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ブログを引っ越します!

間もなく、ブログのサイトを変更する(乗り換える)ことになりましたので、このサイトとしては、今回が最後の投稿です。
引っ越すサイトのURLは以下の通りです。

2010年の12月にこのブログを立ち上げてから、ずっとプロバイダ契約をしてきたSO-NETブログ(現在はSSブログというらしい)に書いてきましたが、このたび、訳あってプロバイダというか接続契約そのものを変更することになり、SSブログは、プロバイダ契約が終わるとブログも即刻削除されてしまうのだそうです。

ブログを始めた当初は、闘病の記録を残そうと&左手一本でいかに文章を早く入力するかの練習台として書き始めたこのブログ。お陰で、人並みとは言わないまでも入力が遅い人の両手レベルぐらいのスピードくらいでは打てるようになり、そのお陰で仕事にも無事復帰&転職ができました。闘病記としては書くことがなくなった(症状がほとんど変わることがなくなった)2015年頃からは、旅行記の投稿が中心となり、自身の老後の楽しみとして記録を残しておくことに投稿の目的が変わりました。
いずれにしても、読んでくださる方を考えない自分勝手な投稿であることには変わりはありませんが、「契約終了次第、ブログが消えてしまう。」のは、自身の老後のためにせっせと書き続けた身としては大いに困ります。ついては、「ブログ契約だけは(多少お金がかかっても)何とか残せないか?」と、いまはSO-NETが業務移管した(ドコモ光とのセット契約を事業譲渡した)NTTぷららに相談しても、取りつく島もなく答えは”NO!”。業務を売っ払ったSO-NETにも相談してみましたが、こちらも”ぷららがだめならダメですねぇ~!”と、あまりにも冷たく無責任な回答。「じゃあ、私が今まで書き続けた600を超える投稿はすべて消えてしまうの?」と泣きついてみても、「策なし!」なのだそうです。

仕方がないので、他のブログ会社に乗り換えることにして、書いたデータをそのままインポートできそうな会社を中心に探しました。そこで巡り合ったのは、この「はてなブログ」という会社。

早速約半日かけて、今までの600を超える投稿をso-netから少しづつエクスポートして、はてなブログにインポート。これで老後の楽しみがすべて消えて無くなってしまう緊急事態だけは、とりあえず回避できました。レイアウトや設定などを整え、見た目には以前以上に見栄えのいいブログに仕上がったと、とりあえずは自己満足。
でも、ブログの記事本文と一緒に写真も無事に引っ越しできたと思っていたのですが、よく見ると写真は全てso-netでアップロードしたものにリンクされているだけということのようなので、ということは、今は良くてもso-netのブログが消えてしまうと、こっちの写真も消えてしまうのであろうと思います。
でも、写真はこのPCのどっかに保存されているので、そのうち暇を見て少しづつ再アップしようと思っています。

この秋には台風の影響などで旅行には行けなかったのでまだ投稿するネタはありませんが、年末年始にはプチトリップに行けると思うので、年明けからこのはてなブログに投稿を開始します!

とりあえずso-netとはこれでお別れです。最後は最悪の別れ方でしたが、10年以上にわたり、大変お世話になりました。
はてなブログさん、これからよろしくお願いします!


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2019年夏の旅Ⅱ<京都・大阪>最終回:太陽の塔と仁徳天皇陵 [日本二周目]


4日目:8月17日(土)


今日からはいよいよ2泊3日で大阪。今日はいきなりの大阪のメインイベントである"太陽の塔内部見学。"

昨日、強引に銀閣寺の観光を追加してしまったため、昨日夕に今朝の朝食を仕入れることができなかったので、朝は2日連続の志津屋さんのパンなどを部屋でいただきます。朝食後は出発まで部屋でのんびり。


行きと帰りには大きな荷物(今回は、2人で1つのスーツケース)は宅急便で送れるからいいけれど、都市の移動にはスーツケースを持っていかなければいけません。3泊お世話になったAPAホテルを出ると目の前にタクシーが停まっていて、スーツケースを持った我々を見ると、すぐに運転手さんが出て来て荷物をトランクに入れてくれます。でも、実は今回だけはタクシーに乗るのは余りに近すぎてちょっと躊躇していて、バスで行こうかと考えていたのです… 我々の鉄道乗車駅は、すぐ近くの阪急河原町駅。京都のタクシーの初乗りは東京と同じ400円台(正確な金額は、たった2ヶ月前のことだというのに、もう思い出せないという痴呆性の進み具合!)で、歩いても行ける河原町駅までは、どう考えても基本料金なので、あまりにも運転手さんに悪いかなぁ~… という遠慮が働いたため。その点、女性にはそのあたりの遠慮はないようで、予想通り基本料金の会計をワンコインで支払った妻は、しっかりお釣りとレシートを受け取っています。


大阪梅田までは、JRと違って外国人が殆んどいない阪急の特急で40分ほど。大阪に入り、阪急の十三から梅田までは、同じ阪急の3路線が並走するとてもドラマチックな区間。複々線よりまだ多い”複複複線”、初めて乗った時、あの茶色の阪急電車3車輌が並走する姿を見て、とても感動したことを昨日のことのように覚えています。

終点梅田駅で降り、すぐ駅前の今回の大阪の宿である新阪急ホテルにスーツケースを預けて、いよいよ大阪の観光スタート。

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まずはすぐ近くの大型複合ビル”グランフロント大阪”で早速昼食。

今日のお昼は、このビルの人気店、” 近大水産研究所”の近大マグロを予約しています。予約時間は11時の開店時間と同じなのですが、11時5分頃に行ったら、もうすでに満席で行列ができています。勿論我々は予約なので、すぐに奥の個室感のある席にご案内いただき、まずはビールで喉を潤します。

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近大マグロの養殖場は紀伊半島の串本辺りだと思うのですが、前回の"紀伊半島グルメ旅"の時には、近大マグロを食べる日程を組み入れられなかったため、16日遅れの"紀伊半島グルメ:番外編"。

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マグロと紀州の旨いもんを満喫しました。

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いよいよ太陽の塔へ。また阪急電車に乗り、伊丹空港に行くときによく乗った懐かしの大阪モノレールに乗り継ぎ、万博記念公園駅まで。ここに降りるのは1970年以来49年振り!

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まずはすぐ近くで見るのは間違いなく49年振りの、太陽の塔にご挨拶。

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あの頃は、この辺りに大きな屋根が掛かっていて、万博のシンボル太陽の塔だけが屋根を突き抜けて聳えていたっけ!


太陽の塔内部見学の予約時間は3時なので、その前にEXPO70の記念館を訪ねます。

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万博が開かれた1970年には私は10歳の小学四年生、私は両親と記憶に残る最後の家族旅行で万博に来ているのですが、当時仙台にいた妻は連れて行ってもらえなかったのだとか。なので私は、様々な当時の写真を「懐かしい~!」とか「これ、覚えてる!」と言っていたものの、妻は常に無言。 ちょっと、申し訳ない観光でした。

万博で特に懐かしいかったのは、「ダイダラザウルス」という5本のジェットコースター。怖い順に1~5のコースターがあり、どのジェットコースターに乗るかを、家にいる時から楽しみにしていました。勿論、私が乗ったのは4と5!

反面、各パビリオンはあんまり楽しめなかった記憶が… 最初にパリのイメージと香り(?)に釣られてフランス館に入ったことを覚えていますが、フランス館の展示は映画の展示ばっかりで、フランス映画なんてハイソなものにはまるで縁のない我が貧乏一家には、全く楽しめなかったのが痛烈な印象。

それでもこの万博館、とっても楽しめました。でもあえて残念だったことを言えば、万博のテーマソングが聞けなかったこと。万博といってすぐに思い出すのは、あの三波春夫の”こんにちは~、こんにちは~”という”あの”テーマソング。(同世代以上の方ならわかっていただけますよね?)どっかでちょっとでもあの曲が掛かっていたら、懐かしさや感動が数倍いや数十倍になっていた気がします!


いよいよ太陽の塔の内部見学の時間です。

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(太陽の塔の裏側。さすがは岡本太郎、後ろにも顔があるのです!)

太陽の塔は、塔の中までもきちんと作りこまれていて、当時はVIPだけが観覧できたなんて、当時の小学校四年生には知る由もありません。やっぱり、さすがは岡本太郎!

子供時代から芸術、特に美術にはとんと縁がなかった私ですが、何故か岡本太郎さんだけは不思議と大好きでした。「芸術は、爆発だぁ!」などのCMに影響を受けた故なのか何故か大好きでした。「グラスの底に顔があってもいいじゃないか!」というCMに触発されて、未成年なのにウイスキーグラスを集めたこともあったっけ… (さすがは…テレビっ子!) その岡本太郎さんとのご対面は、随分と前に行った川崎の岡本太郎美術館以来かも!?

入口を入ると、どうにも太郎さんらしいモニュメントが現れます。

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50年前に岡本太郎さんが作った世界を忠実に再現してリメイクしてるのだとか。

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見学は、塔の下部から作品を見ながら階段を使って昇って行くのですが、足の悪い人や子供用にエレベーターもあり、我々夫婦の予約は当然エレベーター。「エレベーターは見られる場所が限られているので、全部見たい方は階段でどうぞ」とのこと。左右にしっかり手すりもあるので私的には階段に惹かれましたが、妻のことを思うと「階段で行きたい」とは言い出せません。因みに、写真撮影が許されているのは下だけ。上に昇ると’’カメラを落とすリスクがある”ために写真撮影は禁止なのだとか。

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岡本太郎さんが表現する海中の世界から海の上の世界まで。確かに徐々に昇って風景が少しずつ変わっていく動きは、エレベーターでいきなり上に来てしまうとそのストーリーは味わえませんね。

今度はやっぱり階段で見に来ようと思います。その頃には、今ほどには混雑していないと思うので…

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この日の夕食は、前職時代の知人がその後転職して、今は芦屋のお店のシェフをやっているというので、その人との4年振りの再会。知人は料理を作る人ですからお店が混んでくると(4年振りの)昔話をしている余裕はなくなります。知人はシェフに転職するだけあって、どの料理も美味しく、その味を求めてお店も結構な混雑。

とりあえず4年振りに元気な姿が見られたことにお互いに満足し、また何年後かの再会を約束して大阪に戻りました。


5日目:8月18日(日)


この日は大阪府の南部を訪ねる日。大阪には、仕事を含めて恐らく30回以上は来ていますが、その殆んどが大阪市内中心部のそれも主に北半分。(大阪駅から本町までの間) 大阪府の南部と言えば、関空には仕事で来たことはあるけれど、その周囲を見たことはなく、ほぼ"はじめて"と言い切っていいと思います。


昨日は阪急電車ばっかり乗っていたような気がしますが、大阪南部と言えば、乗るのは何と言っても南海電車。南海の”なんば”の駅は、阪急の梅田に負けず劣らず巨大ターミナル駅の貫禄十分。

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そういえば、昔私は南海ホークスのファンでした。ノムさんにあぶさん(??)、ガラガラだった大阪球場を見て、「いつか必ず、あのガラガラの大阪球場に行って、外野席で寝そべってやるぞぉ~.!!」と、固く誓っていたので、ホークスが大阪を離れて福岡に行くと聞いた時には、激しいショックを受けて、その場でホークスファンを辞めてしまったのです。


南海電車に乗って行く今日の最初の目的地は堺。堺駅ではなく、市役所などがある南海高野山線の堺東駅で下車し、まずは駅ビルのロッテリアで朝ごはん。

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(堺東駅。 世界遺産決定を喜んでいますね!)

今日の午前中は、世界遺産になった仁徳天皇陵を始めとした堺のみどころを案内してくれるという堺市の定期観光バスに乗る予定。どうすればあの巨大な仁徳天皇陵の全貌を見られるかをネットで情報収集しているうちに、堺市博物館に仁徳天皇陵の全貌と歴史までもが見られるVR(バーチャルリアリティ)ツアーがあることを知り、そのVRをコースに含んだ半日の定期観光バスがたった@2500円だったので、すぐに予約した次第。でも、来たバスは小型で乗客は10人以下、それでも堺市のボランティアガイドさんと添乗員さんがつくサービスでは、どう考えてもこのツアーの赤字は間違いなし。


観光バスが最初に訪ねたのは、旧堺灯台。木造の灯台としては日本最古なのだとか。

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観光バスに乗らなければ見えない堺の海岸風景です。

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次は仁徳天皇陵ですが、予想通りとにかく巨大で、あの前方後円墳の雰囲気はすぐ近くからでは、微塵も感じられません。

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ここ仁徳天皇陵は、クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵と並ぶ世界三大墳墓だそうですが、横から見るだけではそのスケール・迫力は感じられません。

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次にVRを観に堺市博物館へ。堺といえば千利休ということで、まずは利休の像をパチリ。

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VRは、専用の部屋でヘッドセットと大きなメガネのような装置をつけられて観賞開始。結構大業な準備ですが、タイムマシンのように突如昔にタイムスリップしたり,まるでドローンに乗ったかのように仁徳天皇陵をいきなり上昇して上から見下ろしたりと、とても楽しい10分強の時間で、写真が撮れないのが、とても残念なほど。

その後は、博物館の展示を見ながら、ガイドさんが堺の歴史をたっぷりと解説してくれました。


最後は堺市役所の展望ロビーにご案内いただき、コスパ抜群の2500円のツアーは終了。21階の展望ロビーに上がっても、まだ仁徳天皇陵の全容は見えず、やっぱりVRで見たのは大正解でした!

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この日のお昼は堺高島屋にある鰻屋さんを予約しています。大阪の超人気店の鰻は食べられなかったけれど、旅行中一回は関西風の鰻が食べたいと考えていて、このお店はデパートの中にあるお店なのに、日曜日のお昼でも予約ができるので、ちょっと贅沢しようと予約しました。関西風の鰻はやっぱり美味で、いつもの関東風もいいけれど、たまには関西風の鰻もやっぱりいいですね!

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勿論、昼からビールと冷酒をいただき、すっかり夢見心地です。


午後は堺の観光をもう一つと、「さかい利晶の杜」までタクシーで。利晶の利は千利休で、利晶の晶は与謝野晶子、つまり堺が生んだ2人の偉人の記念館です。

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中の展示をゆっくり見て、その後利休なのでお茶をいただきます。堺がいかに古くから栄えていて、いかに偉人を数多く輩出しているかは、午前中のガイドさんから詳しく聞いていますので、それを確認するかのような午後のひととき。


意外にもタクシーが捕まらずに、路線バスで今度は堺駅に出て、今度は南海本線を更に南下。次の目的地は岸和田です。

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(南海のカッコイイ空港特急ラピード)

私の岸和田のイメージと言えば、”だんじり”と”清原和博”、そしてその両者に共通する先入観としては、”喧嘩っ早くて、強そう”。でも、一回だけ会ったことがある清原さんは、意外にも優しそうでした。巨人ファンではないけれど、早く復活して欲しいと密かに応援しているのです。


岸和田駅からは、まずはタクシーで岸和田城へ。今では宴会やウエディングなどでも使われているそうなのですが、我々は中には入らず外観と庭だけで満足します。

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すぐ近くにある「岸和田だんじり会館」が、岸和田観光のメインイベント。

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大きなスクリーンで、大迫力のだんじり祭が見られて我々も大満足。確かに、日本全国の全てのお祭りが見られるに越したことはないけれど、日本全国の全ての祭を見るなんて、寅さんでも無理なのですから…

こうやって、大きなスクリーンで見られるだけでも幸せだと考えなければいけませんね。


堺と岸和田が大阪府南部の全てではありませんが、丸一日でこの2つの街を見られた我々は、本当に満足してこの日三回目の南海電車で、大阪市内に戻りました。


この旅最後の夕食は、「鶴橋で焼肉」。"焼肉の聖地"鶴橋には、20年以上前に大阪の取引先に連れて行って貰ったことがあります。今ほどメジャーではなかったものの、カオスのような凄い世界で、「ここって、日本なの?」と思えるほどの異次元ワールドでした。その時のお店も場所ももう覚えてはいませんが、近年すっかりメジャーになった鶴橋の焼肉をもう一度食べたい&妻にも食べさせてあげたいと、予約ができるお店の中から、美味しそうなお店をチョイスして予約。

鶴橋の中心街は、まるでソウルの下町のようなところだった記憶がありますが、今回選んだお店は、ちょっとオフィス街っぽい鶴橋の雰囲気とはちょっと異質な場所。ところが、お店に着く直前、妻が「足が、痛い!」と言って、立ち止まります。今まで、妻の足には配慮してきたつもりでしたが、確かに今日は結構歩いたので… 最後の最後に大チョンボをやらかした気分です。

気を取り直して食べた焼肉は、「さすがは、鶴橋!」という味。

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久し振りに食べたとっても美味しい焼肉でした。

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調子に乗って肉をおかわりし、最後には久し振りに”〆の冷麺”まで、食べてしまいました。


夜景観光なども考えてはいたのですが、今日の観光はここまでとして、贅沢にも鶴橋から梅田のホテルまでタクシーを使って戻りました。


6日目:8月19日(月)


楽しかったこの夏2回の旅も、今日がついに最終日。午後のJALで帰る予定ですが、最後までコテコテの大阪をとことん味わおうと思います。宅急便でスーツケースを送って再び身軽になって向かったのは、「なんばグランド花月」。通常は、昼と夜の2回公演なのですが、夏休み期間中は午前の部も加わり3回公演。午前中から吉本で笑えるなんて、何と関西の人は贅沢なのでしょう!?

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勿論、チケットは事前にネットで予約してコンビニで発券済み。チケットを取るときに出演者を見ると、

西川きよし

桂文珍

ザぼんち

と、随分とオールドネームが並んでいましたので、大丈夫かな? と、ちょっとだけ心配になりましたが、この回で一番爆笑を取っていたのは、ロバートでもcowcowでもなく、誰あろう西川きよし師匠でした!

(年寄だから、朝が一番元気なのかも知れませんが…)

あの年にして、あのパワーは本当に凄い! 国会議員を12年も真面目に勤めていた人とはとっても思えずに、心から大爆笑してしまいました。おまけに、私が大好きだったやすし師匠もネタにして大いに笑わせ、そしてホロっとさせてくれます。 きよし師匠、やっさんの分まで長生きしてね!

吉本新喜劇を最初から最後までじっくりと見るのは初めてでした。やはり、”関西のお約束のギャグ”には一部ついていけませんでしたが、それでも十分に楽しめることがわかったことが、今回の収穫。


大笑いするとお腹も空きます。この旅最後の昼食は、やはりコテコテ大阪の定番「お好み焼き」。お店の候補は事前にネットで下調べしていましたが、行列だったり階段に手すりがなかったりとリストアップしていたお店は全滅。結局、近くのチェーン店に席を確保して、最後の午餐。

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チェーン店でも十分に美味しいのが、お好み焼きのいいところ!


なんばから伊丹空港まではバスで30分以内。ほろ酔いでうとうとするうちに、あっという間の到着です。伊丹空港からは、いつも通りにせっせとショッピングで貯めたJALのマイルで手にした無料航空券、大阪から羽田は、飛び立ってしまうともう到着って感じ。


家に帰ったら、二人で何もせずにグタ~っとして旅の疲れを取りたいところですが、今回ばかりはそうもいきません。というのは、この日から2泊の予定で娘が3歳とまもなく1歳になる二人の孫を連れて帰って来るのです!

ということで、この後の3日間は旅行以上に疲れた戦争のような日々でしたが、こんなに充実して楽しい日々が旅の後にもまだまだ続くなんて、自分たちの至高の幸福を心から実感することができました!


(後日談です)

実は、10月にもまた連休を利用して旅に出る予定でした。行き先はこの春に悲願の全線開通を果たした、三陸鉄道の全線完乗。全ての準備を整えて出発日を楽しみにしていたのですが、出発1週間前にまたもや台風発生のニュースが…

「2019年の3回目の旅で、3度目の台風??」と、今年のタイミングの悪さを恨みましたが、今回の台風19号はそれどころではなく、強さもルートも最悪の展開。ついては、3回目にして初めて旅行そのものを断念せざるを得なくなりました。でも日本全体に大きな被害をもたらした台風19号ですから、旅行の中止だけで済んだ我々はまだよかったと言えます。

東日本大震災から8年を経て、ようやく全線開通にこぎ着けた三陸鉄道は、この台風の影響でまたあちこちが不通になってしまったようなので、三鉄の乗りつぶしはまた来年以降に延期です。

2020年にも行きたいところがたくさんありすぎるのが、目下の最大の悩みなのです!!

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2019年夏の旅Ⅱ<京都・大阪>その2:台風と五山の送り火 [日本二周目]


2日目:8月15日(木)

この日は、この夏2回目の台風と激突する日。雨風が激しくなるのは午後以降との予報なので、行けるところまでは行ってみようと思います。
朝食は、次に乗るバスの関係もあり、四条烏丸付近で取ろうと思っていたのですが、念のため昨晩のうちに第一候補だったおばんざいの朝食処に電話すると、「明日は臨時休業します。」とのこと。この日は台風の影響で関西圏のデパートですら臨時休業を決めたお店が多かったくらいですから、臨時休業はやむを得ません。朝食の第二候補である"イノダコーヒー本店"に電話したところ、「とりあえず朝は開けるけど、何時に閉めるかはわかりまへんで!」とのことなので、朝食を取るためにタクシーでイノダコーヒー本店に向かいます。
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台風が接近している朝7時の開店直後だというのに、イノダコーヒー本店は噂通り結構な混雑。我々はノスタルジックな雰囲気の旧館に席を確保して、1000円を越える豪華な朝食と相変わらず美味しいコーヒーをいただきます。
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ここでコーヒー好きな妻は、コーヒー豆のお土産を購入。今から台風の中観光をするのだから、荷物は出来るだけ少ない方がいいにも関わらず…  実家へのお土産なのであれば送ればいいのに… と、思うのは私だけ?
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まだどこも開いていない錦市場を散策しながら、四条烏丸のバス停まで。台風の影響か風はかなり強いものの、雨はまだ降りだしてはいません。
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四条烏丸からは、今日午前中の目的地である「苔寺・すず虫寺」行きの京都バスをつかまえます。嵐山などを通って終点の苔寺・すず虫寺バス停までは結構遠く、バスでも50分以上は掛かります。

完全予約制である苔寺(正式名称は西芳寺です)には、数ヶ月前に往復ハガキで参拝を申し込み、この日の10時で予約OKになっています。まだ10時かなり前ですが、「今日は台風なので、早く始めて、出来るだけ早く閉門します。」とのことで、時間前に開門。
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参拝料金@3000円を払い。写経用紙を受け取りますが、片手の私は写経なんぞできないので、妻の横にただ座って見ているだけ。苔寺に来るのは43年振りで、高校1年生の時"まもなく完全予約制になる"という情報を聞いて、とりあえず来てみたことだけは覚えていますが、それ以外のことは情けないことに完全に忘れています。
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妻がようやく写経を終え、写経を奉納してようやくメインイベントの庭の見学になりますが、ここに来て係員さんが近づいて来て、"あなたの足では、庭園の見学は無理じゃない?"と、言い出します。「ここにきて、今頃言うなよぉ~!」って感じですが、今ここで諦めたら、何のために6000円も投資したか全くわからないので、粘って詳しくヒアリングしたところ、どうやらきついのは上りよりも下りで、手すりも十分ではないとのこと。でも、下りの階段は順路の最後で、反対側から見に行けるということなので逆行して見学に行き、確かにきついはきついけれど、後ろ向きに右側の手すりを持って慎重にゆっくり降りれば何とか行けそうです。「それなら、大丈夫かな?」と、係員も言うので、順路を歩き始めます。
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まだ雨は降りだしていないので、苔寺の苔は、何となく乾いている感じ。3000円も払った分かなり期待している妻も、「あれ、この程度?」って感じで、苔に感動する感じではありません。
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おまけに、散策路のバリアフリーは全くなく、私にはかなりの急坂や急階段を上り降り。逆方向に戻ることも出来ないなぁ~!と考えながらとぼとぼと歩きます。
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すると、順路のほぼ最後の頃に手すりが全くない上りの急階段が現れます!
妻と、「こりゃ、無理だ!」と話すものの、来た道を戻ることも出来ないし、台風で閉門時間は迫っているし… 
結局、上るしかないと覚悟を決め、慎重に慎重に一歩一歩必死の思い。自分的には本当に死ぬかとも思ったほど(さすがに大げさ?)ようやく上り切った時には苔寺の風景など完全に消しとんでしまいました!
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(これが私には死ぬほど辛かったのぼり階段を上から見たところ)
あまりにも我々が遅いからか、さっきの係員が様子を見に来ています。私は、怒る気にもなれずに「もう、二度と来ませんから!」と、こっそりと呟き。

苔寺のすぐ近くには、人気の鈴虫寺があります。普段は凄い人気で1・2時間待ちは当たり前のようですが、今日は行列が階段の上の方にちょっとあるだけなので、勇んで列に加わります。
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「今日の参拝は12時まで」と表記があり、鈴虫寺人気の法話は、12時前の我々がこの日の最後の回。評判通り真夏なのに鈴虫がリンリン鳴いていて、この涼しげな音色をFacebookにアップしたら喜ばれるかな? なんて思っていたら、「デジタル機器は鈴虫の音色は拾えないので、録音しても無駄ですよ!」なのだそうです。
鈴虫寺の敷地から台風寸前の京都市内を遠望。
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間もなく、暴風雨がやって来る、"嵐の前の静けさ"です。

2寺の見学を終え、とりあえず嵐山まで戻ることにして、バスに乗り込みます。渡月橋の辺りにいつもはたくさんいる人力車がいたら、風は強いけどまだ雨は降っていないので、 嵯峨野辺りの竹林を30分程度人力車で回ってもらおうと考えてバスを降りたのですが、さすがに人力車の影も形もありません。さすがに観光客も殆んどいなくって、数少ない観光客はみんな外国人です!
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さすがに嵐山付近の観光を諦め、まだ営業している数少ない観光用の食堂でランチ。もう、観光は終わりなので、勿論ビールと共に!
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昼食後は、出発前日に慌てて探した嵐山の日帰り温泉へ。「僅かしかいない観光客が、"全員外国人"ということは、おそらく日帰り温泉はガラガラに違いない!?」と予想していましたが、予想以上にガラガラというより入った時には男湯は貸切状態! 日帰り温泉の相場からするとかなり高額なお風呂でしたが、これだけの巨大風呂を貸し切れるのなら安いもの!?
(その後、若者のグループが入って来て、しばしの静寂は破られましたが…)
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外はまだ小雨状態ではありますが、風は益々強くなって来たので、今日の観光はここまで。鉄ちゃんのくせに、”嵐電”には区間乗車しかしたことがなかったので、この機会に嵐山から四条大宮まで全線を乗り潰し。
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ずっと最後尾に立って鉄ちゃん気分を満喫していました。
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四条大宮からはまたバスでホテルまで。台風は夜~夜半がピークらしいので、ホテルの部屋で大人しくするより方法はありません。

とは言え、夕食は食べなければなりません。今晩の夕食は、京都らしい風情のある鴨川沿いの料亭の、鴨川の上に設えられた床(ゆか)の席を予約していましたが、この豪雨の中では床の席で食べられる筈もありません。歩いても行けない距離ではないのですが、豪雨の中なので迷わずTAXI。
ちなみに、この辺りの鴨川の上の席は”とこ”ではなく”ゆか”と言います。よく言われる「川床(かわどこ)」とはもっと上流の貴船辺りを指すのだそうです。旅行会社の若手営業マンだった頃、この辺りを川床(とこ)と間違えて、先輩に叱られた記憶が甦りました。

料亭では、我々が座る筈だった大雨の床(ゆか)の席を見ながら、個室でいただきます。
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今日は雰囲気重視の夕食と考えていて、料理には殆んど期待をしていませんでしたが、意外にも美味。特に京都の夏の定番であるハモは、新鮮な和歌山のそれとは違って、熟練の技が光る美味しさでした。
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帰りもタクシーを呼んでもらい、豪雨暴風の中をホテルまで。台風は今夜がピークで、明日には通り過ぎる予報。一晩中荒天の中ですが、心地よい疲れからぐっすりと眠れました。

3日目:8月16日(金)

どうやら、予報通り台風は無事に通り過ぎていってくれたようです。これで今日は無事に念願の五山の送り火が見られそうです。
朝食は、ホテルすぐ前の京都では有名なパン屋さんのチェーンである志津屋さんでいただきます。京都はパン屋さんが多くどこも美味しいということで、朝食のパンの食べ歩きも楽しみのひとつ。
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美味しく朝ごはんを食べているうちに、予約していた貸切タクシーが到着。到着した車を見た瞬間、自分のやらかした大きなミスに気付きました。
そう、配車された車は、私が最も苦手とする車の”プリウス”だったのです! プリウスが苦手なその理由は、後部座席に乗るドアが異常に狭いこと。右足に大きな装具を着けている私は、いつもプリウスには足の装具が引っ掛かって乗り降りに一苦労するため、タクシーを捕まえるときにもプリウスタクシーには絶対手を挙げず、タクシー乗り場でプリウスに当たると先を譲るほどに、この車が大の苦手。タクシー予約の時に、「プリウスだけはやめてね!」と伝えるのを忘れた私のミスで、人のよさそうな運転手さんに罪はありません。
でも半日予約の観光タクシーですからこうなると断る訳には行かずに、毎回乗り降りに数分を費やすという効率の悪さ。運転手さんには毎回「狭くてすんませんなぁ~!」とお詫びされますが、自分のミスなので必死に右足を出し入れします。

今日のタクシー半日観光の目的地は大原。大原には全く行ったことがなかったので、せめて三千院と寂光院くらいは押さえておきたいと考えていたためです。途中、昨日の台風の名残なのか雨が降りだしますが、大原に着く頃には止んでくれます。台風一過とまではいきませんが、今日の天気は大丈夫そうです。
最初に訪ねるのは三千院。
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建物も庭もとってもいい感じ。特に、昨日の雨でしっぽりと雨を含んだ苔がとってもいい感じで、「苔寺より、ずっと苔の庭が素敵!」と、感激しきりです。
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確かに、苔寺以上かどうかはともかく、"匹敵する眺め"であることには間違いありません。
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続いては、寂光院。
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若くして子供(安徳天皇)を亡くして仏門に入った建礼門院さんが、この山奥で過ごした時の気持ちはどんなものだったのでしょう?
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寂光院の線香の香りがとっても印象に残る香りだったので、思わずお土産に線香を買って、時折寂光院を思いだしながら、今でもその香りを楽しんでいます。
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それにしても、大原には外国人は殆んどいません。外国では、"京都~、大原、三千院…"というあの歌が知られていないからなのでしょうか? "外国人がいない京都"が見たくなったら、大原がオススメかもしれませんよ。

大原はこの2つを満喫して大満足。タクシーチャーターの残り時間がまだあるので、私のリクエストは京都市内へ戻りながらの詩仙堂。「では、近くの曼殊院とセットで」ということでまずは曼殊院へ。
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この曼殊院、来た記憶は絶対にない筈ですが、何故か「デジャヴ感」があるのです!?
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同じく初めての筈の詩仙堂にもあったデジャヴ感。
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どうやら、JR東海のCM「そうだ、京都、行こう」をたくさん見すぎた故のデジャヴ感なのかも知れませんねl!?
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勿論、曼殊院も詩仙堂もその年のキャンペーンの主役を務めたことのある施設です。

ホテル近くの祇園でタクシー観光は終了。お目当ての昼食処は鯖寿司で有名な名店"いづう"。
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満席なら鯖寿司をテイクアウトしてホテルの部屋で食べようと思っていましたが、ありがたいことに丁度出るお客さんの席が空きます。"まずは、ビール"と言いたいところですが、このお店には日本酒はあるのにビールがありません。理由は「うちの味にビールはあいまへん。」なのだそうなので、それならばと昼から冷酒を注文。
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本店で食べる鯖寿司の味は、久し振りに美味ではありましたが、ビールに合わないかどうかはいささか疑問。
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合うかどうかを判断するのは、食べる我々だと思うのですが…
まぁ、それだけ味に自信とこだわりを持っているということで…

午後は妻はホテルで休息。私は祇園周辺の散策に出かけます。
まずはホテルそばのパン屋さん「グランマーブル祇園」に翌日の朝食を仕入に。
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ところが、美味しそうなパンはケーキのように箱に入っていて、切ることはできないのだそう。切れていないパンならホテルの部屋では食べられないので、明日の朝食は諦め、だけどパンなのに意外と日持ちがするということで急遽お土産として購入して帰宅後に娘にあげたところ、「これ、我々の結婚式の引出物(お土産)で、列席者に配ったお店のやつ!」と言われてびっくり。そういえば、倹約家の娘は親族にはお土産を配っていなかったことを思い出しました。

祇園の花見小路は、もうすっかりいつもの賑わいを取り戻していて、外国人・着物の観光客など大原とは違ってとてもインターナショナルな雰囲気。
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建仁寺の外環だけを眺めてから、祇園を出で昨日今日の夕食場所の木屋町通りまで散策。今日は、床での夕食も楽しめそうですね!
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その後、京阪電車に1区間だけ乗り、何故か突然無性に行きたくなった三十三間堂に凄く久し振りに行ってみます。
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自分に似た仏像が必ずあるということでしたが、昔から何度見てもそれは見つかりませんでしたが、今回も見つけることはできませんでした。どうやら、"年の功"は関係ないようです。(無駄に年を取っているだけ⁇)

祇園まで戻ろうと乗ったバスは、「急行 銀閣寺行」。乗っているうちに、突如銀閣寺にも行きたくなり、祇園では降りずに終点まで行くことに。でも、終点の銀閣寺までは意外と時間が掛かり、なおかつバス停から銀閣寺までは記憶以上に距離があったため、銀閣寺はかなり焦って観光をする羽目に。
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結局、帰りはタクシーの世話になってしまいました。

いよいよ五山の送り火を見る夕食。今日予約していた料亭は、昨日と同じ木屋町通りにある「鮒鶴」という伝統的なお店ですが、料理は京料理ではなくフレンチ。(なので、お店の名前も”FUNATSURU”。)  今日のメニューは"五山の送り火スペシャルメニュー"で、飲み物込みで@20000円。五山の送り火は席から眺めるのではなく、時間になったら屋上にご案内いただけるとのこと。
このレストラン、サービスも抜群で料理の味も良く、妻はすっかりお気に入り。私も気分良くワインを飲みすぎて、一瞬五山の送り火のことを忘れそうになりました。
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やがて屋上に案内され、五山の送り火を椅子に座ってゆっくりと見ることができました!
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「思ったより、小さい」とか、「やっぱり、一つしか見えない」などと贅沢を言い始めるときりがないけれど、これだけいい気分で体の負担なく五山の送り火を見られたのですから、十分に満足しなければ罰があたりますね。
でも、片手で操作する簡単カメラでは、この写真が限界です。本当に、片手ではカメラは難しい!
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妻は、「このお店、また来たい!」と言っています。今度は、送り火プランではなく、通常料金の時に来たいものです。

これで京都の3日間は全て終了。今回も本当にいろいろなことがありましたが、京都には必ず「また、来たくなる」不思議な魅力があるのです。
"3周目に!"なんて呑気なことは言わず、"来年も、また"来ようと思います。

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2019年夏の旅Ⅱ<京都・大阪>その1:京都へ [日本二周目]


紀伊半島の旅から埼玉県に帰って来て、その後1週間は何とか”旅ロス”にもならずに会社へ行き、普通に仕事をすることができました。その理由は、「また10日後には旅に出られる!」というワクワク感があったから。
今度の行き先は京都&大阪。前回の日本一周の時にもこの2府は一緒に片付けたのですが、今回もやはりペアを結成してもらいます。紀伊半島の時にはおかげさまで妻の足は何とか持ってくれたので、今回は更に図に乗って車ではなく列車の旅にしようと思っています。(というか、地理不案内の京都市内や大阪の中心街は、運転したくないので…)

日本二周目全体の主目的は、「離島」と「お祭り」。離島はともかくこの2府にはたくさんのお祭りがあり、どれも観たいお祭りばかりなのですが、今回はお祭りではないけれども伝統的な宗教行事である、「五山の送り火」を見るのが京都でのメインイベント。
”五山の送り火”、いわゆる”大文字焼き”は、毎年お盆の霊を送る8月16日に開催されるのだそうですが、その送り火を京都市内のどこから見るのかが悩みどころ。五山というくらいなので山を焼くところは合計6つもあり、その殆んどは京都タワーに上がれば見えるらしいのですが、6つの山はみんな京都市内を取り囲む反対側なので、見えるといっても非常に小さくしか見えなさそう。京都タワーでは五山の送り火に合わせてディナーと舞妓はんのショーなどの企画もあるようようですが、やっぱり何回地図を見てもどうみても双眼鏡でようやく小さい光が見える程度にしか思えず、予約には躊躇。

地元の人は「テレビで観る」以外は、鴨川の河原の公園や京都御所とかの広い場所で立って(もしくは折り畳み椅子持参で)観るようですが、足の悪い初老の夫婦は混んでるところで1時間以上立って見るのはとても無理。その他、定期観光バスにも見学コースがあるようですが、送り火を見学する場所は、やはり京都御所の広場だったり、西陣織会館のビルの屋上で立って見るのが殆んどで、我々がゆっくり座って送り火を見るのはどうやら難しそう。
ついては、今回は「近くで多くの」送り火を見ることは諦め、「ゆっくり夕食を食べながら、1つでも送り火が見られればいいや。」と、方針を転換することにして、鴨川のほとりのフレンチ料亭の「五山の送り火観賞プラン@20000円」を予約したのが5月中。
それでも、欲張りな私はその後ももっといい見学場所を探して、ネットの懸命な捜索を続けます。祇園のアパホテルの屋上のビアガーデンに五山の送り火観賞プランがあると知り、とりあえずアパホテルを3泊予約。結局、このビアガーデンは予約しなかったものの、アパホテルにはこの旅の3泊お世話になりました。その後も東山地区の人力車なども検討しましたが、結局最初に予約した鴨川のフレンチで観賞することにします。日程としては、送り火2日前に京都に行き、事前予約しないと見られない場所と、私が未訪だった大原へのタクシー観光を組み合わせ、京都での3日間の日程ができあがります。
その後に行く大阪のメインイベントは、昨年何度も予約して何度も行こうとしたのに、結局全部行けなかった”太陽の塔の復元された内部見学”。こちらも、満を持して4ヶ月前の受付開始当日に予約を完了。翌日には最近世界遺産に認定された仁徳天皇陵を見に行く予約や、最終日には吉本のなんばグランド花月のチケットを確保して、準備は万端。

ところが、紀伊半島から帰って来てからこの旅に出発するまでの間、以下の通り残念なことが立て続けに起きてしまいます。

その1:「鰻や」さんはお盆休み
大阪での初日のランチは、予約ができない鰻の名店に11時前から並ぶ覚悟をしていたのですが、やっぱりお盆休みが気になります。さすがに紀伊半島に行く前に確認して早くからがっかりしたくはなかったので、紀伊半島から帰った翌日にお店に電話してみたのですが、やっぱりお盆休みにドンピシャ遭遇で、「大阪の美味しい鰻」の夢は叶いませんでした!

その2:ノロノロ台風が迎え撃ち
随分前に発生した台風で、当初は我々が旅行に行く前に通り過ぎる予報だったのに、何故か異常にノロノロと日本周辺に居座り続けた台風10号。本州直撃の予報日も徐々に遅れてきて、まさしく我々と京都で正面衝突の予報にまでずれ込みます。まだまだ遅れるようならば、最悪の場合五山の送り火の日が台風なんてこともあるかも??  五山の送り火はお祭りではなくあくまで宗教行事なので、滅多なことでは中止になることはないらしく、ここ50年でも1度しか中止になっていないようなのですが、強い台風直撃ならば2度目もあり得るかも… いずれにしてもこの旅行中に台風とのニアミスは避けられそうになく、影響が最小限で済むようにひたすら祈るだけの小市民でした。

その3:宮内庁からの電話
どうやら、日程2日目の台風直撃は避けられそうもなく、とは言え翌日の送り火直撃は避けられそうなことが判り、予定通り明日の出発を控え全ての準備を整えて家でまったりしていた夕方、突然京都の見知らぬ番号から携帯に着信があります。
「もしもし、こちら宮内庁ですが…」
生まれてから59年、"宮内庁"から私に電話が来るなんて人生初の経験なので、一瞬で嫌な予感が脳裏を駆け巡ります。 電話は予想通り
「明後日予約されていた桂離宮ですが、台風のため見学中止になりました!」
その後は、2日目の午後の代案探し。でも予報ではその時間が一番台風の影響が強そうなので、嵐山の日帰り温泉を探すのが精一杯でした。

1日目:8月14日(水)

指定席を確保している新幹線の東京駅発は8時半。いつも仕事は都内の飯田橋で8時半業務開始なので、自宅発はいつもと同じ時間だったのですが、お盆の真っ最中なのでいつもの通勤列車はガラガラ 。普通車でも余裕で座れそうですが、我々は既にグリーン券を買っていたので、更に殆んど人がいないグリーン車へ。「私がいつも乗っている列車」であることを知った妻は、「へぇ~、こんな楽な通勤してるんだ!?」と思ったようですが、これはお盆だけの特殊な状況。
東京駅ではいつも通りに駅弁を仕入れます。今日の昼はスイーツだけの予定なので、列車内でお弁当でも食べてね! と言っておいたので、妻はいつもの駅弁屋"祭"で大好物の海鮮寿司系。私はと言えば今度の旅は何より運転から解放される喜びを爆発させるべく、朝からビールとおつまみ。
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(特に意味がない北海道のビールと、先日アクアイグニスで行けなかった”賛否両論”のおつまみ)
朝からほろ酔い気分が何より嬉しい、8時代の"のぞみ"の車内でした。
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それにしても、我々は相変わらず富士山ビューには縁がありません。直前の紀伊半島の旅でも、往復の新東名高速ですぐ近くを走っていたにも関わらず、富士山には会えずじまい。今日も新幹線車窓をずっと見ていたのに… 車窓には曇天が広がるだけ!

相変わらず新幹線のダイヤは正確無比で、定時に京都駅に滑り込みます。今日は久し振りに宇治に行ってみる予定なので、そのままJR奈良線へ乗り継ぎ。ところが奈良線の快速列車は激混み。混雑の理由は外国人観光客で、乗客の8割以上というか殆んどは外人の感じ。これは、JRが海外で販売しているJR全線乗り放題切符の影響なのでしょう。この後、京阪神でたくさんの私鉄に乗りましたが、外国人は殆んどいなかったのとは対照的ですね。

宇治で降りて、最初に目指したのはスイーツ屋さん。宇治といえば宇治茶、宇治茶と言えば抹茶スイーツというのが私の単純な発想。なので宇治駅前のスイーツ屋さん”伊藤久右衛門”が、我々この旅最初の目的地。
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混雑しているお土産売り場の奥の、飲食スペースも順番待ち。相変わらずお土産には興味がない我々は、椅子に座って順番を待ち、ようやく席に着くと妻も私もランチではなくスイーツを選択。私は、1000円を越える豪華な抹茶パフェ。この日も8月らしい猛暑日なので、お店に入ってスイーツをオーダーするまでは冷たいものを食べる気マンマンでしたが、お店の冷房が非常にキツく、おまけにスイーツが供されるまでかなりの時間がかかったため、我々がアイスになったが如くキンキンに冷やされた状態になり、パフェを味わうどころか寒さに耐える我慢比べの様相に… 暑い中、入ってすぐは天国でしたが、合計1時間も待たされると、そこはもう地獄!でした。
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宇治と言えば平等院。平等院には主に昭和の添乗員時代には必ずと言って良いほどバスで来た場所ですが、自分の意思で来るのは初めてです。
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妻も初訪問なので、「10円玉の場所だよ」と言ってもピンと来ていないよう。確かに最近は(特に片手が不自由な私は)現金を使うことが殆んどなく、10円玉なんてもう何十年もじっくりとは見ていない気がします。昭和以来30年以上振りに見た平等院鳳凰堂、やっぱりあの時の記憶とおんなじで、10円玉でした!
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その後、宝物館を見学。由緒ある仏像を見ると、いつもながら何故か優しい気持ちになれますよね。
その後、院内のお茶カフェ(?)で本場の宇治茶をいただきます。
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ここで天気予報通りに雨が降り始めます。台風は明日の筈なのに… でも、最近の天気予報は本当によく当たります。今回、降り始める時間まで5分以内の誤差という正確さです。
帰りは京阪宇治駅まで散策。"宇治と言えば"の紫式部像と有名な宇治橋を雨天でも見学。
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宇治川もなんか素敵です。
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京都まではJRではなく京阪で戻ります。
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京阪の車内では、この旅の直前にこの付近で起きた京アニ放火事件があまりにも痛ましかったため、鉄ちゃんには珍しく、車窓を見ることが出来ずに、ずっと頭を垂れていました。(合掌)

京阪を祇園四条駅で降りると、これも天気予報通り雨は止んでいます。駅からは、今回の宿アパホテルはすぐ近くです。今回の宿をここに決めた理由は、祇園の中心にあり、バス停は目の前でどこへ行くにも便利だから。部屋はビジネスホテルサイズですが、値段も安いので3泊お世話になりました。今回は、前回の反動かホテルでの朝食を全く頼んでいないので、とりあえず近くのコンビニで3日分のドリンクや明日の台風に備えて頑丈な傘を仕入れます。

今日の夕食は二条城のそばのレストランを予約しているので、どうせなら久し振りに二条城を見学しようと、ホテル目の前のバス停からバスに乗車。二条城前のバス停も本当に世界遺産のすぐ前まで我々を連れて行ってくれるので、歩きたくない我々には、とてもありがたいことです。
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二条城には娘の高校入学祝いの家族旅行で来ているので、およそ17年振り。あの時は私も妻も元気一杯で老いた母親をエスコートして京都を歩き回った記憶がありますが、我々がエスコートされるのも、もうそんなに先の話でもないのかも??
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(二条城内は撮影禁止なので、庭園の風景です)

夕食は、「天ぷら食べ放題&飲み放題」で@4000円という値段に釣られての予約。京の天ぷらの名店はコースで@1万円以上のところが多く、天ぷら好きの妻には天ぷらは食べさせたいし、とは言え1万円以上は高過ぎるし… と悩んでいた時に見つけた救世主的なお店。昼がスイーツだけの我々は腹を空かせて6時前にお店に入ったので、天ぷらの他にもあるという"おばんざい"の品数はまだまだ少なかったものの、好きなネタを好きなだけ揚げてくれる天ぷらは、揚げたて熱々でとっても"まいう~!"
飲み放題も込みで4千円(税別)は、コスト抜群で幸先の良いスタート。
帰りはタクシーがすぐにつかまって、無事に宿に帰り着きました。

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紀伊半島グルメ&温泉の旅<最終回:憧れの志摩観光ホテル> [日本二周目]


9日目:8月2日(金)

この日は再び三重県に戻って、20年以上憧れ続けた志摩観光ホテルに泊まるという自分的にはこの旅のハイライトの1日。午前中はひたすら三重県に向かって走るのですが、まずは和歌山県最後の観光として、旅館のすぐ近くにある世界遺産、補陀洛山寺に参拝。
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世界遺産なのに4年前には行かなかった寺院で、補陀洛浄土を目指した先達達を偲びました。
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これで和歌山県の4泊5日の予定を全て終了。今回和歌山では天気にも恵まれ、温泉以外は行きたいところにはほぼ全て行くことができ、予定していたグルメも全て満喫することができたので、その成果は予想以上! 4年前のリベンジを達成してお釣りが来るぐらいの和歌山の旅で、今のところ、”和歌山県でやり残したことは、すぐには思いつかない!”ぐらいなので、3周目で行く場所が早くも心配になる程??

それに引き換え数日ぶりに戻ってきた三重県といえば、前半では台風にもあったりと散々で、今日も三重県に入ったからなのか昨日までとはうって変わってどんよりとした天気で、低い雲が垂れ込めていますが、今日は観光よりも憧れの志摩観光ホテル(業界用語で、"志摩観"と呼んでいました)が楽しめればいいので、曇天はあんまり気にしません。(負け惜しみ?)
和歌山県勝浦から三重県の伊勢志摩に向かう道路は、無料高速道路だったり一般道だったりを繰り返すのですが、途中突然世界遺産が出現したりします。でもこれらの世界遺産は4年前に訪問済みなので、「ここ、覚えてる?」などの会話だけでスルー。「ここで、アイス食べた~!」相変わらず記憶は食べ物のことばかりのようです。

尾鷲を過ぎた紀伊長島から山間部に入るメイン道路をそれて、我々は海沿いにルートを取ります。この辺り南伊勢町には、リアス式海外の展望台がいくつかあるようなので、まずはニラハマ展望台で伊勢志摩の海にこの旅最初のご挨拶。
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この日の昼食は、紀伊半島滞在中唯一「グルメ」が見つからずにいた日。目をつけていたレストランはあるにはあるのですが、到着が11時過ぎと早そうなのと、メニューがこの暑い時期なのに”鉄板焼き”なので、どうにも触手が動きません。予想通り11時過ぎにそのお店の前に来たものの、ブレーキを踏む気にはなりませんでした。そうなるとお店のあてはないので、この旅では初めて左右をキョロキョロ飲食店を探しながらのドライブ。徒歩と車の違いはあるけど、田舎町でなかなかレストランが見つからない状況に、「”帰れマンデー”みたいだね?」
ようやく見つけた食堂で、私はアジフライ定食、妻はエビフライ定食をオーダー。到着を待つ間に食べログをチェックすると、評価3.4と田舎の割には(失礼!)意外と高評価。新鮮な刺身が付いた定食は、刺身もアジフライも、さすがに海沿いの食堂だけあってとっても新鮮で美味でした。
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午後も南伊勢の展望台へ。鵜倉園地にはいくつかの展望台が集中しているらしいので向かって見ますが、展望台への道と言えば細くてくねくねした道路が通り相場。先日の和歌山のあらぎ島からの恐怖のドライブの記憶が抜けていない妻は、しきりに心配して戻ることを促すものの、運転手の私には戻る気なし。
ようやく展望台に着き、その後は展望台を一つづつ見学します。
ハート形の海が見える見江島展望台
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続いてかさらぎ展望台
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あけぼの展望台
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天気はイマイチですが、人は殆んどいない快適な観光。

この辺りのリアス式海外を満喫すべく、プランニングの段階ではこの日の午後は超贅沢な観光”ヘリコプター遊覧”に申し込むつもりだったのですが、ヘリコプター会社のHPには「7月まで休業」の掲示が出ています。我々の予定はこの日=8月ですから大丈夫かな? とも願いながら、7月に入ってすぐにメールをしてみたところ、「メンテナンスの関係で当分休業」とのことで、身分不相応な贅沢観光は叶わず。まぁ、ヘリですから中途半端なメンテで運航されて墜落でもされたら全くシャレにならないので、メンテと言われれば諦めざるを得ません。ここも、次回の課題になりました。

展望台の最後は志摩に入ってともやま展望台。本当に入り組んだ海岸線が見事なこのあたり、「次回はヘリで!」と固く自分に誓います。
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志摩観光ホテルに最初に憧れたのは、37年前に旅行会社に入社し、さまざまな資料を見て”行ってみたい!”という思いが強くなったのがきっかけなのですが、その後、その憧れを決定付けたのは、劇画の「美味しんぼ」。美味しんぼの中に実名で志摩観と名物料理”鮑のステーキ”が登場するのをむさぼるように読んで、猛烈に行きたくなったのです。4年前の紀伊半島の旅でも検討はしたのですが、ニートになったばかりの私には1泊数万円を払う度胸や食事だけでも楽しむ余裕はとってもなく、泣く泣くそばを通過した苦い記憶が甦ります。その後、伊勢志摩サミットの開催が決まり、志摩観初体験はオバマさんやメルケルさんにも先を越されてしまいました。今回、紀伊半島のリベンジという行き先を決めた最大の理由は、そうです、ここ志摩観なのです!
志摩観には現在2つのホテルがあります。以前からあった本館とも呼ぶべき”クラシック”と、近年できたオールスウィートタイプの新館”ベイスウィート”。宿泊代は勿論クラシックの方が安く、私の憧れは料理であって部屋ではないので、迷わずクラシックの一番スタンダードなツインルームをこの旅のプランニングを始めてすぐに真っ先に予約。料理も当初は”憧れの鮑のステーキが食べられればそれでいい”と、リーズナブルなプランを予約していたのですが、旅行が近付くにつれて、”せっかく三十数年の積年の宿願を果たすのだから、後で後悔はしたくないよね!?”という気持ちが強くなり、料理プランを一番ハイクラスの「優雅なる晩餐」に変更。この夕食、レストランサイトで見ると料理だけで@36,000円もします。
憧れの志摩観ですから、いつもより早めにチェックイン.
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早速ホテル内の散歩に出掛けます。
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日本庭園などを散策して、各国首脳が泊まったベイスウィートまで。
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因みに、ベイスウィートに泊まった首脳はオバマさん以外の各国首脳。お付きの人数が多く、とにかく厳重警備のオバマさん率いるアメリカは、みんなでクラシックに泊まったそうです。安倍総理は、2つのホテルには部屋がなく、近くにある同じ近鉄グループの温泉に泊まったのだとか。
ベイスウィート屋上のラウンジ横のテラスには各国首脳が記念撮影した場所があります。確かに、この場所での写真、確かに見覚えがあります!
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ホテルには宿泊客が自由に入って寛げるラウンジがあり、アルコールを含むドリンクやスナックも無料!ビールはエビス、ワインも日本酒もウイスキーもそれなりのレベルです。
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(ベイスウィートのラウンジから見るクラシック)
貧乏性の私は、2ホテルのラウンジをはしごして、いろんなお酒を味見して既にほろ酔い状態。この後の夕食がなかったら、多分ラウンジで酔いつぶれていたでしょう。

いよいよメインダイニング”ラ・メール ザクラシック”での夕食、「グルメその⑳:優雅なる晩餐」。この旅では紀伊半島最後の夕食は、まさしくこの旅のクライマックスの瞬間です。メインダイニングには、サミットの食事テーブルが再現されていて、「本当に、ここに世界のトップオブトップが一同に会したんだね!」と思わず呟き。
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(写真は、翌朝の風景です。)
”優雅なる晩餐”は静かにスタート。
これが、本日のメニュー
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今日ばかりはいつもの一番安いハウスワインはやめて、シャブリを奮発。
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全てがメイン料理といってもおかしくないこのコースですが、私の憧れの鮑のステーキは意外と早く、まるで前菜のように登場します。
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ナイフが使えない片手の私の分は、丁寧にカットしてくれる極上のサービス。
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30年憧れ続けた鮑のステーキの味は… 確かに美味しかったのですが、いかんせん期待が高すぎて、ハードルが極限まで上がり尽くしていたので…

その後も、伊勢海老や松阪牛など三重県、否紀伊半島の美味しいもののオンパレード!
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自分で払う夕食としては、間違いなく自分史上一番高い夕食だったと思いますが、最高の一夜になりました。
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この晩だけで、三重県のイメージがかなり上がったことは疑う余地はありません。

唯一心残りだったことは、志摩観は時折夕食後にバンドの生演奏やJAZZナイトなどの大人のイベントが催されるようなのですが、この日はどちらにも当たらなかったこと。もっとも、夕食前からのお酒が効きすぎていたので、どんな名演奏でも子守唄になってしまったかも知れませんが…

10日目:8月3日(土)

今日は悲しいけどもう紀伊半島を離れなくてはいけない日。でも、最後の最後にグルメの大イベントがもう一つ残されています。まだまだ、紀伊半島、味わい尽くすぞぉ~!

志摩観は朝食も豪華。ゆっくり起きた我々は洋食を希望したので、昨晩に続きメインダイニングの同じ席での朝食。他のホテルの朝食バイキングとは違い、珍しくて、とても美味しそうなチーズなども山ほどあり選び放題。朝からワインが欲しくなります。加えてメインディッシュは我々が席についてから希望を聞いて焼いてくれるのです!
本当に”美味しんぼ”になった一泊二日でした。

朝9時からは、ホテル主催の「ヒストリカルツアー」に参加。
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創業時の志摩観の旧館(宿泊はともかく、今でも使われている!)に20名程度の宿泊客が集まって、志摩観ができた頃の話からサミットの裏話までを、ゆかりの場所を紹介しながらの楽しい無料ツアー。
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やっぱり、志摩観に泊まってよかった! 宿泊費は、夕食時に飲んだワインも合わせて、"4年前のケチケチツアーの全宿泊代金"を、たった一泊で上回るというかって例がないくらいの超贅沢な宿泊でしたが、その満足度に後悔は微塵もありません。

本当に満喫した志摩観を後にして、4年前にも訪ねた横山展望台に行ってみます。この展望台から眺める伊勢志摩の海が一番きれいじゃないかなぁ~!?という記憶と、この展望台が4年前の訪問以降にリニューアルされたという情報を得ていたためです。ラッキーなことに駐車場にもすぐ車を停められ、我々には嬉しいスロープを上がり、見ごたえたっぷりの展望台を満喫。
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やっぱり、また来て正解でした。

その後も車を走らせながらビュースポットがあれば写真をパチリ。
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紀伊半島最後のグルメは牡蠣。伊勢志摩と言えば有名な的矢牡蠣、でも牡蠣の旬は冬で、8月のこの時期にはさすがに牡蠣は無理だろうと考えていたのですが、的矢牡蠣では一番有名な旅館「いかだ荘山上」のランチメニューの”的矢夏牡蠣の夏会席@6000円"を見つけてすかさず予約していたのです。
紀伊半島最後の食事、「グルメその㉑:的矢夏牡蠣」は、海が見える広間に椅子席でいただきます。まずは巨大な牡蠣が出てきて、いきなり度肝を抜かれます。
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牡蠣が”海のミルク”と呼ばれる理由が本当によくわかるとってもクリーミーで濃厚な味。ミルクといっても普段家で飲む牛乳のそれではなく、牧場で飲む絞りたてで超濃厚な生乳!?
その後も”牡蠣料理のオンパレード”が我々を圧倒。
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途中までは食べた牡蠣の数をカウントしてたのですが、途中からはカウントすらできなくなります。
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この時の私の猛烈な不満は、「何で、こんな時にビールやお酒が飲めないの?? 」次回は冬に、電車でここに来て旬冬の牡蠣とお酒を絶対に堪能します。
いつか、必ず!
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紀伊半島とのお別れには夕方の伊良湖岬行きのフェリーを予約していますので、景色を楽しみながらの鳥羽港までのドライブ。途中の展望台からこの後に行く伊良湖岬を遠望。伊良湖岬は、本当に近くすぐそばに見えます。
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鳥羽港近くのお土産屋さんでこの旅唯一のショッピングタイム。でも、もともと私も妻も買い物には興味がないので、最低限のお土産だけをさっさと買うと、早くも時間をもて余してしまうのです。まだ、フェリーの時間には2時間弱あるので、紀伊半島最後の観光に選んだのは”ミキモト真珠島”。1時間程度ではじっくり真珠島の観光はできないし、高級真珠のショッピングができる時間でもないので、簡単な観光だけで「真珠ショッピングはなし!」と断言しての入場。今朝、志摩観でのあの大金の支払いを見ている妻は、今回だけは同意してくれました。
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意外と広い真珠島、博物館で真珠ができる見学は、妻の精神的には決して良くはありません(絶対、欲しくなる!)が、それを我慢しながらの見学。
昔、伝記を読んだ記憶がよみがえった御木本幸吉翁の像
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妻の精神衛生上も影響がなさそうな”海女さんの実演ショー”が始まって、ようやく一安心。
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ショーが終わってフェリー乗り場に向かうと、フェリーにはちょうどいい時間です。
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鳥羽から愛知県の伊良湖岬まではフェリーで約1時間。楽しかった紀伊半島でのあれこれを思い出しながらの船旅は、”紀伊半島ロス”でややメランコリックな気分。
船中、妻はしきりに咳をしていて、どうやら風邪をひいた様子。勿論、心配ではありますが、正直”このタイミングで助かった…”
もう明日は、帰るだけなので…

今日の宿泊は愛知県伊良湖岬の、有名ホテルチェーンの巨大ホテル。このホテルチェーン、仕事以外個人的には久しく泊まった記憶がなく、恐らくは1985年12月1日以来34年振り。何故日付まで覚えているのかというと、この日が我々夫婦の結婚式の日で、新婚旅行のために成田のこのチェーンホテルに宿泊したからです。
ところが、この日の宿泊は最悪。横長の巨大ホテルは部屋に着くまでに疲労してしまうほど長い距離があり、早速大浴場に行った妻は、あまりの遠さにヘトヘトになって戻って来ます。
夕食も最悪。私のもっとも嫌いなタイプのバイキングで、会場は大混雑していて料理をとるレーンはどこも大行列。高級感のかけらもないカフェテリア風のプレートに取られた料理は、どれも安かろう不味かろうの大衆食堂以下!それでもたくさんいるチビッ子はたくさんの料理を前にはしゃいでいますが、大人の食べるものは殆んどありません。「グルメツアーの最後の晩がこれ?」と、妻には非難の目で睨まれますが、「今回、”紀伊半島グルメツアー”だけど、もうここは紀伊半島じゃないからね!」と、苦しい言い訳。

ここまで10日間、食べ過ぎが続いていたので、このくらいの空腹具合が丁度良いのかも!?

11日目:8月4日(日)

今日はいよいよ帰る日。渥美半島の観光も少し考えてはいたのですが、どうも妻の風邪が徐々に本格化し始めたようなので、どこにも寄らずに一目散に埼玉県に帰ることにします。
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渥美半島、伊良湖岬と周辺の離島の観光は、次の機会までお預け。その時には、よ~く調べて愛知県の旨いものをとことん味わいますから!

伊良湖岬から渥美半島を横断して東名高速までは意外と距離がありましたが、東名に乗ってからは極めてスムーズ。昼食は途中の足柄サービスエリアでしたが、やはり紀伊半島ではないからか、残念ながらグルメとは無縁。
その後も順調にドライブは続き、2時前には無事に自宅に帰り着きました。
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全走行距離は、約2,000キロ!
明日からは久し振りの仕事です。
でも、10日後にはまた旅に出ます!(寅さんみたい…)


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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その5:和歌山県② パンダと鯨とマグロ> [日本二周目]


7日目:7月31日(水)

足を怪我していた私はこの数日間温泉には入れなかったので、毎朝宿の部屋でシャワーを浴びるのが日課。民宿では朝シャワーなんて贅沢は本来なら許されないのですが、今朝は特別にシャワーを使わせていただきます。朝ごはんには、昨日満喫した伊勢エビが味噌汁に入って登場。
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「こっちの伊勢エビ、昨日君が食べた方じゃない?」
真偽の程はともかく、最高の民宿でした!

今日からは紀伊半島を海沿いに進み、南紀白浜、紀伊勝浦の順で宿泊。これは4年前の旅の逆コースで、宿泊地も同じ。(その時の投稿その1 その2)
4年前に一番楽しみにしていて、雨が激しかったために一番がっかりしたのがこの2日間の行程、ということで、”4年前のリベンジ”はいよいよメインイベントです。

今日は南紀白浜まで。南紀白浜といえばパンダと温泉なのですが、4年前の訪問日がアドベンチャーワールドの休館日だったのと、前日に指先に怪我(ブログ参照)を負ったために温泉には入れなかったので、その他の南紀白浜の観光地には満喫したものの、温泉・パンダという2つの主役を楽しまずして、「日本一周目の時に、白浜には行ったよ!」とはとても言えない状態にも、今回はリベンジを目論みます。

有田の民宿から御坊市までドライブし、最初の訪問地は道成寺。安珍・清姫伝説のお寺というので行く気になったのですが、よく考えたら安珍・清姫伝説って、中身をよく知りません。一応簡単に調べて、「別に行くほどのところじゃないかも?」とも思いましたが、他に行くところもないのでとりあえず行ってみることに…
お寺の入口前にただ線が引いてあるだけの@500円也の有料駐車場があったので車を停めますが、料金所にはまだ誰もいません。"帰りに払おう"と山門を上ります。
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本堂も立派な作りでしたが、特に法話を聞くつもりもなかったので、参拝と散策だけして下に降ります。
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帰る時にも、駐車場は無人。せめて料金箱が置いてあれば真面目な我々夫婦は500円玉を入れたと思うのですが…

次の町みなべ町は何と言っても紀州南高梅の本場なので、旅行会社のバスなら必ず立ち寄りそうなお土産屋さんで梅干を買い、娘の家に送ります。酸っぱい梅を食べた時の孫が、酸っぱくて顔をくしゃくしゃにしてそれでも笑う顔を見るのがじじばばの楽しみなので、そのためだけの梅干への投資。

次の町は”紀州のドンファン”ですっかり有名になった田辺市。ここの闘鶏神社は、2016年に世界遺産に追加認定されたのだそう。源平の壇之浦の合戦の前に両軍から援軍を要請された弁慶のお父さんが、この地で鶏を闘わせてどっちに見方するかを占い、その結果源氏方に着いたので源氏が勝利したのだとか…
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「本当かいな??」と疑いたくもなりますし、鶏の勝ち負けで息子(弁慶)を敵に回すとはとても思えないのですが、それはそれとして、とにかく世界遺産ならば行かないという選択肢はありません。
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本堂と思しき場所はさすがに世界遺産らしい厳かな雰囲気を持つ神社なのですが、本堂の周辺には柵が張り巡らされており、入口が見当たりません。なので参拝の前にお札の販売所に寄り、いつも通り交通安全のステッカーを買った後に、「ところで、どこから入るのですか?」と聞くと、「ここの神聖な本宮には入場禁止。お祈りなら、そこからどうぞ…」と売店のすぐ前の参拝所を案内され、いささか拍子抜け。
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それにしても、世界遺産になると何と外国人の多いことか… 参拝している日本人は恐らく我々だけで、その他の人々はすべて外国人のようでした!

いよいよ今日のメイン南紀白浜に入り、まずは昼食。今日のお昼は「グルメその⑮:とれとれ海鮮回転寿司」。4年前に来た「とれとれ市場」の向かいにある同じ系列の回転寿司で、待ちを覚悟していましたが、何とかテーブル席を確保。でも既に海鮮を贅沢にも何日にも渡って食べた我々夫婦は、寿司程度では感動しなくなってきています。
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埼玉の回転寿司よりも、よっぽど新鮮で安くて旨いのでしょうが…

午後は半日アドベンチャーワールドで遊ぶ予定。広い園内をあてもなくぐるぐる歩くと妻の足に負担が来そうなので、できるだけ短いルートで全部のみどころを見られるように結構事前に研究したつもりだったのですが、やっぱりイラストの地図の通りにはなかなか歩けないもので、かなり妻を歩かせてしまう羽目に。
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まずはアドベンチャーワールドと言えば何と言ってもパンダなので、入口に近い”パンダラブ”に行きますが、ここでの2頭のパンダは冷房がキンキンに効いている中で、気持ち良さげにお昼寝中。
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ちゃんとパンダが見たい妻と、もう一つのパンダがいる施設ブリーディングセンターに行くと、ここでは親子のパンダが仲良くじゃれているところを見ることができ、妻もご満悦。赤ちゃんパンダは1歳になった彩浜(さいひん)です。我が孫の顔にダブって見えてしまうところは、相変わらず爺バカ。
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この日も無茶苦茶暑い日でしたが、建物の中を歩くことにより冷房が思いっきり効いているのでとても快適です。

次は歩かないで観光したい我々にはもってこいのサファリワールドのトラムツアー。ここでは@500円を奮発して、VIPシートに乗り込み、サファリの動物達とご対面。
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キリンなどの草食動物系は、この暑さにも関わらず、おとなしく草を食んでいます。
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でも肉食動物系のエリアに差し掛かると、風景は一転。動物達は、あまりの暑さに日陰に隠れて、全頭爆睡中!
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(この写真で、暑さ感じていただけます?)
スリリングなサファリの雰囲気は、全く味わえませんでした。

その後もペンギン館などの涼しい屋内を見たり、
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イルカのショーや小動物のショーを満喫。
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子供向けと思っていたアドベンチャーワールドでしたが、初老夫婦でも年を忘れて満喫することができました!

今日の宿は南紀白浜温泉の宿。旅行会社勤務時代からその存在は強く認識していた紀伊半島の名ホテルである"ホテル川久"。というよりこの宿、".ザ・バブル"と呼べるほどバブルの匂い満載の超贅沢な宮廷風ホテル。昔は1泊5万円くらいはしていたのですが、今ではその半額程度で泊まれるようです。
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ロビーの巨大な天井とあちこちにある豪華な美術品や調度品は、正に昭和の終わりのバブルの匂いがプンプンします。
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部屋は全室がスウィートルーム。我が家にはない豪華なオーシャンビューのリビングに妻は興奮状態で、友人に写真を送りまくっています。
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貧乏人の本性丸出しですね!

今日の夕食は「グルメその⑯:王様のビュッフェ」。料理もバブルそのもので、その場で焼くステーキやその場で切り分ける新鮮な魚介、おまけに豪華なデザート… ついついお酒を飲むのも忘れて何度も取りに行ってしまいます。
基本、ビュッフェは嫌いな私ですが、さすがにこのレベルであれば十分に満足!

8日目:8月1日(木)

南紀白浜温泉に2回も来たのに、ただの一度も温泉に入らないのはなんとしても悔しいし、その入れなかった理由を2回共人に話すのも面倒なので、朝イチの誰もいない時間を狙って、包帯を巻いたままで温泉に入ります。5日振りの温泉で、ようやく”グルメ&温泉ツアー”復帰の瞬間ですが、どうにもお風呂でゆっくりと寛げないのは、やっぱり怪我の影響。でも本当に少しずつは良くなりはじめてはいるようです!

朝食前に、マイカーを5分ほど走らせて近くのコインランドリーへ行き、ネットで目をつけていた洗濯乾燥機に数日分の衣類を投入。長い旅行には欠かせないコインランドリー、ビジネスホテルなどにもあることはあるのですが、ホテルのそれは容量もパワーも小さく、おまけにホテルのコインランドリーを使うライバルは意外と多いので、何度もその場所まで往復して出し入れしたり順番待ちしたりすることが妻のストレスになっていることに気づいてからは、基本は事前にネットで町ナカのコインランドリーの洗濯乾燥機を探すようにしています。これなら、パワーは十分だし洗濯乾燥機なら1回放り込んだら1時間は全く気にせずに別のことができます。これも、ドライブ日本二周で得た旅の知恵!これで旅行中の洗濯の心配が大幅に減りますよ

ホテルに戻って朝ごはん。バブリーホテルの豪華な朝食は「グルメその⑰:朝から自分で作る海鮮丼」。妻はこぼれんばかりにイクラを載せて、おまけに”これでもか~!”というくらいに海産物を詰め込んだ朝食を楽しんでいますが、朝はパン党の私は、フレンチトーストやスイーツなどの超甘党風のカロリーだらけの朝食。夫婦共に大満足でした。

今日は紀伊半島最南端から紀伊勝浦温泉まで、ほとんどが前回は雨の中で見るだけは見たというだけの観光地を改めて満喫します。今日も暑そうだけど天気は良さそう!コインランドリーで衣服を回収してから、本州最南端の潮岬を目指します。

前回。殆んど何にも見えなかった潮岬タワーでは「本州最南端到達証明書」を貰っただけ。今回は改めて素晴らしい景色を見てまた証明書を貰おうと車を停めると、何とタワーは改装工事で休館中!今日から8月だというのに工事中?? 和歌山の人達は観光産業になんて興味ないのでしょうか??
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それにしても、本当に雲一つない素晴らしい青い空ですね!
地球が丸く、アメリカまでもが見えるという(??)景色は、またまた3周目までお預けですが、でも晴天の中、最南端からの海の眺めは最高!
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次は、2019年の旅唯一の"離島シリーズ"。隣の島紀伊大島には船で渡るのではなく橋が架かっているので、本来の離島シリーズとしてはルール外なのですが、今のところ今年訪ねるたった一つの離島なので、"2019年の離島"として無理矢理認定することにします。
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(島の入口にかかる橋ー島からの眺めですー)
その紀伊大島で目指す観光地は、島の一番奥にある「海金剛」。島を横断する道路、車で片道10分は走るので、ここ紀伊大島はそれなりに大きい島。駐車場から海金剛までの歩道・階段の情報がなく気になっていたのですが、ほぼ平坦な道を2分ぐらいで着いた展望台は、まさに絶景!
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何となく岩手県の陸中海岸を彷彿とさせる眺め。いつまでも眺めていたい絶景に別れを告げ、再び本州に。まさしくこれからは徐々に家に戻る方向に車を走らせることになるので、早くも”旅ロス”の初期症状が現れ始めそうな雰囲気… でもまだまだ旅は続くので、ここで落ち込んではいられません。
次の観光スポットは”橋杭岩”。4年前には、雨の中を恨めしく眺めた記憶だけが鮮明。今回も下へ降りて散策しないのは前回と同じではありますが、気分は全く違います!
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次はちょっと内陸に入って「虫喰岩」。橋杭岩と名前はちょっと似てるけれど、全く別の風情です。
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ややマイナーな観光地なので観光客は少なめですが、日本の奇風景ハンターとしては、外せない場所。
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次の目的地は太地町。4年前にはくじらの博物館に行き、くじらのショーを堪能した場所ですが、今回はくじらを喰らうのが目的。
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「グルメその⑱:鯨」を食べに内田康夫さんの推理小説にも実名で登場する宿へ。鯨を食べさせるこの宿、夕食としても提供される”くじらのフルコース”(@5400円)もミニコース(@3800円)も昼から予約なしでも食べられるようなのですが、もう初老の我々は胃袋の容量に自信がなかったため、予約をせずに当日の腹具合で決めるつもりでしたが、完全に容量オーバーな朝ごはんを食べた我々の胃袋は、1時近くだというのにまだまだ満腹状態。やむなくくじらメニューでは一番安い「鯨御膳」(@2300円)を選択。
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鯨は我々の世代にとっては、やっぱり"懐かしい味"。何とか完食はしましたが、夕食が食べられるかが心配になる程の超満腹状態に… でもやっぱりフルコースなら味わえる筈の"鯨の尾の身の刺身"、食べたかったなぁ~!

午後はまず那智の滝へ。やはり那智の滝の迫力は凄いですね! ずっと見ていたい程、圧倒されてしまいました。
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那智の滝周辺のみどころである青岸渡寺などは前回見ているので今回はスルー。前回行かなかった熊野古道は、今の我々には歩くのは無理ですが、その雰囲気だけでも味わいたいと思い、一番手軽にその雰囲気だけ味わえそうな「大門坂」に行ってみます。
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ちょっとだけ歩いてそれらしき雰囲気の写真を撮り、「世界遺産熊野古道には、二周目で行った。」ということにさせていただきます!
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紀伊勝浦の宿泊といえば、4年前に不慮の怪我をさせられたものの、その後大変親切にしていただいた「ホテル浦島」に泊まるのが最低のマナーというか恩返しだと思うのですが、その浦島は何と大規模工事中で、営業はしているもののちょっと楽しめなさそうな雰囲気だったので、今回は同じ浦島グループの海辺の料理旅館を予約しています。そこの温泉は小ぶりのようなのですが、船で行く浦島のお風呂は系列ホテル宿泊者は無料なので、前回も入った浦島自慢の”大洞窟風呂”に行く予定だったのですが、私が「風呂には入らないで、外で待ってるよ」というと、妻も「じゃあ、行かない!」。
でも二人共に何となく船には乗りたかったので、同じ桟橋から出ている有料の「紀の松島遊覧船」に乗ることにします。
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翌日までの4日間、ずっと海岸線沿いの観光をしているのに、遊覧船はここだけです。紀の松島は東北の松島ほどには島影はありませんが、それなりには見ごたえはありました。
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和歌山県最後の夕食は「グルメその⑲:マグロ尽くし御膳」。勝浦名物と言えばマグロで、4年前に浦島のバイキングで食べたマグロの美味しさが忘れられなかったためです。
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和歌山県での海鮮尽くしの4日間を見事に締めくくってくれました!

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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その4:和歌山県① ハモとクエと伊勢エビ> [日本二周目]


5日目:7月29日(月)続き

奈良県の五條で野菜尽くしの豪華ランチを食べ、いよいよ和歌山県に突入します。紀伊半島の旅といえばやはり和歌山県がその旅程のメインイベントになるのは極めて自然な流れ。今回、全10泊の紀伊半島旅行ですが、今日から和歌山は4泊5日で楽しむことに。

県境を呆気なく超えて、最初の目的地は九度山。九度山と言えば、大河ドラマ「真田丸」で一躍有名になった地。関ヶ原で西軍についた真田親子が、蟄居させられていたというか、幸村が大坂冬の陣まで10年以上雌伏していたところです。真田丸が放送されるまでは、それらしい史実は読んだ記憶がおぼろげにはあったものの、そこに行きたいという気は全くなかったので、4年前は気にもかけずに素通り。でも、大河のお陰で作られた「九度山・真田ミュージアム」は、今日は月曜日なので休館日。仕方がないので真田親子の住居があったという真田庵(今は神社になっている)に行ってみます。
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正幸公の墓所はありましたが、この地を抜け出して大坂へ向かった幸村公の墓所はありません。
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その幸村公がこの井戸を伝って脱出して大坂に馳せ参じたという伝説の「真田の抜け穴」もすぐ近くに。
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今日は月曜日で真田ミュージアムは休みなのに、意外に観光客は多く、駐車場もかなり混んでいます。さすが真田幸村人気の根強さを見せつけられた感じ。「こんなに人気ならば、せめて夏休み期間中ぐらいは真田ミュージアム、無休にすればいいのに…」と、愚痴の一つも言いたくなります。

九度山には2つの世界遺産の寺社があります。まずは女人高野と呼ばれた慈尊院。
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何となく、塔も高野山を意識している感じ。
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このお寺、絵馬がおっぱいの形をしたユニークな神社で、その通り"乳ガン" 平癒のご利益があるとか。今のところ、その目的では来る必要はなさそうで、今後も"その目的では、来たくありませんからね!"と、変なお祈り。

もう一つの世界遺産「丹生官省符神社」は塔の先に見える長い階段を上ったところにあるようなのですが、妻も私もあまりに暑すぎて階段を昇りたくないのが本音。「このあたりを車で一周してみて、車で上まで行ければ行くけど、ダメだったら諦めよう!」と周囲をグルグル回ってみますが、結局入口を見つけられずに断念。「何でもかんでも全部見ちゃうと、次に来る理由がなくなっちゃうからね!」と妻と自分に言い聞かせるのは、やっぱり負け惜しみ!?

この日はもう少し観光したい気分。この先には4年前には私の足の不調で奥の院まで楽しめなかった高野山があるのですが、妻の足を考え今回は高野山は当初より諦めています。なのでこの辺りには必ずまた来ることは、私の中では決定事項。
無料高速を根來で降りて、根來寺に向かいます。真言宗の一つの流派だという新義真言宗の本山である根來寺は、観光で訪ねる人は殆んどいない寺のようですが、私が訪ねた理由は2つ。
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一つは母方の宗教が真言宗で、数多くの法事を通じて、仏教の中では私が真言宗に一番親しみをもっていること。真言宗には”〇〇派”というのが結構あり、我が母方のお寺は確か"高野山派"だった気がするのですが、他の派といえども本山には敬意を表すべきと考えたため。もう一つは、同名の高校時代の同級生を突然思い出したというだけの些末な理由。
根來寺はさすがに本山だけありかなり広いお寺なので全部は回りきれずに本堂の参拝だけで許して貰うことにしました。
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根來で降りた理由はお寺の他にもう一つ。和歌山県に来ようと決めてからさまざまな旅番組で和歌山の情報収集をする中で、どうしても気になったのが和歌山のソフトクリーム。和歌山では定番らしい「グリーンソフト」は、ソフトの他に棒アイスもあるとの情報ですが、和歌山ならではのソフトを食べられるお店は、和歌山市内周辺の数店舗だけということで、事前にリストアップしておいたのです。根來寺に近いお店はラーメン屋さん。ラーメンを食べなくてもソフトクリームを食べられるお店ということで、この猛暑の日の休憩にはもってこいです。ところが、ナビが示す場所にはラーメン屋さんやそれらしきお店はなく、周囲を5分程度うろうろしてみましたが、全くお店が見つけられません。何故か電話も通じなかったので、訪問を断念。
このまま宿に向かう時間ですが、我々の(私の)中はすっかりソフトクリームモード。結局、自分の中の「ソフト食べたい!」欲望には勝てず、もう一つリストアップしていたイオンモールにわざわざ行ってみます。イオンモール、思ったほどには遠くはなかったものの、はじめて行くモールなのにさすがにイオンというくらいの巨大なモールなので、店舗近くの駐車場(一応、下調べ済でしたが…)を探すのに一苦労し、その店舗探しにも難儀。ようやく、目指すグリーンソフトにありつけたのですが、正直な感想は「どこにでもありそうなソフト」。「何時間もかけて、探したソフトがこれ??」と、妻にも思いっきり非難の視線を浴びることに…
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決して不味い訳ではないのですが、我々の期待が高まり過ぎたのが原因。

今晩の食事は、2年越しの念願だった「グルメその⑫:和歌山でハモづくし!」。その昔、”ハモは和歌山が旨い”という噂を聞いて、一度本場の和歌山で旬のハモ(ハモの旬は夏!)を存分に食べてみたいという夢がようやく叶う瞬間。昨年は和歌山市内の海辺の宿の”ハモのコース”を予約していた(実際には旅行を断念して、キャンセル)のですが、今年の予約は海辺の休暇村。
3年前にはじめて泊まった休暇村、最初に泊まった秋田の乳頭温泉の休暇村が想像以上によかったので、一瞬で休暇村のファンになりましたが、その後泊まった2つの休暇村にはがっかりさせられたので、”今回ダメだったら、休暇村ファン、辞めようかな?”とも思っていたのですが、今回の休暇村、最高でした!部屋からの眺めも、レストランからの眺めも、(妻の情報によれば)露天風呂からの眺めも絶景!
和歌山と淡路島ってこんなに近いんですね!?  本当にビルの形までがちゃんと見えるんです!
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すぐ近くに見えるのは、和歌山県の友ヶ島。その向こうに見えるのが淡路島です。(写真は翌朝撮影)

ハモのフルコースも、味は抜群だし料理のバラエティーも豪華だし、おまけにハモ以外の料理はバイキング形式で自由に取れるようになっていて、その品数・クオリティも想像以上!
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おまけに夕陽の時間になるとブラインドを開けて夕陽を楽しみながらのディナー。我々は高いコース(ハモづくしなので、休暇村といえども@20000円は越えます)だったからか窓際の特等席だったので、食事と夕陽とお酒… あらゆるものに大満足!
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とにかく最高の一夜でした!
勿論、休暇村ファンはこれからも続けますよ~!

6日目:7月30日(火)

この日は和歌山市周辺をウロチョロする日。今晩、もう2つ和歌山の海鮮グルメを味わいたいため、この近辺にもう一泊するための”グルメ優先日程”です。とはいえ、昼間はいろいろと観光がしたい私ですから、この辺りの観光プランを立てています。

4年前、和歌山市内に来た時には、和歌山城だけを見学しています。なので今回は和歌山城には行かずに、午前中は和歌山市周辺の美しい海岸などを見て回ろうと思います。
最初の見学地は、休暇村すぐ近くの淡嶋神社。人形を供養する神社だそうで、たくさんの雛人形などが供養されています。
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でもこの神社の駐車場、参拝者は最初の30分は無料ですが、30分を越えると"いきなり"というくらい料金が跳ね上がります。妻が時計をチラチラ見ながら先を促しますので、30分かからずに参拝終了。

大河紀ノ川の長い橋を渡り、和歌山市内中心部に入ります。昨日吉野川の頃からその成長を見守って来た紀ノ川。まるで我が子が、見事に成長して社会(大海)に出ていくかのように、ちょっと感動してしまいました。でも、交通量の多い道はちゃんと流れているので、車を停めて写真は撮れません。

まずは雑賀崎を目指します。「日本のアマルフィ」とも言われているようですが、本物のアマルフィも見たことないし、そもそもそれらの写真がどこから撮られたものかも調べてはいませんでしたので、まずは雑賀崎灯台を目指したのですが、途中「番所庭園はこちら」と書かれた看板に何とはなしにつられてしまいます。
番所庭園は海に面した入場料が必要な芝生の庭園。今日も非常にムシ暑い中で散策すると、向こう側には雑賀崎灯台が見えます。
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庭園の突端まで歩き、右を見ると昨日の宿休暇村が見え、正面には淡路島と徳島県までが見える絶景。
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この庭園、バーベキュー設備もあるようで、係員さんが準備をしています。この場所での海を見ながらのBBQ、最高でしょうね!
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庭園を満喫、海の眺めに満足し灯台も見えたので、アマルフィ探しはせずに先へ進みます。海沿いをドライブすると、昨年ハモプランを予約していた旅館があり、ちょっと「こっちにも、泊まりたかったなぁ~」とも思いましたが、それでも昨日の休暇村は大正解でしたので、後悔はありません。
その後、どうにも観光する場所は見つかりません。紀州東照宮は階段が多く、この暑さではとても行く気になれず、昔ながらの町並みがあるという黒江も、妻はこの暑さでは歩くのはつらそう。観海閣も見たいと思っていたのですが、どうやら工事中(修復中)のよう。仕方がないので新和歌の浦と言われる辺りに車を停め、周囲をちょっとだけ散策してから冷房がキンキンに効いている博物館というか資料館で情報収集して、やっぱり"これだ!"という場所もなさそうだったので、ここ和歌山の平城京の時代からの歴史のビデオを見て楽しみます。ビデオですから、涼しい場所で見られるのが何より!

この後、和歌山城に続く和歌山市内定番観光地である紀三井寺に行く予定だったのですが、あまりの暑さに紀三井寺は後回しにしてお昼を食べに行きます。
今日のランチは私の強引なリクエストで、「グルメその⑬:和歌山ラーメン」。あれだけ”暑い、暑い”とか言ってたくせに、「本当にラーメン食べに行くの?」と妻からも呆れ顔をされますが、「冷やし中華ぐらいあるんじゃない?」と意に介さずに目指すお店へ。超有名店ではないものの、それなりには人気店らしく"待ち"になりましたが、店の中で座って待てる程度の混雑で済んだので、テーブルに案内された時には、汗もひいて熱々のラーメンを食べる雰囲気に。店に入って冷やし中華が無いことに気付き少々慌てたのですが、この待ち時間のお陰で、妻もラーメンを食べられるようです。
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和歌山のラーメン屋さんですから、"和歌山ラーメン屋のローカルルール"通り、テーブルにはゆで卵と早寿司が無造作に置かれていて、早寿司を待ち時間に早速いただきます。
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肝心の和歌山ラーメンも本場では4年振り。やっぱり本場の和歌山ラーメンは、"まいう~"でした。
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(ゆで卵はテーブルの上にあったものを剥いてラーメンに投入!)

午後はとりあえず今晩の宿がある隣町の有田へ。有田と言えば何と言っても”みかん”ですが、まだこの季節にみかんの観光はできなさそうです。そのまた隣町の有田川町の鉄道交流館というところへ行ってみましたが、妻は車から降りようとすらしません。(所詮、その程度の施設…)
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この日の宿は温泉ではないので、当初のプランではここ有田川町にある結構いい感じの日帰り温泉に行く予定でしたが、お風呂にまだ入れない私が"外で待ってるよ!"と言っても、妻は固辞。まあ、昨日までの5泊中4泊が温泉なので。「1日ぐらい我慢するよ…」という気持ち、わからないでもありません。

少し内陸部にドライブして、これも有名な棚田”あらぎ島”へ。日本各地にある棚田はかなり見たつもりでしたが、このあらぎ島は本当に美しく見とれてしまうくらいに素晴らしい風景。普段、あまり棚田に興味を示さない妻も、結構興味深く見ていました。
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ここで行くところもなくなり、少し涼しくもなったので、和歌山市内に戻って午前中スルーした紀三井寺に行こうと思います。ナビを紀三井寺にセットすると、来た道を戻らずに紀三井寺まで山の中をショートカットする感じの道をナビしようとします。「この道、大丈夫?」とちょっと不安になりましたが、ナビでもこの道”県道”の表示があるし、道路標識も県道として出ていましたので右折してみたのですが、これが痛恨のミスチョイス。車一台が通るのがやっとの未舗装道路にはガードレールもなく、運転を誤ると崖から転落しそうなルートが続きます。でも、途中県道の表示はたまに出てくるので、道を間違えてはいないよう。妻はひたすら「対向車、来ませんように!」と神頼みしている… こんなドライブが何と約1時間も続いたのです。途中、対向車とすれ違ったのは2回。2回共にやや広い場所でのすれ違いでしたが、それでもお互いにミラーをたたんでノロノロと慎重にすれ違い。「県道といっても、埼玉あたりの片側二車線の道路とは違うのね!?」と、今さらながらに勉強させられた1時間でした。

という訳で、紀三井寺に着いた時には精も根も尽き果てた状態でしたが、今さらここまで来て帰る訳にもいきません。紀三井寺は奈良の長谷寺のように駐車場が下にあり本堂まではキツイ階段があるけれど、身障者用のパーキングは中腹あたりにあるという情報を入手していたので、情報通り裏道からちょっとお高めの駐車&参拝料700円也を支払って入場ゲートを通り、中腹の身障者用駐車場に車を停め、本堂までの坂をとぼとぼと上ります。
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参拝して和歌山市内を眺望しますが、夫婦の会話は相変わらずあの恐怖の”県道の1時間”のことばかり!
お陰で、紀三井寺の印象が薄いのなんの…
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今日の宿は有田の民宿。民宿を選んだ理由は、"和歌山海鮮グルメ"を満喫するため。海鮮グルメの本場和歌山で私がどうしても食べたかったのは、"ハモ"と"クエ"と"伊勢エビ"。そのうちハモは夏が旬のグルメだからいいものの(事実、昨日は本当に旨かった!)、クエと伊勢エビは共にどちらかというと冬が旬。「さすがに、この真夏にはクエも伊勢エビも無理かな?」と思いながらネットでウダウダと情報収集をしていたら、この民宿のグルメプランにたどり着きます。「紀伊半島2大グルメプラン。伊勢エビとクエ鍋!」というタイトルに思わず小躍りし、後先考えずに即予約。でも少し冷静になると、今の私の体では民宿泊まりはいささか心配。民宿の部屋は大抵が2階で、エレベーターなんかない2階までの階段の勾配と手すりが不安です。また、民宿のお風呂にはほぼ100%手すりはないので、風呂には入れません。なので、いつも民宿に泊まる時には近くの日帰り温泉を探して、入浴してから民宿にチェックインする予定を組みます。でもどうしても味わいたい海鮮2大グルメなので、まだ3カ月近く前なのに民宿に電話して子細に状態をヒアリングし、GOサイン。

有田と言えばみかんの他に我々の世代として忘れられないのが箕島高校。特に私の1年下の年代は、あの伝説になった星稜との延長18回の死闘を勝ち抜いて、甲子園春夏連覇をしています。私も同じ公立高校だからという理由もあり、ずっと箕島高校を応援していて、尾藤監督や石井・嶋田のバッテリーなどの記憶も鮮明。
民宿に着くと玄関に箕島高校グッズがたくさん飾られていて、”さすがは地元だなぁ~!”と思いましたが、中には尾藤監督手書きのものなどあり、かなりレア度は高そう。後で聞いたら、我々に美味しい魚を捌いてくれた民宿のご主人は、何とあの時の春夏連覇の時のメンバーだったのだそうです!

民宿は私が随分と前に電話で問い合わせをしたのを覚えてくれていたのか、唯一の1階の部屋を準備してくれています。おまけに、民宿なのに何と夕食は部屋食なのです!
「グルメその⑭:伊勢エビとクエ鍋」は、何と刺盛りに伊勢エビが2匹も乗っています!やや小ぶりな伊勢エビではあるものの、一人で伊勢エビ一匹を丸ごと食べられることに、妻は早くも興奮状態。
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実は私もクエ鍋は初体験。本当に味も食感もしっかりした魚で、「クエ鍋を食べたら他の鍋はクエない!」というダジャレ紛いの格言がわかる気がしました!
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「やっぱり、長旅の一晩くらいは料理を求めて民宿もいいね!」と、思いながら床に着きました。

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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その3:奈良県 大和二寺と吉野川> [日本二周目]


4日目:7月28日(日)

どうやら台風は無事に通りすぎてくれたようです。これで中部地方と関東地方は今日には梅雨明けになるのでしょう(事実、梅雨がようやく明けました!)が、我々は今日からは既に梅雨が明けている近畿地方に行くので、これからは”4年前には雨ばっかりだった”紀伊半島観光のリベンジ=好天が続くことに期待しましょう。
昨日の宿で三重県のイメージはかなり下がってしまいましたが、三重県にはこの旅のメインイベント、最後にとっておきのお楽しみがあるので、そちらに期待することにします。

今日からは奈良県を楽しみます。今日の奈良県の観光のメインは、最近JRの奈良のキャンペーンでも力を入れて宣伝している「大和四寺」。奈良県の南の方にある、室生寺、長谷寺、岡寺、安倍文殊院の4つを指すのだとか。このうち、室生寺には4年前に行っています(4年前の奈良旅行記はこちら)が、4年前には「大和四寺」なんて言い方は誰もしていなかったような気がします。改めて4年前の旅用に買った電子ガイドブックを見直してみましたが、やっぱりこの表現は一言もありませんでした。恐らくはJR東海が需要喚起用に作った言葉か、もしくは昔からひそかに言われていた表記をこれ幸いと大きく取り上げたのでしょうが、こう並び称されるようになった以上、室生寺以外の3つの寺にも行っておく必要がありそうです。ちなみに、現在は「大和四寺」の立派なホームページもできています。
まずは長谷寺。長谷寺と言えば非常に険しい地形の上に建っていて、とにかく階段がたくさんあるお寺というのが私の予備知識ですが、「足の悪い人は、車で上まで連れて行ってくれる」という情報を得たので、行くことにしたのです。寺の下の駐車場から見上げると、確かに上の方はかなり高そうで、この坂は我々夫婦にはかなりしんどそう!
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受付で上までの送りをお願いすると、まだ午前中で他の希望者もいなかったため、我々二人だけを軽自動車でかなりの急な坂を送ってくれるという待遇の良さ! かなりの高さを一瞬で上り、この本堂まで来ることができました。
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本堂で参拝を済ませ、高い本堂から周囲を見渡します。
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本堂から一歩も動きたくなさそうな妻を残して、私は遠くに見える五重の塔まで階段を降りて散策。でも、階段は想像以上にきつくって、途中でめげて戻る羽目に。
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帰りは歩いて階段を降りようかとも思っていたのですが、妻は帰りも送迎車を頼む気満々。確かに、よく見るとやっぱりこの坂、下りが苦手の私にも辛そうです!
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今回の旅は妻の足が最優先ですから、私も大人しく妻に従い、帰りも車を呼ぶというVIP待遇を享受します。長谷寺は普通に観光したら1時間半は最低でもかかるのでしょうが、お急ぎコースの我々は40分程度で観光が済んでしまいました!

次も大和四寺の「安倍文殊院」。今度は平地にお寺があり、ありがたいことにド真ん中に駐車場があります。
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安倍総理が多額の寄付をされているのらしくまるで選挙のように大きく名前が書かれている安倍文殊院、中に入ってありがたい法話を聞かせてくれます。
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この、法話の中でも"'大和四寺"の話がたくさん出て来て、「機会があれば、是非他の三寺にも!」と和尚さん必死のPR。
いよいよ我々は、あと1つ。
由緒あるお寺らしく、敷地内にはちゃんと”仏教界のスーパースター”弘法大師様もいらっしゃいます。
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「三人寄れば文殊の知恵」の文殊院、日本三大文殊というものがあるらしく、ここを制覇すれば知恵者になるとか頭が良くなるとか… 我々夫婦は既に京都の天橋立の文殊院は行っている(その時の旅行記はこちら)ので、残すもう一つは山形県にあるとのこと。次には、ここにも行って賢くならなきゃですね!?

この日も12時前ですが早めのお昼にします。今日の昼食「グルメその⑧」は、このあたりの地名がヒント。奈良県桜井市の三輪地区と言えば、そう「三輪そうめん」の本場なのです! 目指す三輪そうめんの有名店「三輪山本」までは安部文殊院からたったの15分程度。まだ12時前なのに日曜日だからか人も車もかなりの混雑です。
お食事処で名前を呼ばれるのを待つ間に、 友人に送るそうめんを物色。「よし、これ買おう!」と決めた瞬間に、名前を呼ばれます。私は高級で驚く程に細いそうめん「白髪」を注文。お店はセットメニューが充実しているのですが、我々はこの日は後でもう一つグルメの楽しみがあるので、セットメニューは頼まずにそうめんだけのランチ。
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でも、この白髪そうめん、本当に旨かった!あんまり旨かったので、ついつい友人にも予定を変更して白髪を送り、予算をオーバーしてしまいました。

午後はまず、私のわがままを聞いてもらいました。私がどうしても行きたかったのは、「今井の町並み」。よくあると言えばそれまでなのですが、歴史的な町並みが見事に保存されている地区とのこと。特にここは歴史的建造物の観光振興等について早稲田大学とコラボしてユニークな取り組みをしているらしいので、大学に奉職する者としては何となく興味津々、是非行ってみたいところです。でも車では近くまで入れないらしく、町並みをぶらぶら歩くのは、今の妻には負担が大きそう。
そこで、向かった先は今井の町の裏手にあるコインランドリー。妻には、このコインランドリーで約1時間で洗濯・乾燥を頼み、その間、私はここから歩いて10分ほどで行ける今井の町並みを楽しむという、我ながら絶妙の計画。更にラッキーなことに、コインランドリーの向かいにはドラッグストアーがあり、妻には私の足の怪我に一番効きそうな薬・消毒液と包帯などを、洗濯を待つ間にじっくり選んで貰えるのです!
その間、私は早歩きで今井の町並みを散歩。
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日曜日なのに思ったより観光客はまばら。暇そうなお店の人は呼び込みに精を出していますが、どうにも「大学と町の観光コラボの成功例」というのには、ちょっと寂しすぎ。
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でも、昔風の佇まいに満足して、乾燥が終わるタイミングで妻の待つコインランドリーに帰りました。

この近辺には、4年前にも来ています。4年前に来た橿原神宮は今回はスルー。すぐ近くには、先日上皇陛下が退位の報告で訪れたことがニュースになった神武天皇陵があり、こちらには少し興味はあったものの、それらしい場所もわからず、おまけに駐車場も見当たらずに、断念。

次の目的地岡寺は、4年前に来た「石舞台古墳」のすぐそば。「また来ることが判っていたのなら、あの時もう一泊してでも周囲の寺社をじっくり見ておけばよかった!」と考えても後の祭りです。岡寺近くの民間駐車場に車を停めると、駐車料金集金係のおじいさんが私の足を見て、「ここ、階段急だよ!あんたには、無理じゃない?」と一言。ここが我々の大和四寺の最終地点ですからどうしても行きたかった私は、「とりあえず、行けるとこまで行ってみます!」と駐車料金500円也を払って歩き出しましたが、1分も歩かないうちに急坂が現れ、加えて何故か非常に滑りそうな危険な雰囲気。「えっ、どうしよう?」と怯んでいると、妻が「無理。戻ろう!」と強い口調で言うので、私も諦める決心をして戻ります。「ほら、無理だったでしょう!」と笑って、おじいさんは500円を返してくれました。
岡寺にはいくつかのルートがあるようなので、次回はもう少し詳しく調べた上で、リトライしようと思います。

その他の観光地としては、談山神社などもリストアップしていたのですが、更に山深そうで駐車場からいきなりの急階段だったので結局スルーして、今宵の宿のある奥吉野川上村に向かいます。

紀伊半島の奥地と言えば、奈良県の天川村や十津川村。三重県・和歌山県と県境が複雑に入りくみ、近くには私が経験したことがない”飛び地”までもがあるのだとか。観光地も山深いところばかりのようで、是非行ってみたいところではあるものの、今の我々夫婦にはいささかハードルが高そう。でも、奈良県の奥地には足跡を残したいし… というのと、ここでもちゃんとグルメアイテムを2つも探せたので、おんなじ奈良県の村でも、まだ奈良(都会)に近い川上村で今回は我慢することに。
まず、今日のおやつは「グルメその⑨:柿の葉ずし」。三輪そうめんをセットメニューにしなかった理由は、これなのです!
「でも、柿の葉ずしって奈良県全体の名物。奈良県内ならどこでも食べられるんじゃない?」というのも事実。確かに三輪そうめんのセットメニューの相棒も、殆んどが柿の葉ずしでした。でも今日我々が目指したのは、川上村の昔ながらの柿の葉ずしの専門店。「昔からの作り方を、頑なに守っている山あいの田舎のお店!」そう言われると、「是非、食わねば!」という気持ちになります。
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確かにおばさんたちが作っている本当に昔のままの柿の葉ずしは、初めて来たのにやっぱり少し懐かしい味でした。
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お店の席(イートイン?)から眺める清流吉野川です。
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今日の宿も温泉。川上村一の繁華街(!?)にある、道の駅とセットになった温泉宿です。私の足の怪我は病院に行かなくても何とか大丈夫そうな感じですが、残念ながらお風呂には当分入れそうにありません。私の分まで妻には温泉を満喫して貰って、足を少しでも早く治してもらいたいものです!
温泉が楽しめない分、グルメへの期待はいや増すばかり。川上村で選んだ「グルメその⑩」は、「天然鮎御膳:天然鮎の塩焼き&唐揚げ」。
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いやぁ~、天然鮎ってこんなに旨かったんですね!塩焼きも唐揚げも凄い天然鮎の香りと旨味が凄い!
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これを食べるためだけでも、川上村まで来る価値は十分ありますよ! 絶対!

5日目:7月29日(月)

せっかく紀伊半島の奥地(?)の川上村まで来たのですから、この日の午前中は川上村の観光にあてるつもりでした。奈良のガイドブック等には川上村の観光情報はほぼ皆無なので、観光情報はこっちに来てから仕入れる予定でしたが、期待した観光案内所は道の駅にもなく、ホテルのフロントで聞き込むしか策はありません。ところが、期待した答は引き出せず。村の詳細地図では滝のマークが結構たくさんあるのですが、「どれもみな、車道からは見えずにかなりきつい道(階段)などがあり、見に行くのは結構大変!」なのだとか。
ついては、この日の観光の方針を改めることにします。ここは吉野川が流れる川上村ですが、吉野川をもう少し上流まで遡って、そこから吉野川の成長を楽しみながら下流に向かってドライブ。吉野川は、和歌山県に入るとその名前を紀ノ川に変えて大河になります。今日の我々の宿はその大河がそそぐ和歌山市内の海辺の宿なので、吉野川の成長を楽しむにはもってこいの1日になりそうです! 今日のテーマは、急遽これに変更!

川上村最初の観光は、宿からすぐ坂を上がったところにある丹生川上神社上社。ここは昨日観光相談をしたホテルの方のイチオシの場所。
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何となくご利益がありそうで、意外と見ごたえもあり、まだ9時前でしたが宮司さん(?)を呼び出しベルでたたき起こして、お守りを買わせていただきました。とりあえず、川上村の観光地にも足跡残せて何より。
このまま、吉野川を少し上流までドライブ。昨日食べたあんな美味しい天然鮎が泳いでいた川ですから、清流じゃない筈がありません。時折、車を降りて清流の眺めをパチリ。
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車で30分ほどドライブした上流にまたダムがあったので、今回の吉野川の上流への旅はここいらまでにしておきます。
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次回、天川村・十津川村を含めた紀伊半島奥地紀行(この時、何年後かの次の旅の名前が決まりました!)にて、この先に行くのが楽しみになりました。 いつの日か、必ず!
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次は吉野山に行ってみます。桜の時期の吉野山は、車では上れず4年前にはバスで中腹(中千本)まで行き、そこから凄い人並み&雨の中を徒歩で降りた忘れられない記憶が… 今回は、観光客が殆んどいない同じ道を車で行きます。道が狭く、坂も急なのでスピードも出せず、その分車で走りながらでも十分に観光を満喫できます。
「あの店で、吉野葛買ったよね!」とか
「あそこで、アイス食べた~!」などの記憶合戦でドライブが大いに盛り上がりました。
でも吉野は坂がきついのでどっかの駐車場に車を停めてもその後の観光に苦労しそう。妻は「降りたくない!」オーラをギンギンに発しているので、観光は車の中からだけ。後醍醐天皇の墓所とそのお寺には行きたかったのですが、駐車場からいきなり急階段があり妻が激しい拒否反応を示したため、この観光も叶わず。結局、下の近鉄奈良吉野駅でアイスを食べて休憩するまで、写真も撮れませんでした。
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そのまま吉野川の流れに沿って進み、今日の昼食は奈良でのグルメのメインイベントというぐらい私が期待していたところ。和歌山県との県境五條の街で、「グルメその⑪:とれとれの野菜のフルコース」をいただくことに。
数ヶ月前から予約していたお店には、予約より少し早く12時に到着。
お店側の準備があるので、少し待つことになる時間を使って、私は一人で近所の観光へ。妻は足のためというより、昨日からの急に夏が来たような酷暑にめげて、エアコンが効いているお店を一歩も出たくなさそうな雰囲気。お店があるここ五條の新町通りは、昨日の今井町のような、昔からの佇まいが残る私の大好きな古い町並みの散策スポット。
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(この右側のお店が、これからランチをいただくお店「五條源兵衛」)
今日は平日月曜日だし、奈良県の観光地群からは少し離れているし、おまけにこの暑さですから観光客なんていないと思いきや、意外に昨日の今井町ぐらいには観光客もいます。でも、全体的に静かな雰囲気は散策にぴったりでした。
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こんな病院、今でも営業しているのでしょうか? チョット素敵で、かかってみたくなります。
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散策のゴールは、「幻の五新鉄道の橋梁跡」。
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私が生まれる以前の大昔に、ここ五條から和歌山県の新宮までを列車で繋ごうなんて、あまりに壮大であまりに無謀な計画が… でも、こんな橋梁を作っていたなんて、みんな本気だったのですね!? 当時にタイムスリップして、開通する筈だったこの先を夢想して、ちょっとウルっとしてしまいました。
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鉄道遺産は、いつでも私に少なからず残っている「鉄ちゃん魂」をキュンキュンさせてくれます。

予約通り12時半から、野菜のランチがスタート。本来なら「野菜を楽しみながら、奈良の銘酒を楽しむ」のが私のたっての望みだったのですが、ランチでしかプランが組めなかったため、お酒とのコラボはお預け。まずは新鮮ジュースを味わいながら、まずは今日いただく野菜たちにご挨拶。
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その後、一品一品に味があり個性が強い野菜料理が続きます。
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肉や魚は出ないけれど、野菜づくしでいつの間にか満腹に。
野菜ってこんなに美味しかったのですね!?
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いよいよ次は和歌山県。かなり大きくなった吉野川は紀ノ川へと成長します。


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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その2:三重県 伊勢神宮と台風> [日本二周目]


2日目:7月26日(金)

この宿のお風呂は朝6時から。「日帰り客がいないお風呂をゆっくりと楽しみたい」派の私は、6時ジャストにお風呂へ。ところが、朝イチのお風呂を目指す近所のおじいさんたちが、朝から大行列!ネットの酷評(お風呂、とにかく大混雑!)の意味が、ようやく理解できました。せめて朝の1時間だけでも「宿泊者専用の時間」があれば、ホテルの中身はかなり良いのにも関わらず、あの口コミ点数の低さにはならないと思うのですが…
ところで、この朝風呂で私がこの旅最大の失敗をやらかします。お風呂には当然露天風呂があり 、昨日はチビッ子達が大声ではしゃいでいたので露天には行かなかったのですが、今朝はトライしてみます。でも、おじいさんたちで混んでいる露天風呂の先にある広い庭の先には、まだお風呂がありそうなので行ってみると、一番奥にまた露天風呂があり、場所柄誰も入ってはいません。でも、その露天風呂まで行くアプローチには、砂利の中に飛び飛びに石が置かれていて、入浴中ですから杖も装具も持っていない私にはハードルが高そうです。でもこの誰もいないお風呂の誘惑には抗えず、慎重に一歩一歩歩いて貸切の露天風呂を満喫したのですが、戻るときにちょっと砂利に右足をついてしまったのです。
右麻痺で、右足の感覚が極めて鈍い私の感覚的には、本当に「ちょっとだけ、足をついてしまった。」程度に思えたのですが、私の歩いた跡には夥しい血がついていたようで、私は何が起きているのか皆目わからずに脱衣場に上がったのですが、おじいさんたちに「大丈夫?」と心配されます。掃除のおばさんがその血の跡に気付き、その犯人が私であることを突き止め、急いで止血と応急措置をしてくれました。そもそも本人の私に痛みがないので、その時の私的には「あ~ぁ、下手こいちゃったなぁ~!」程度の感覚で、しばらくそのまま普通に過ごすことになります。

このホテルのウリは朝食も選べること。我々は、チェックイン時に「焼きたてのパン屋さんでの朝食」をチョイスすると、一人1500円のパン屋さんの食券が渡されます。
翌朝、「グルメその③」としてパン屋さんに行くと、パンは150~300円程度の埼玉辺りと同じような価格帯で各種の調理パンが並んでいます。「これ、1500円分のパンを食べるのなんて無理じゃない?」と、サラダやヨーグルトなどのサイドメニューを探しますが見事になんにもなく、コーヒーはともかくジュースも小さなパックの100円程度のものしかありません。ということで一人1500円も朝食を食べられる筈もなく、結局朝食代の中で1000円程度のおみやげと旅行中のおやつを貰う羽目になりました。
これが私と妻の2人分の朝ごはんです。真ん中のアップルパイは半分に切ってもらって2人でシェアしました。(これが一番、旨かった!) 左右の袋は3,000円のバジェットの残りで買ったおやつ&お土産です。
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このホテル、いいホテルなんだけどことほど左様に改善点がたくさんありそうです。改革プロジェクトでもあったら、喜んで参加したいと考えながら宿を後にしました。

この日の午前中ですが、観光する場所がありません。元々のプランでは、御在所ロープウェイか、何故こんな美術館が三重県にあるのかとっても不思議な「ルーブル彫刻美術館」に行くつもりだったのですが、明日台風が来るのはどうやら間違いなさそうなので、雨天でも出来る美術館の観光は、明日に取っておくことにしようと思ったからです。昨日雲ばっかりで全く見えなかった御在所ロープウェイにリベンジすることも考えましたが、ホテルから御在所岳を見上げると、相変わらず雲がかかっていてリベンジも跳ね返されそうなので諦め。この日の昼食は津で名物のうなぎを食べる予定にしていたので、とりあえず津の町まで車を走らせることにします。
三重県の県庁所在地である津の町へは初めて行くのですが、運転しながらずっと「ところで、47都道府県の県庁所在地で、私が足を踏み入れていない市は他にあるかしら?」と考えていました。その時の自分の結論は、「今まで、行ってない県庁所在地は、どうやら津と佐賀ぐらい!?」
次回、佐賀市に行けば「県庁所在地全制覇」も達成できそうです。

津ではまず、観光協会のパンフレットにあった「津城址」に行ってみます。駐車場の隅に「ガイド待機所」があったので観光地としてちょっと期待しましたが、パンフレットに写っているほんの一部の城跡と、公園には藤堂高虎の像がある程度。
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観光は30分以内で終わってしまいます。
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まだうなぎ屋さんに行くにはあまりにも早いので、津市内をあてもなくドライブ。途中、「三重県美術館」の案内看板を見つけて、行ってみることにします。
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美術館では北欧家具の企画展もやっていましたが、私的にはどうも美術館というよりIKEAに見えてしまいます。やっぱり芸術には縁がないようですね。

「グルメその④」は「名物、津ぅ~のうなぎ」。翌日土曜日が「土用丑の日」でもあるので、日程的にもベストのタイミングです。目星をつけていた鰻屋さんは、超有名店ではないもののそれなりの大型で、鰻屋さんがとっても多いことで有名な津市内でも有数の人気店である"新玉亭"。混雑を恐れて、予定通り12時前にはお店に着きますが、駐車場も大混雑で12時前から"席待ち"のお客さんが多数! 平日なのに…   いつものことなのか土用丑の日の前日故の激コミなのかは不明ですが、「うなぎマップ」があるほど鰻屋さんが多い津といえども別の店に行く気もなく、大人しく順番を待つことにします。でもこのお店、席を待っている間にオーダーを通し、時間がかかる鰻の待ち時間を少しでも短縮する努力も好印象。鰻の値段は鰻の数で決まる仕組みなので、グルメツアーである我々は、躊躇なく5切れの特上をオーダー。

運ばれてきたうな丼を一通り調べた妻が、「私の、4切れしか入ってない!」とクレームをつける寸前の雰囲気。正直かなり待ってすっかり空腹の私は、ここでトラブルになるのも面倒なので、必死に宥めます。諦めて食べ始めた妻は、しばらくするとニコッと微笑み、「もう一切れ、ご飯の中に入ってた!」クレームつけて恥かかなくって本当によかった! 
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津のうなぎは蒸さない関西風で、皮がパリッとしていて、とても安くて旨かった!

この日の午後は、伊勢神宮へ。4年前の伊勢神宮訪問時、その時は妻ではなく私の足が絶不調だったのですが、かなり歩いてヘトヘトになった記憶が鮮明です。それでも「伊勢神宮は、お祈りに行く神社ではなく、感謝をしに行く神社。」とのことなので、今までの旅行の無事に感謝したいためどうしても再訪したいと願い、妻にも無理を聞いてもらったのです。
伊勢神宮では外宮から内宮に行くのが参拝のルール。とはいえ、両方は妻の足的には無理そうなので、熟考の結果不届きにも今回は外宮をカットさせていただき、内宮だけに行くことにします。神様に叱られそうですが、これで妻の足が悪くなると本末転倒なので、「神様は許して下さるだろう…」と、勝手に信じることにします。
高速道路を伊勢神宮まで。ところが今晩の宿泊地松阪近くまで来ると、突然豪雨がやって来ます。台風の影響で豪雨になるのは今晩からという予報でしたが… 「これって、我々が外宮に行かない罰?」かと思い、早くも後悔し始めましたが、20分程で豪雨はピタッと止み、後は予報通り夜まで雨には遇いませんでした。

4年前に駐車したおはらい町の先の大型駐車場から(4年前は春休みの日曜日だったので、遠い駐車場に停めるのがやっとでした!)では、伊勢神宮の入口に着く前に妻の足が悲鳴をあげることは間違いないので、今回は何としても数少ない神宮に一番近い駐車場に拘る必要があります。ナビに「A1駐車場」を登録して向かいますが、途中の案内を見ると「A1駐車場、30分待ち」の表示。30分で済めばラッキーと勇んで向かい、結局待ち時間もなくスムーズに駐車できました。神様、外宮のことはあまり怒っていないのかも?
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4年前の伊勢神宮は痛い足で歩くのに必死だったので、風景を楽しむ余裕は全くありませんでしたが、今回は妻を気遣いながらも景色を楽しんで歩きます。何とか無事に本殿までたどり着き、感謝の参拝!
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帰りも妻の足は何とか大丈夫でしたが、おはらい町やおかげ横丁などを散策することまではできません。赤福氷など食べたいものはたくさんありますが、次回の楽しみにします。

この日の宿は、この旅唯一のビジネスホテルで夕食は外食。理由は「グルメその⑤:松阪牛の回転焼肉」がどうしても食べたかったためです。松阪牛の回転焼肉をやっているお店は、有名な「一升びん宮町店」。ここで回転焼肉を満喫するため、宿泊を松阪市内にし、ホテルもお店に近いという理由でルートインに決め、回転席のテーブルを満を持して1ヶ月前から電話で予約していたのです。
予約時間は6時。お店はホテルの部屋から見える距離なので、今回は妻にも了承を貰い、約5分を歩きます。
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回転レーンは冷蔵状態になっていていい感じなのですが、回っている肉はごく普通の肉が殆んどで、最高級松阪牛は期待に反して回っていません。
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勿論、松阪牛は注文すればいいので、1枚1200円の肉などを早速注文。
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(1200円その① やっぱり、旨い!)
確かに松阪牛はとっても美味でしたが、期待した回転焼肉のエキサイティングな満足感には今一つ。
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(1200円その② でも、やっぱり松坂牛は最高!)
松阪牛は、松阪市内の普通の高級すき焼き・焼肉店でもう一度味わう必要がありそうです。

店を出る頃には、「7時から雨が降る」の天気予報通り、台風の影響で結構激しい雨が降り始めています。そんな天気なのに、人気の回転焼肉を待っている人は数えきれないほど大勢。回転焼肉の満足感はともかく、予約のお陰でスムーズに食べられた満足感で、激しくなり始めた雨の中をホテルに帰りました。

3日目:7月27日(土)

天気予報によると、台風はこの日の午前中にまさに我々がいる紀伊半島、それもすぐ近くの三重県内に上陸することは間違いなさそう。傘は折り畳みしか持って来なかった私は、朝雨が強くなる前にホテル横のコンビニにビニール傘を買いに行きます。少し高くやや頑丈そうで、「風に強い」と書かれた傘を買い、コンビニ出口でその買った傘を開いた瞬間に突風が吹き、一瞬で傘の骨が崩壊! ビニール傘の最短寿命記録を一瞬で打ち立てました。今更、目の前のコンビニに返品・交換もできないし… ギネスに申請したいくらい!

この日の本来の予定は、午前中には松阪市内をぶらぶら散策し、午後は伊賀上野に移動して伊賀上野公園内のみどころを見て歩くつもりでしたが、この台風では外を見る観光ができないことは確実。ずっとホテルでウダウダしていたくとも、チェックアウトの時間が来れば追い出されてしまいます。

城跡や昔の屋敷が観光の中心となる松阪市内は早々と諦め、昨日温存した「ルーブル彫刻美術館」で雨をしのぐことにして結構激しくなってきた雨中に車を走らせます。何故、こんな三重県の片田舎(失礼!!)にルーブル彫刻美術館なるものがあるのかとっても不思議でしたが、フランス・パリのルーブル美術館が正式に承認した(オープンセレモニーには、ルーブル美術館の館長も来た!)美術館なのだとか。入口にはルーブル美術館の誇る2つの超有名彫刻「ミロのビーナス」と「サモトラケのニケ」の巨大レプリカが来場者を歓迎してくれています。
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その隣には何故か、「自由の女神」があったりしますが(笑)…
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外の見学は早々に切り上げ中へ。展示されている彫刻はルーブルのものばかりではないようですが、皆丁寧に作られておりかなり見ごたえがあります。
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美術館中央には何故か仏様が鎮座されています。田舎の施設では時折見かける神仏混合というか、「ごっちゃ混ぜ」です。(これをご覧になった、ルーブル美術館の館長は、どう思われたのでしょうか?)
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ルーブル彫刻美術館でそれなりに時間を使い、次の目的地伊賀上野に向かいます。伊賀上野でのお昼は「グルメその⑥:田楽」を予定。お目当てのお店は人気店らしく行列必至とのことですが、この豪雨の中で行列に並ぶのはつらいので、まだ11時ですが早めに店に入ると、何とか座れました。
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(それにしても、凄い雨ですね!)
隣のお客さんはもうすっかり観光を諦めた雰囲気。田楽をつまみに、もうすっかり出来上がっています。出来るものなら私も同じように諦めてビールを飲みたいところですが、運転手たるものそうはいきません。でも、このお店の田楽やら揚げ出し豆腐、おからなどは、みんな私の大好きな"お酒のおつまみ"なのですが…
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雨と風は益々強くなってきています。伊賀上野のみどころは大半が公園内ですから、車を停めて歩いてアプローチするのですが、この雨ではとっても無理な感じ。仕方がないので車で行ける公園近くの「だんじり会館」に行ってみることに。”だんじり”といっても、岸和田のそれほど迫力があり有名なお祭りでもないことはわかっていたものの、まずは時間潰しの見学を。
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次に、この「だんじり会館」に来た最大の目的である併設された観光協会の窓口を訪ねます。
「こんな雨でも観光が出来る場所、ありませんか?」との私の問いに、一生懸命あれこれ説明をしてくれるのですが、要は「殆んどない!」のが実態。そんな中で、向かいにあるビルの「組紐体験」が、唯一妻が暇を潰せそうなので、行ってみることにします。
組紐体験は40分ぐらいらしく、当然片手の私にはできません。とは言え、妻が組紐をやっているのをボケーっと見ていても仕方がないので、意を決して雨中の伊賀上野公園の散歩にトライすることにします。
まずは7~8分掛けて伊賀上野城が眺められるところまで。勿論、普段ならばもっと近くまで行けて入場も出来るのでしょうが、今日これ以上近づくのは私的には危険な香りがします。
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松尾芭蕉の故郷伊賀上野が、芭蕉生誕300年を記念して建立した「俳聖殿」。相変わらずの凄い雨粒が写真にもしっかり写っています。
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伊賀流忍者博物館は、今日午後の観光のメインイベントの予定でしたが、そろそろ組紐体験が終わる頃の妻を待たせる訳にはいきません。
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松阪と伊賀上野にはまた来ることにします。

2年前、広島県の福山で今回と同じように台風と正面衝突した時には、うまくシネコンを見つけて映画を観て時間を潰せたのですが、ここ伊賀上野には映画館もなさそうで、本当にもうすることがなくなってしまい、まだ2時過ぎですが、今日の宿に向かうことにします。部屋には3時までは入れませんでしたが、ロビーで座ってゆっくりと待てるのが何より。

今宵の宿は、「三重県最大級の露天風呂」という売り文句に釣られて予約した温泉リゾートホテルなので、何はともあれ、早速風呂を楽しみに行きます。ところが、ここで残念な事態が続けて判明します。
右麻痺の私は、浴槽に入る時に掴まる手すりがないと風呂に入ることができません。従って大浴場に手すりがあるかどうかは必ずネットの写真などで調べるか、場合によってはホテルに直接電話して聞くこともあります。宿泊サイト”ゆこゆこ”のページには浴槽に手すりがあるかどうか記載がちゃんとありますので、そこは大変役に立っています。(今度はゆこゆこでちゃんと予約しますね。スミマセン!)
今宵の宿もネットの写真などを確認して、"手すりがある"ことは確認して予約したのですが、実際にいざ浴槽に入ろうとすると、驚く程に手すりが小さく、腰を曲げれば手すりに触れることは出来るのですが、そこに体重を掛けて掴まって浴槽に入ることはとっても無理です。一体このホテルは何を考えて手すりを着けたのか経営者に聞いてみたいくらいです!  なので室内の浴槽には入れず、露天風呂はいくら三重県最大級といっても、この雨と暴風では入れません。結局、シャワーだけの入浴になり、ストレスは最大級!

そして風呂から上がって右足を見ると、昨日の朝の応急措置が取れていて、右足親指の皮が半分以上ベロっと剥けていて、完全に真っ赤で剥き出しになっていて、自分で見てもおぞましいぐらいの悲惨な状況…。
妻は一目見て、「こりゃ~酷い!すぐ医者に行かなきゃ!それとも、救急車??」と、大いに慌てふためきます。でも、この日は土曜日だしおまけに台風だし… 私も「救急車はともかく、医者には行ったほうがいいかな?」とは思いましたが、この状況では動きようがないのと、幸いなことに痛みがそれほどでもない(鈍感なことが、幸いしました!)ので、ホテルで救急キットを借りて、応急措置を。でも、この足では当分風呂には入れなさそうです。「紀伊半島グルメ&温泉ツアーの、片方の柱が楽しめないなんて~!?」と激しく落ち込む羽目になりました。
今日の夕食は「グルメその⑦:リゾートフレンチ」。めげずにディナーを楽しむつもりでしたが、レストランの冷房が寒すぎ!長袖・スラックスで働くウエイターさん向けの温度で、全員半袖の客は皆ブルブル震えて、料理の味なんて全く分からず、隣の席の子供は、寒すぎて泣いています。 でも、従業員は完全に無視!
どうやら、このホテルはお客のことなんかどうでもよく、「従業員ファースト」という経営理念が徹底されている宿のようでした。
チェックイン時、足が悪い我々が重い荷物を本当に必死に運んでいるのを冷静に横目で見ながら、明るい声で「こんにちわぁ~!」と言われた時に嫌な予感はしていたのですが… お客様をもてなそうする「ホスピタリティ」という言葉は、どうもこのホテルの辞書にはないようです!

「三重県最大級の露天風呂の宿」は、「三重県で最大級に、不快な宿」でした。


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紀伊半島グルメ&温泉の旅<その1:紀伊半島上陸> [日本二周目]


1日目:7月25日(木)

紀伊半島グルメ&温泉の旅のスタートは、まだ夏休みの雰囲気には程遠い7月後半の木曜日。この時期、関東&中部ではまだ梅雨も明けていません。ようやく、前日に近畿地方は梅雨明けしたようなのですが、中部&関東はこの頃近づきつつあった台風が去らないと梅雨明けにはならなそうです。我々の旅としては2年前には広島県福山で、3年前には岩手県宮古でと、ほぼ毎年台風と正面衝突していますので、今回もほぼ諦めの境地。ただただ嵐が激しくならないことをひたすら祈るばかりの旅のスタート。

埼玉の自宅発は7時前。いつも通り近所のローソンでドリンクを買って、いつも通り圏央道に乗ります。この日の目的地は三重県の湯の山温泉なので、それほど早く家を出る必要はなかったのですが、今回の我々の旅のテーマである「グルメ&温泉」のグルメを満喫するために、ほぼ全日のお昼ごはんも予約または店の目星をつけているので、今日つまり初日のランチから「紀伊半島のグルメ」を楽しむ気マンマン。そのためにはお昼前までに紀伊半島エリアに入る必要があるためです。

紀伊半島グルメ旅の記念すべき最初のランチは、紀伊半島の入口というか付け根の町桑名の「焼きはまぐり」。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」というのが、10年前に天国に旅立った私の母の昔からの常套句。赤ん坊の頃からこのフレーズを毎日のように聞いて育った私ですから、紀伊半島グルメで「桑名の焼きはまぐり」を食べない訳には行きません。
お目当てのお店で焼きはまぐりを味わうには、1時半までにお店に入らなければなりません。朝寝坊してしまったり(今の私には絶対にないと思いますが…)、渋滞やトラブルに巻き込まれることがなければ時間前には着けると思うのですが、さすがにこの綱渡りのお店を事前予約する勇気はなく、お店のHPには「名物の焼きはまぐり定食は、朝9時までに電話で予約してね!」と書かれているので、「9時までに東名の足柄SAあたりまで行けて、その先も事故情報などがなければ、電話しよう!」と決めていたのです。

久々の圏央道は順調。最近の圏央道は中央道や東名とのジャンクションでは慢性的な渋滞があるらしいのですが、この日もノロノロになったものの大きなタイムロスもなく東名へ。東名でもあおり運転されることもなく、8時40分には足柄のサービスエリアに着けたので、桑名市のはまぐりプラザに電話を掛けます。
「今日の1時頃に、焼きはまぐり定食を2つ予約できますか?」
「え~、今日?? 」と驚かれたのでちょっとビビりましたが、
「まぁ、今日はたまたま大丈夫かな!?」と言われて一安心。幸先の良いグルメ旅のスタートです。

新東名も極めて順調。でも今日は晴れ予報なのに富士山はいつもの夏のように雲っていて全く見えません。それ以外は極めて順調で、愛知県で伊勢湾岸道路に入ると交通量はかなり多くなりますが、ナビの時刻より早く12時過ぎには長島のインターを出て、お目当ての桑名市内のレストランへ。

桑名は巨大な揖斐川河口の町。海と見紛うばかりの川岸にある駐車場に車を停め、まずはこの旅最初の風景写真をパチリ。
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子供の頃、永谷園お茶漬け海苔のおまけであった歌川広重(私の子供時代は、安藤広重と呼ばれていた!)の「東海道五十三次」をコレクションしていたのですが、その浮世絵の中の桑名宿は本当に海辺の町のようだった記憶があります。川辺の駐車場から眺める揖斐川の風景は、江戸時代にはやっぱり海のように見えたのでしょうか?今回、久しぶりに安藤広重の絵を眺めてみましたが、かすかに対岸が描かれていました。小さい頃は、気づかなかった!

今回の「グルメその①:桑名の焼きはまぐり」を味わうレストランは、桑名市の名物食堂。川辺にはレストランしか無さそうですが、駐車場はほぼ満車状態。レストランが入る建物は、何となくちょっとさびれた昔風の風情。
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レストランは、ネットの口コミでも、今朝の電話でも混雑してそうで”待ち”を覚悟していたのですが、意外と空いています。予約時間より30分は早く着いたのですが、すぐ席に案内され、@2000円のはまぐり定食が供されます。
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はまぐりのお吸い物、はまぐりフライ、あさり(??)の炊き込みご飯に加えて、メインはやっぱり焼きはまぐり。ラップに包まれたはまぐりを、テーブルの上で焼いて、熱々のうちにいただきます!
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本場のはまぐりを堪能しながら、何故か母親の笑顔が激しくフラッシュバック。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」と、あれほどいい続けていたお袋は生前、桑名の焼きはまぐりを食べたのだろうか?なんてことがとっても気になってしまいました。

まだ時間は1時過ぎ。ホテルのチェックインは15時以降なので、時間潰しのためにも少しだけ観光をする必要があります。この付近の最大のみどころといえば、長島スパーランドやなばなの里等なのですが、初老の夫婦は遊園地には勿論全く興味はないし、なばなの里は園内をかなり歩かなくてはいけないらしいのと、この夏の時期は花のオフ期なので、大した期待は持てないことはわかっていたので、なばなの里はあのイルミネーションが楽しめる季節に行くことにします。

結局、この日は御在所ロープウェイで御在所岳に上がってみることにします。御在所岳にはこの日の午後か明日の午前中の天気がいい方に行くつもりでしたが、天気予報はどっちも晴れマークだったので…  ところが、山に近づくに従って雲が厚くたれ込みはじめ、ロープウェイの駐車場に車を停めて駐車料金500円也を前払いして改めて御在所岳を見上げると、ロープウェイの半分以上は雲に隠れていて、どう見ても山頂が晴れている感じはないようです。でも駐車料金は払っちゃったし、このまますぐそばのホテルに行ってもまだチェックインはできそうにもないので、諦めてロープウェイに乗ることにします。
ロープウェイは頻繁に何台も運航していて、空いていたこの日は1グループに1台づつ乗せてくれるというサービスの良さですが、予想通り半分以上まで上昇すると、周りは雲に囲まれて見えなくなります。
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頂上駅で外に出て見ますが、やはり景色は見事なほど見えません。
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この先に行く観光リフトもあり、晴れていれば琵琶湖までもが見渡せる絶景なのだそうですが、どう考えてもリフトに10分程度乗ったところで状況が変わるとも思えず、リフトも諦めて乗らないことにします。ボーッとしていても仕方がないので、妻の足に負担がかからない程度に周囲を散歩。「御在所岳は赤トンボの避暑地で、夏でもトンボがたくさんいるよ!」という売り文句は正しいことは十分にわかりましたが、赤トンボは鈍重な私のカメラには収まってくれません。
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紀伊半島グルメ&温泉旅の初日の宿は湯の山温泉に程近い片岡温泉。以前はひなびた温泉だったものをグルメと日帰り温泉をメインにリニューアルした「アクアイグニス」というのが今宵の宿。でも、この宿口コミの評判があまり宜しくないので、泊まろうかどうしようか最後まで大いに迷いました。評判がよろしくないその最大の理由は、「日帰り温泉の利用者がとにかく多く、常にお風呂が大混雑」に尽きます。でも、私的にはここの夕食のイタリアンがツアーのアレンジ的には大きな魅力だったので、風呂の混雑ぐらいなら我慢することにしました。
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3時ジャストにチェックインして、妻は早速久し振りの温泉に向かいます。私はアクアイグニスの館内散策を楽しみます。
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高速道路のすぐ下を利用して建てられた最新の施設の中には、レストランを始めケーキ屋さんやピザ屋さんなどもあり、宿泊客向けというより、どうやら近所の四日市あたりからの日帰り客を意識した施設なのでしょう。
少しでも風呂が空きそうな夕方まで待って、ようやく入浴。やや空き出してきた時間帯だったので、口コミの酷評ほどの混雑ではありませんでした。

この宿の夕食は、駅弁などでも有名になった和食「賛否両論」(私も以前駅弁は味わっています。こちらです)などもあり選択肢は豊富。その中で私が選んだのは前述の通りイタリアン。温泉で和食が食べられる宿は数あれど、美味しいイタリアンを食べられそうな宿は貴重だと考えた故、「グルメその②」は、温泉イタリアンです。
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初日でもあり、旅行全体の予算を考えあえてデラックスメニューにはせずにスタンダードメニューを選択しました。元々個人的には「イタリアンは、(フレンチ等に比べて)安いメニューでも、あまり差が出ず旨い。」という主義があったからです。
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でも、ネットによると料理だけの値段でも@8500円らしいので、流石の味でした。久し振りに二人でワインを一本飲み、ほろ酔いでもすぐそばの部屋まで歩いて帰ってすぐに横になれるのですから、やっぱりホテル内の夕食は楽ですね!

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