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ホームにて (ふるさと行きの乗車券) [好きな曲]


世間では今週は嬉しい3連休ですが、金曜日を休んでいる私には4連休になります。この7月の3連休には毎年岩手県の野田村でイベントと称する年に1回の飲み会があります。そう30年来この村に通い続けている仲間が全国から集まるイベントです。

私は昨年、ようやく初参加しようと夏休みをこの週に設定し、帰りに妻と温泉に入ろうと早々と山形県のとある旅館を予約していました。1カ月前に脳卒中で倒れ、口が利けるようになってから病床より友人に「病気で行けなくなったこと」を伝えて妻に旅館も取消ししてもらいました。当日、集まった友人に「ゴメンナサイ! とりあえず生きています!」と入院先のリハビリセンターから携帯で電話したことを思い出します。あれからもう1年…そう思うと早いものです。

その後、岩手県の野田村には大変なことがありました。東日本大震災… 沿岸地域は壊滅的な打撃を受け、海岸から数キロ離れている野田村の中心街も見る限り大変な被害でした。例年若いころにお世話になったこの村に集まって酒を飲んで昔話をしながら、「この村の素晴らしい大自然を少しでも多くの人に知ってもらう」と言うのがこの会の最大の趣旨でしたが、大震災以降「昔お世話になった村に恩返し!」という趣旨が中心になり、時間がある人はボランティアに参加しているようです。私も、「昔村にお世話になった」と言う意味では人に負けず本当にお世話になったので、この機会に恩返しをしたい気持ちは人一倍強いのですが… 残念ながらまだボランティアに参加できる状況ではありません。何とか一刻も早く回復して、村の役に少しでも立てればいいのですが… そのためにも一刻も早く復活を目指さなくてはなりません。
車の運転ができるようになったら、とりあえず45号線を目指したいと思っています。


今日は「好きな曲」の続きです。先日の書き込みで「学生時代にはまだカラオケもなく、もっぱらジュークボックスで曲を聴いて皆で盛り上がって…」という書き込みをしながら、突然「ジュークボックスと言えば」とこの曲を鮮烈に思い出しました。
その曲とは中島みゆきの「ホームにて」という名曲です。

当時のジュークボックスは、シングル盤が50枚程度入っていた機械だったと記憶しています。確か100円で3曲視聴できたと記憶しています。タイトルを選ぶと、レコードが下のプレーヤーに装着されて、上から針が降りてくる仕組みだったと思います。
シングルは勿論、人気によって定期的に更新されて行きますが、今とは違い最新の曲がすぐに入るわけでもなく、また曲の寿命が今よりは少し長かったような気がしますので、最低半年は一つの曲が入っていたと思います。

勿論、大半が誰でも知っているヒット曲だけが入っているジュークボックスですが、「中島みゆきは知ってるけどホームにて? 知らないなぁ~!」と思われる方も多いと思います。別にこの曲は中島みゆきがシングルカットして珍しく売れなかった曲、ではなく当時のレコードをご存知の方には懐かしい響きがある「B面の曲」だったのです。

ジュークボックスの仕組みは、申し上げたように機械の中のレコード盤を機械が自動セットして、その上に針を下ろして音楽を聴くシステムでしたから、当然レコードにB面が存在する以上B面の曲もA面の曲同様に聴くことができます。当時のシステムでは「B面の曲はA面より安くする」なんていう方がシステム的にはハードルが高いのでしょうから、勿論そんな高性能な機能はなく、3曲100円の料金はヒット曲でもB面の曲でも一緒です。

この「ホームにて」は確かヒット曲「わかれうた」か「悪女」あたりの中島みゆきの結構ヒットしたシングルのB面だったと思います。恐らく大学1年~卒業するまでジュークボックスにしっかり鎮座していたので、それなりのロングセラーかもしくは店の方がよく聞いている我々に気を使って更新をしなかったのかもしれません。

当時ジュークボックスがあったお店は、大学がある駅の大学とは反対側にある2階に上がったところにあるお好み焼き屋の「王将」と言う名前のお店でした。お好み焼き屋と言っても我々がお好み焼きを焼くことは稀で、基本的に居酒屋としての利用が大半で我々が入ったら6時すぎから11時頃まで常に2軒目に行くことなくダラダラといましたので、お店からすれば回転の悪いあまり歓迎されない客だったのでしょう。金払いも決して良い方とは言えず、よく「学生証」を担保に飲み代を借りたことを思い出します。でも、やっぱり学生証がないと試験も受けられないし、旅行に行くにも「学割証」がもらえなかったので、学生証を長く担保にしていた記憶はありません。その都度きちんと返済していたのでしょう。

そのお店で飲んでいる時、2時間ぐらい過ぎると決まって「ジュークボックスタイム」になります。お店の人に千円札を100円玉に両替して貰い、好きな曲を掛けます。まだ若者だったので基本は盛り上がる曲を掛け、「勝手にシンドバット」やら「HERO」を濁声で叫びながら座敷で立ち上がって踊るのが日常でした。

そんな中で、時折静かに曲を聴く時もあり、そんな時に先輩が決まってリクエストしたのがこの「ホームにて」でした。
この「ホームにて」は故郷へ帰る列車の歌です。従って、この曲をリクエストするのは自宅通学組の先輩ではなく、地方から上京してきて現在下宿している先輩が多かったのだと思います。「この曲を聴くと、ふるさとが懐かしくなるんだよなぁ~!」と言っていつも故郷を思い出す先輩の顔をつい昨日のように思い出します。

当時中島みゆきのファンで自宅通学の私は、当然この曲については(LPは全部持っていましたので)知ってはいましたが、特別に好きな曲ではなく、単に「大好きな中島みゆきの1曲」でした。でもこの曲に涙する先輩の故郷に対する思いに接し、「こんなに故郷って大事なものなんだ!」と改めて感じた次第です。

やがて就職し、仙台勤務になり一人暮らしを始めた頃に、この曲を改めて聴くととっても「沁みる」ものがあり、何故か涙が流れるようになりました。
勿論(残念ながら東京ですが)故郷に対する望郷の思いもありますが、「あの頃」にたいするノスタルジーの思いも非常に強くあります。最近、この曲を聴くと当時離れた故郷というより離れて暮らしていた母親のことを思い出すのと同時に、あの王将の座敷で夢を語った生意気な青春時代を思い出すようになりました。

一昨年年末に、JRが「ふるさと行きの乗車券」という乗車券を発売しましたが、この「ふるさと行きの乗車券」は「中島みゆきのホームにての最後のフレーズのパクリじゃないか!?」と思い、一瞬愕然とした思い出があります。
流石に天下のJR、パクリなんてことをするわけはなく、ちゃんとCMにこの中島みゆきの曲が使われていて、安心した記憶があります。

でも欲しいなぁ~! 「あの頃行きの乗車券」 が…


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