪雨の中で行列に並ぶのはつらいので、まだ11時ですが早めに店に入ると、何とか座れました。
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(それにしても、凄い雨ですね!)
隣のお客さんはもうすっかり観光を諦めた雰囲気。田楽をつまみに、もうすっかり出来上がっています。出来るものなら私も同じように諦めてビールを飲みたいところですが、運転手たるものそうはいきません。でも、このお店の田楽やら揚げ出し豆腐、おからなどは、みんな私の大好きな"お酒のおつまみ"なのですが…
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雨と風は益々強くなってきています。伊賀上野のみどころは大半が公園内ですから、車を停めて歩いてアプローチするのですが、この雨ではとっても無理な感じ。仕方がないので車で行ける公園近くの「だんじり会館」に行ってみることに。”だんじり”といっても、岸和田のそれほど迫力があり有名なお祭りでもないことはわかっていたものの、まずは時間潰しの見学を。
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次に、この「だんじり会館」に来た最大の目的である併設された観光協会の窓口を訪ねます。
「こんな雨でも観光が出来る場所、ありませんか?」との私の問いに、一生懸命あれこれ説明をしてくれるのですが、要は「殆んどない!」のが実態。そんな中で、向かいにあるビルの「組紐体験」が、唯一妻が暇を潰せそうなので、行ってみることにします。
組紐体験は40分ぐらいらしく、当然片手の私にはできません。とは言え、妻が組紐をやっているのをボケーっと見ていても仕方がないので、意を決して雨中の伊賀上野公園の散歩にトライすることにします。
まずは7~8分掛けて伊賀上野城が眺められるところまで。勿論、普段ならばもっと近くまで行けて入場も出来るのでしょうが、今日これ以上近づくのは私的には危険な香りがします。
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松尾芭蕉の故郷伊賀上野が、芭蕉生誕300年を記念して建立した「俳聖殿」。相変わらずの凄い雨粒が写真にもしっかり写っています。
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伊賀流忍者博物館は、今日午後の観光のメインイベントの予定でしたが、そろそろ組紐体験が終わる頃の妻を待たせる訳にはいきません。
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松阪と伊賀上野にはまた来ることにします。

2年前、広島県の福山で今回と同じように台風と正面衝突した時には、うまくシネコンを見つけて映画を観て時間を潰せたのですが、ここ伊賀上野には映画館もなさそうで、本当にもうすることがなくなってしまい、まだ2時過ぎですが、今日の宿に向かうことにします。部屋には3時までは入れませんでしたが、ロビーで座ってゆっくりと待てるのが何より。

今宵の宿は、「三重県最大級の露天風呂」という売り文句に釣られて予約した温泉リゾートホテルなので、何はともあれ、早速風呂を楽しみに行きます。ところが、ここで残念な事態が続けて判明します。
右麻痺の私は、浴槽に入る時に掴まる手すりがないと風呂に入ることができません。従って大浴場に手すりがあるかどうかは必ずネットの写真などで調べるか、場合によってはホテルに直接電話して聞くこともあります。宿泊サイト”ゆこゆこ”のページには浴槽に手すりがあるかどうか記載がちゃんとありますので、そこは大変役に立っています。(今度はゆこゆこでちゃんと予約しますね。スミマセン!)
今宵の宿もネットの写真などを確認して、"手すりがある"ことは確認して予約したのですが、実際にいざ浴槽に入ろうとすると、驚く程に手すりが小さく、腰を曲げれば手すりに触れることは出来るのですが、そこに体重を掛けて掴まって浴槽に入ることはとっても無理です。一体このホテルは何を考えて手すりを着けたのか経営者に聞いてみたいくらいです!  なので室内の浴槽には入れず、露天風呂はいくら三重県最大級といっても、この雨と暴風では入れません。結局、シャワーだけの入浴になり、ストレスは最大級!

そして風呂から上がって右足を見ると、昨日の朝の応急措置が取れていて、右足親指の皮が半分以上ベロっと剥けていて、完全に真っ赤で剥き出しになっていて、自分で見てもおぞましいぐらいの悲惨な状況…。
妻は一目見て、「こりゃ~酷い!すぐ医者に行かなきゃ!それとも、救急車??」と、大いに慌てふためきます。でも、この日は土曜日だしおまけに台風だし… 私も「救急車はともかく、医者には行ったほうがいいかな?」とは思いましたが、この状況では動きようがないのと、幸いなことに痛みがそれほどでもない(鈍感なことが、幸いしました!)ので、ホテルで救急キットを借りて、応急措置を。でも、この足では当分風呂には入れなさそうです。「紀伊半島グルメ&温泉ツアーの、片方の柱が楽しめないなんて~!?」と激しく落ち込む羽目になりました。
今日の夕食は「グルメその⑦:リゾートフレンチ」。めげずにディナーを楽しむつもりでしたが、レストランの冷房が寒すぎ!長袖・スラックスで働くウエイターさん向けの温度で、全員半袖の客は皆ブルブル震えて、料理の味なんて全く分からず、隣の席の子供は、寒すぎて泣いています。 でも、従業員は完全に無視!
どうやら、このホテルはお客のことなんかどうでもよく、「従業員ファースト」という経営理念が徹底されている宿のようでした。
チェックイン時、足が悪い我々が重い荷物を本当に必死に運んでいるのを冷静に横目で見ながら、明るい声で「こんにちわぁ~!」と言われた時に嫌な予感はしていたのですが… お客様をもてなそうする「ホスピタリティ」という言葉は、どうもこのホテルの辞書にはないようです!

「三重県最大級の露天風呂の宿」は、「三重県で最大級に、不快な宿」でした。


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