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【日本2周目開始!】韓国に一番近い島へ!<その3:対馬> [日本二周目]

4日目:5月2日(火)つづき

壱岐から対馬まではジェットフォイルで1時間。壱岐まではほぼ満席だったジェットフォイルの半数以上の乗客が降り、壱岐から乗る乗客は我々含めパラパラだったので、対馬行きの便はGWとは思えないようながらがら状態。
シートベルト着用で島影も楽しめないジェットフォイルは、どうやら私的には1時間が限界のよう。対馬からの帰りは飛行機にして正解でした。

対馬のメイン玄関口である厳原(いづはら)の港と町は、思ったよりちょっと大きい感じ。港と船の出迎えの人たちは思ったより大人数で、我々を大歓迎してくれているかのよう。
我々の今日のホテルは”温泉”というキーワードにつられて選んだので、温泉がある分厳原の繁華街近くではなく郊外にある宿。GWを目一杯使った長旅なので、スーツケースはかなり重いのですが、タクシーを使った対馬観光は明日だし昼御飯を食べる前の今から郊外のホテルに行く訳にもいきません。
ということで、港には宿の送迎車に荷物を取りに来てもらうことにして、我々は近くの観光拠点までの短距離だけ乗せてもらうという超贅沢な送迎車の利用です。
運転手さんの話題は、ここでも昨日目撃されたというカールビンソン。でも、いくら対馬でも陸上から目撃された訳ではないとのことです。
「ここ対馬は、壱岐と比べても観光客は随分多いようですね!?」とみたままの感想を正直に述べると、「でも、日本の方は少ないんですよ~!」と言われているうちに観光拠点に到着し、スーツケースを運転手さんに託します。いきなり目に飛び込んできた看板を見て、「運転手さんが言いたかったのはこのことなんだ…!?」と、いうのが対馬の偽らざる第一印象でした。
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観光案内所、お土産屋さん、レストランがある観光拠点"ふれあい処つしま"で昼食にします。対馬の名物料理がさまざま味わえるレストランで、私は名物の"対州そば"が品切れだったのでこちらもガイドブックで見ていた"とんちゃん焼き"、妻は対馬名物のアナゴかつをオーダー。観光客用に名物がみんな食べられるお店ですから、味はさほど期待していなかったのですが、ほぼ想像通りでした。
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まもなく1時半になるというのに、お店にはチャリダーの団体さんがいて、ほぼ満席。日本のあちこちで普通に見るような普通の集団サイクリストなのですが、唯一の違いは全員が韓国語をしゃべっていること。そう、釜山からフェリーで来たらしいチャリダー達なのです! それ以外のお客さんの会話も少しずつ聞こえてきて、ようやく状況が少しずつ掴めて来たのですが、店員さんはともかくお客さんは我々以外全員が韓国語とおぼしき外国語を喋っているのです!

私は、この厳原繁華街の人の多さは、てっきりゴールデンウィーク故の観光客の多さだと思っていましたが、私の記憶が確かならば、韓国にはGWはない筈なので、この多くの韓国人観光客は"たまたま"ではなく、"いつものこと"なのでしょう。まぁ、竹島のように不法占拠されないレベルであれば、たくさん外国人が来て外貨を大量に落としてくれるのであれば、日本国民としては大いに歓迎するべきことなのでしょうが…

観光案内所ですぐ近くの観光地の情報を仕入れてから近くを見て回ろうと目論んでいましたが、最初は対馬の歴史をとりあえずにわか勉強すべく行くつもりにしていた歴史民俗資料館は、何と休館中とのこと。仕方なく金石城跡から対馬観光をスタート。
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壱岐では見なかった大型バスが数台止まっていて、観光業界にとっては悪いことではありませんが、やっぱりバスの団体名はみんなハングルです。
奥に進むと日韓の領主なのかの婚姻の記念碑らしきものがあり、韓国人団体はしきりに記念写真を撮っています。我々は、目論んでいた対馬の歴史の俄か勉強ができなかったので、この婚姻の経緯も背景も何もわからずにただ碑だけを見学する羽目に。何やらマヌケな観光客ですね…
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でも、その先の庭園は「本日休園」となっています。そうなると、あの数台のバスのお客さんは、一体どこに行ったのでしょう?

気を取り直して対馬厳原最大のみどころと言われる万松院に向かいます。
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この万松院は、対馬の領主であった宗家の歴代の当主などの墓が並び、厳かというか一種独特な感じです。
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普通の人ならその厳かな雰囲気を満喫しつつ散策が楽しめるのでしょうが、足の悪い私は手すりもない昔からの階段を昇るのに全勢力を傾注する必要があり、楽しむ余裕はほとんどありません。
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とりあえず、何とか昇れてたくさんのお墓の雰囲気で満足することにしました。
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厳原の観光地はこのくらいなので、後は繁華街を散策。でもお土産屋さんはみんなハングル中心で、何となく日本人観光客は"お呼びでない"と言われているようで入るのに少々躊躇します。今回、周囲の人々には「対馬に行く!!」と言い続けた手前、土産は"対馬のお菓子しかあり得ない!"と考えていたのですが、結局無難に"対馬"と書かれたお菓子を、お昼を食べた"ふれあい処つしま"で選ぶことになりました。

厳原で食べたかったものの一つが「対馬バーガー」。
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ひじきとイカが入ったパテのご当地ハンバーガー。ここでも入り口付近では外国語が飛び交っていて入りづらさを感じましたが、中に入ると日本語の落ち着いた調べが…
日本語がこれほど心地よいなんて、普段は感じたことがなく超新鮮でした!

ホテルの送迎車は荷物のためにその権利(?)を使ってしまっていたので、結局ホテルまではタクシーを奮発。「韓国のお客さんは、案外ケチであんまり外貨を落としてはくれないんですよ!」などの運転手さんのグチを聞きながら海の眺めの良いホテルに向かいました。ホテルのロビーからはきれいが海は眺められますが、カールビンソンは見える筈はありません。

"日本最果て"の温泉は、特に変わったところがないごく普通の温泉でした。料金がやや高いホテルの故か、対馬には珍しく韓国語が聞こえてこない一夜でした。

5日目:5月3日(水)

明け方、カールビンソンなどの国境らしい眺めが見られないかと温泉の一番風呂に入りますが、浴槽から見える景色はいつもながら穏やかで美しい対馬の海だけでした。

今日は対馬の北半分を1日タクシーで回ります。対馬は意外に大きな島なので、北と南の両方の島を見るにはタクシーを使っても丸2日以上はかかるらしいので、南半分の"塗りつぶし"は次回に取っておくことにします。
北半分だけと言っても、見所をタクシーで回るだけで予定の7時間は過ぎてしまうほど距離があり、寄り道する余裕はないとのこと。淡路島よりまだまだ大きい対馬は、我々の想像以上に大きな島らしいのです。お昼も"弁当を車の中で食べますか?"とはあまりに旅情もなし。「後は、手早く食べられるそばくらいですかね?」と言われたので、昨日食べ損ねた対州そばを迷わず選択。昨日、そばが売り切れで食べ損ねた幸運に、改めて感謝します。

最初のみどころは対馬の北と南の島をつなぐ万関橋。この橋の開通前は対馬は2つの島だったとのことで、写真でも何度も見る風景です。橋の上を歩いていると大型観光バスが着きますが、予想通り韓国人団体です。
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次は満潮時には厳島神社の鳥居のように海に沈む和多都美神社。満潮時なら雰囲気があったのでしょうが、干潮の今はイマイチです。
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ここでも2台の韓国人観光バスと重なり、参拝までかなり待たされることになりましたが、韓国語の参拝が終わるのを待って、対馬の神様にもご挨拶させていただきました。
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次は対馬というかこの旅のハイライトとしてずっと楽しみにしていた烏帽子岳展望台。対馬のポスターの図柄はほぼこの展望台で、「パラオみたい」とも言われている展望台です。
でも、展望台と言えばこの足の悪い私に常につきまとうのが、階段の恐怖。素晴らしい展望台には常に手すりが完璧ではない急階段の恐怖がつきまといます。このタクシーに乗った時から、運転手さんには、「烏帽子岳展望台、私でも昇れますかね?」と問いかけますが、「う~ん…」と、回答は微妙。でも、ここまで来ればトライしない手はなく、妻と運転手さんに助けて貰いながら、何とか展望台にたどり着くことができました!
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写真で見た通り、確かにリアス式のとにかく美しい海岸線で、あまり見たことがない感じの眺望です。パラオには行ったことはありませんが、確かに「パラオみたい」と言われれば、そうなのかも知れません。
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下りも昇り以上に苦労しましたが、何とか烏帽子岳展望台を制覇できて対馬最大の目的を果たし、とりあえずほっとしました。
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ここから先は、ひたすら北に向かったロングドライブ。途中一ヶ所の郷土資料館で対馬の歴史と埋葬物とを見た以外は、ただひたすら北に向かって国道をひた走ります。特に見るべき風景もない道だったので、かなりうとうとしてしまいました。

ようやく最北端に近づき、まずは対馬の象徴であるツシマヤマネコの保護センターへ。対馬の空港名が対馬やまねこ空港という名前であるくらい、対馬のやまねこは愛されている生き物とのことですが、その数は年々減っていて絶滅危惧種です。センターにはたった一匹だけツシマヤマネコがいて、ちょうどお昼ごはんを食べるところも見られましたが、近くで見ると大変失礼ながらただの野良猫と大きく変わらないように見えてしまいました。
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やまねこのご飯で空腹を覚えた我々のお昼は対州そば。10割そばの割にはコシがあるとのことで、空腹だったという要素を除いてもなかなかのそばだったように思います。
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こんな僻地(失礼!)に「そば打ち体験」があるようですが、「こんなところで、そば打ち体験する人なんているのかしら?」と、少々疑問でした。

対馬でもう一つ楽しみにしていたのは「韓国展望台」。運転手さんによると、肉眼で50キロ以上先の釜山が見えることは"年に数回程度"とのことですが、ともあれ日本の領土から肉眼で外国が見られるかもしれない数少ない場所です。
ところが駐車場は大型バスが7~8台停まっていて、駐車場に入れない状況。お土産屋さんもなく無料の駐車場にはバスを仕切る人もいずに秩序もありません。バスの運転手さんは皆日本人の筈ですが、その間を縫うように横入りしてくるレンタカーは、大半が右ハンドル左側通行に慣れないコリアンドライバーのようです。
タクシーに運転手さんを残したまま、展望台まで歩き釜山のある方角を眺望しますが、見えるのはどこまでも澄んだ青い海だけ。
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ここのために持参した双眼鏡を覗き、「釜山かカールビンソンが見えないかなぁ~!?」と念じるものの、そんな幸運が訪れることはありません。
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ここでも、ある意味我々よりすぐ近くから来ている外国人パワーに圧倒されっぱなしでした。

対馬北部玄関口比田勝の港と繁華街を過ぎると、後は長い道のりを厳原まで戻るだけ。途中、琴(きん)の大銀杏という大木が有名観光スポットのようですが、運転手さんの「やっぱり、黄葉の時に見ないとね!」というご意見に極めて同意です。
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本日の宿は1ヶ月前にオープンした厳原の東横INN。その新しさとリーズナブルな宿泊費用で、既に韓国人観光客に占拠されていることは、対馬に着いてから知ることになりました。確かに、チェックインを待つ行列は長く、そこに日本語はほぼありません。フロントスタッフは予想通り韓国の人で、彼らのチェックインは極めてスムーズでしたが、我々には片言の日本語での対応だったので、ソウルのホテルの(私が行くといつも何かしらのトラブルがあった)チェックインを懐かしく思い出しました。

対馬に来てから、新鮮な海産物をあまり食べていなかったので、夕食は運転手さんに新鮮なシーフードを味わえるお店を第一候補~第三候補までリストアップいただき、チェックイン後に早速予約電話。第一候補には「今日は満席」とつれなく断られ、第二候補は電話すら繋がらず、ようやく第三候補で予約が取れました。
カウンターに陣取り、板さんと会話を楽しみながら新鮮なイカ刺や対馬名物のアナゴや、なにやらよく分からない板さんおすすめの海の幸を満喫。板さんとの会話が楽しめる幸せを満喫した一夜でしたが、満席のお店の他のお客さんはほぼ全員韓国人だったようです。

5日目:5月4日(木)

今日は朝イチのANAで福岡に戻り、GW最高の人出という"どんたく祭り"を見に行きます。
対馬やまねこ空港までは地元民の足であるバスで。人々は挨拶を交わしあって、親しみのある田舎のどこにでもありそうな日常風景が展開されます。でもここにも韓国人観光客が大勢乗ってきているようです。片道2時間はかかるであろう比田勝の町まで行っても、バス1日乗り放題チケットはたったの1000円と格安だからなのだとか。

対馬の空港は国際線はなく乗客はほぼ全員日本人。さすがにどんたく祭りに遊びに行く人が多いのか、離島路線にしては結構大きい737も完全満席です。
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旅の数ヶ月前にはこの便の格安航空券をGETしていて、座席も窓際をちゃんと確保していたので、昨日烏帽子岳展望台から見えたあのパラオみたいな海岸風景を、もう一度満喫することができました。
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でも、私の興味は今日もカールビンソン。ANAの窓から30分弱の飛行中、ずっと海を眺めていましたが、やっぱりカールビンソンを見る夢は叶いませんでした!

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